「相手に伝えること」
元々個人的に体系化しようとまとめていたものですが、こちらの記事に感銘を受けてQiitaに公開することとしました。
まだ実証段階ではありますが、応用はしやすいと思います。より技術寄りというか、仕事での経験を踏まえた続きがあり、これはその前振りでもあります。
おことわり(特にケーススタディに関して)
- 正確にはまだリーダーポジションは未経験ですが、現在似たようなことを経験しているので、そのまとめとしております。
- また、あくまで相手は日本語をある程度話せる人を想定しており、完全に日本語話者ではない場合については考慮に入れておりません。(相手の言語に合わせて置き換えて下さい)
物事に対する理解の目安
物事に対する理解は、以下のように分類できると考えています。(良し悪しではなく、あくまで基準として)
- 知っている:聞いたことがあり、関連語が出る状態
- 理解している:イメージが具体的で、他人の話が分かる状態(図に起こしたりなど)
- 説明できる:自分の言葉で話せる状態
- 伝えられる:他人を理解させることが出来る状態
- 実践できる:実際に行動に起こせる状態1
※4.~5.は分野ややることにより前後しますが、場合によっては2.から一気に5.に向かっても良いのかなとも思います
ケーススタディとして
- 伝える人:技術者、特に下にメンバー・後輩が付く人、リーダーポジション以上など
- 相手:外国籍技術者、経験の浅い技術者など、専門用語や慣例として使う用語に不慣れな人
前提として
- 相手の知識や伝えたいことに、目線を合わせる(相手の前提知識から引き寄せることを想定)
- 認識があっていなさそうな場合、「自分はこうかな、と思っている」と認識を伝え、そのズレを軌道修正していく(こちら側からある程度寄せる必要もある)
理解の状態の説明
1.知っている状態
「聞いたことはある」が「理解できていない」状態。
「聞いたことが無い」状態を含め、次の「理解している」状態まで誘導、支援する必要があります。
2.理解している状態
1.をクリアし、頭の中でイメージ出来ている状態。言語化まで行かなくても、図などが書けるとよい目安となります。
ここから3.~5.のいずれかに飛ぶ可能性があるので、伝える人は、まず相手をここまで支援することが最低限の目標となります。(最終的に5.に行き着くはずですが、その間の3.~4.があると説得力が増すイメージです)
3.説明できる状態
2.をクリアし、自分なりに言葉に出来る状態。
他人の言葉を借りる場合、それ自体は悪くは無いですが、借りた人の言っていることと伝えようとする相手との認識が合っているか確認する必要はあると思います。
補足(ケーススタディに即して)
例えば相手が外国籍技術者の場合、英語も出来ることがある2ので、一部を簡単な英語に置き換えつつ、簡単な日本語になるように言い換えられると、4.の「伝えられる」に通じるレベルになると思っています。
逆に、多少文法が変でも主語述語の関係が判別できれば、単語を拾いつつ補完して「~ということで良いですか?」と聞き返すと認識のズレが小さくて済むのかなと思います。日本人同士の会話にも通じそうなイメージがありますが、まだ試せていないので今後進展があれば……。
4.伝えられる状態
3.をクリアし、相手に噛み砕いて説明できる状態。
「言葉を(相手にとって)簡単に置き換える」というのが重要で、なるべく易しい日本語にすることがポイントです。
相手が2.の理解できている状態になっているか確認しながら進めるとより良いと思います。
5.実践する状態
2.または3.~4.をクリアし、実際の業務で伝える人(指示者)の認識通りに作業し、それを他人に見せることが出来る状態。
ただし、3.~5.は分野によって順番が前後するなど、前提条件が異なるので見極めが必要です。