TL;DR
- AIに記事作成を丸投げするとファンがつきにくいが全部自分で書くと遅い
- 解決案は「AIに自分の癖を学ばせるハーネス」を組むこと
- 3ステップで解決: 個人記事を書く → 癖を抽出する → 改善ループを回す
対象読者
- AIに技術記事を書かせているが無難な文章になっている方
- 自分で書いた記事の癖をAI記事にも取り込みたい方
はじめに
「AIに書かせた記事は読む気が失せる」というフレーズはここ最近Qiitaでもよく見ます。「AI slop」という言葉も生まれ、AI執筆そのものの是非も考えさせられます。
とはいえ、AI全盛期なので全て自筆よりもAIをなるべく活用したいのが本音です。
本記事では私が考える執筆用のハーネスを3ステップに分けて説明します。
全体像
3ステップの流れはシンプルです。
■ ポイント
- ステップ1だけは絶対にAIには頼らないこと
- ステップ2と3は改善ループを回して最適解を見つける
ステップ1: 個人記事を10本以上書く
個人的に下記表のようになると考えているので最低でも10本の個人記事は書きたいです。もちろん自筆記事は多ければ多い方が制度は高くなります。
| 本数 | 状態 |
|---|---|
| 1〜3本 | 癖が固まっていない |
| 10本前後 | 構成パターンや癖が安定する |
| 30本〜 | 多い方がいいが続かない人が大半... |
このステップで絶対にAIに頼らないこと
ここでAIに書かせてしまうと、学習データが「AIっぽい文章」になり、ステップ2以降の精度は上がりません。AIに頼るとしても誤字脱字レビューだけにします。
誤字脱字レビュー以上のAI利用はNGです。それは「あなたの癖」ではなく「AIの癖」を学ばせることになりますので。
ステップ2: 過去記事からAIに癖を学習させる
どうやって癖を理解させるか
QiitaにはAPIがあるので、自分の投稿は全件JSON化できます。
curl -H "Authorization: Bearer $QIITA_TOKEN" \
"https://qiita.com/api/v2/authenticated_user/items?per_page=100" \
> my_posts.json
このJSONをそのままAIに渡しても精度は上がりません。癖の構造を抽出した上で渡すのがコツです。
抽出すべき癖の3軸
| 軸 | 観察対象 | 例 |
|---|---|---|
| 構成 | 見出しや定型セクション | はじめに → 本文 → おわりに → 参考文献 |
| 語彙 | 無意識に多用する単語 | 「線引き」「設計」「構造化」などなど |
| リズム | 一文の長さや句読点の位置 | 一文を短く区切る |
プロンプトへの組み込み方
抽出した癖はそのままシステムプロンプトに入れます。これはAIに任せるのではなく自分で考えた方が早いです。
あなたは以下の癖を持つ執筆者である。
# 構成
- 必ず「はじめに」で始める
- まとめは「明日から何を変えるか」で締める
# 語彙
- 多用する語: 線引き / 構造化 / 設計
- 避ける語: 「ぜひ」「素晴らしい」「重要です」
# リズム
- 一文は60文字以内
- 体言止めは段落に1回まで
ステップ3: 違和感を埋める改善ループ
最初はステップ2のプロンプトで作成した文章には必ず違和感が残ります。重要なのは「違和感を言語化してプロンプトに戻す」ことです。
ループの回し方
違和感の言語化テンプレ
違和感は曖昧なまま放置すると改善できません。下記のテンプレで言語化します。
| 違和感 | 言語化例 | プロンプト追記例 |
|---|---|---|
| なんかAIっぽい... | 読者を煽る前置きが多い | 『〜していませんか?』で始めない |
| 自分っぽくない... | 結論を最後に置きがち | 結論は最初に持ってくる |
| 軽く見える... | 箇条書きだけで段落が無い | 箇条書きの前後に必ず2-3文の説明を入れる |
完成判定
改善ループの停止条件としては「自身で記載した過去記事とAIに書かせた記事1本の区別がつかなくなるまで」がベストだと考えます。
ハーネスを組むコスト
| 工程 | 所要時間 |
|---|---|
| ステップ1: 個人記事10本以上執筆 | 2〜3ヶ月程度 |
| ステップ2: 癖の抽出&プロンプト化 | 数日程度 |
| ステップ3: 改善ループ5周 | 1〜2週間程度 |
ハーネス構築の本体コストはステップ1の3ヶ月にあります。ここを飛ばすと「個性のないAI記事を量産するハーネス」になります。
まとめ
- AI執筆のラインを引くなら「自分の癖を学ばせる」が現実的な落としどころ
- そのためのハーネスは3ステップ: 個人記事10本 + 癖の抽出 + 改善ループ
- 本体コストはステップ1の地道な執筆にある
まとめのまとめ
AIが進歩すればこのような考えも不要になると感じています。その際には随時最新記事を更新しようと思います。
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