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信頼されるエンジニアの正体は『先回り力』

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Last updated at Posted at 2026-05-17

TL;DR

  • 信頼されるエンジニアには「先回り力」がある
  • バラバラに見える3つの行動(気を利かせる・文章力・感情)は「先回り」で説明がつく
  • 性格ではなく訓練可能な能力である

対象読者

  • 「信頼されるエンジニアとそうでないエンジニアの差は何か」が気になる方

本記事はコーディングスキルではなく、振る舞いやコミュニケーションについての記事です。

はじめに

image.png

「この人、なんで信頼されるんだろう」と思うエンジニアが現場に必ずいます。

技術力? 経験年数? ― 色々なエンジニアと接してきて、それらはあくまで結果論でした。

採用や教育にも活かしたいのですが共通していることが分からずもやもやしていました。

そこで考えた結果、エンジニアの知識よりも土台にある「先回り力」だと気づきました。本記事ではその気づきを3つの観察から整理します。

ポイント1: 「次の一手」を取りに行く

信頼されるエンジニアがタスクをこなすときの対応の違いが分かりやすいです。

状況 普通のエンジニア 信頼されるエンジニア
Aを依頼。その後にB → Cを依頼予定 Aだけやる、もしくは先を見越してB'をやる AはもちろんBやCまで終わっている

「信頼される」と「気を利かせる」は異なります。気を利かせるエンジニアはB'(似て非なるもの)をやってしまい、結局やり直しが発生します。

信頼されるエンジニアは「自分の解釈」より「依頼者の意図」を深くくみ取るので、正確にBを出してきます。また、よくあるパターンとしてなぜこの作業をするのかを質問されます。これも作業の意図がわかれば次の作業も正確に理解できる可能性が高まるからだと考えます。

ポイント2: 文章が整理されている

信頼されるエンジニアのコメントは分かりやすい。

普通のレビューコメント:
「ここ、ちょっと気になるんですけど、もしかしたらこういうケースで問題出るかもしれないので、一応確認してもらえると…」

信頼されるエンジニアのコメント:
「nullのときに落ちます。ガード追加お願いします」

長文になるときも構造が整理されているので一読で理解できます。こちらが相手の思考整理を手伝う必要がないのが特徴です。

これは単に文才があるわけではなく、書く前に 「読み手が次にどんな疑問を持つか」を先回りして潰しているからです。一度質問を見返して "この質問をするとこの疑問が生まれるな" を考えることが重要です。

ポイント3:感情を会話に乗せない

苦手な相手は誰にでもいます。信頼されるエンジニアにも当然います。

ただ、コメントや会話にそれが一切現れません。相手の態度に関わらず客観視して冷静に回答します。

あくまで業務上の会話に感情を乗せないだけで、私生活はその限りではありません。

私が考える理由は「負の感情を出すと相手もこちらに負の感情を返してくる。話すのが面倒になって仕事の進みが悪くなるので出さない」です。

これも先回りです。負の感情を出した先に起きる結末を読んで、入口で止めているだけの構造です。

共通項:『先回り力』で全部つながる

3つの観察を並べると、すべて同じ構造に見えてきます。

行動 何を先回りしているか
上司の次の一手を取りに行く 依頼者の次の意思決定
文章が整理されている 読み手が抱く次の疑問
感情を出さない 負の感情が招く次の結末

技術力ではなく「次を読む」能力こそが「信頼される」の正体だと考えています。

先回り力は性格ではなく訓練できる

先回り力は、観察→予測→行動→検証→学習のループで磨かれます

先回り力は生まれつきの感性ではなく「次に何が起きるか」を意識的に問う習慣で身につくと考えています。

具体的にはこんな問いを自分に向ける癖をつけるだけです。

  • 上司は今のタスクのあと、何を頼みたいだろうか
  • このコメントを読んだ人は、次にどんな質問をしてくるだろうか
  • この発言をしたら、相手は次にどう感じるだろうか

最初は意識しないと出来ませんが続けていくと無意識に信頼されるようになります。

おわりに

「信頼されるエンジニア」はスキルセットの集合ではなく「先回り」という1つの軸で立っているように見えます。

明日からの最初の1手として、依頼を受けたときに 「この人は次に何を頼みたいんだろう」 を一度だけ自問することから始めるのをおすすめします。

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