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本記事は Engineering Manager Advent Calendar 2020 の4日目です。

#自己紹介
わたしは、合同会社DMM.comで電子書籍事業と同人事業のエンジニアリングマネジメントに携わっています。
エンジニアリングマネージャー(EM)の担当領域は、所属会社やその時々の状況や個人のスキルによって違いがあると思います。昨年時点の自分自身は去年のアドベントカレンダー記事の通りなのですが、現在においても主要な領域は、やはりピープルマネジメントです。
※プロジェクトマネジメントにご興味がある方は、DevLead by DMM Group#1で登壇発表しておりますのでご参考ください。

#はじめに
コロナ禍の状況が続く中、DMMにおいても3月5日よりリモートワーク推奨となり現在も継続しています。もともとフレックスタイム制が導入されており働きやすい状態でしたが、より一層柔軟になっています。
また、柔軟な働き方という意味で、2017年に閣議決定された働き方改革実行計画を元に、2018年1月にモデル就業規則が改定されたことで、年々副業が促進され、すでに5割の企業が副業を認めており、DMMでも副業を始める人達が増えてきています。

COVID-19のワクチンが来夏にも利用可能になりそうですが、コロナ禍の収束後もリモートワーク&副業の働き方が無くなることはないと思われるので、エンジニアのマネジメント方法も適応していく必要があります。

本記事では、まだ約9ヶ月ではありますが自身の経験を元に、注意すべき基本的な考え方とコツをご紹介できればと思います。

#リモートワーク
すでにリモートワークを導入されている方々には当たり前の話も多いとは思いますが、ここ1年を振り返る意味も込めてまとめてみました。

##在宅で仕事が出来る環境を整える
作業PC、モニタ、キーボード、ポインティングデバイス、机、椅子、Web会議用のカメラ・マイク・イヤホン、セキュリティを考慮した通信、空調、学習のための共用の書籍、検証用の機材。
オフィスに居ると当たり前だったこれらの設備・環境は、個々人に合わせて会社から何らかの補助をする必要があります。

静かな空間・通信速度・仕事内容の秘匿は、状況によって担保が困難になることがあります。
※緊急車両が付近を通る・居住マンションや近隣の工事、電子レンジの使用、部屋が分かれていない家族など。

##勤怠管理
勤怠管理システムのみでは、把握や管理が現実的に困難です。
※勤怠管理システム自体のメンテナンス、打刻忘れやミス。

チャットツール(Slackなど)を併用し、勤怠報告用のチャンネルを設け、余裕があればチャットアカウントのステータス表示切り替え(離席など)が出来ると良いです。

前もっての休暇・遅刻・早退などの予定は、Googleカレンダーで関わる人達へ周知し、自身のチャットアカウントのプロフィールを工夫する(名前表示に"休暇中"のように入れる)と、緊急を要さない連絡が来なくなります。

##コミュニケーション設計
リモートワークでは、文字ベースの会話が多くなりがちです。
意識的にコミュニケーションを工夫する必要があります。

書面でのコミュニケーションは、そのつもりではなくても否定的に解釈されやすいので、つねに友好的、むしろ友好的過ぎるくらいの姿勢でいるのが賢明です。不快感や苛立ちに捉えられそうな表現がないかどうか確認してください。逆に、相手の意図はつねにポジティブに捉えるようにしましょう。言い換えれば、明らかに友好的ではない文章だと思っても、そこには悪意はないと考え、不快感や苛立ちを深読みしないようにしましょう。
〜リモートワーク ――チームが結束する次世代型メソッド 第8章 成功へ導くためのリーダーシップ、方向性の一致、ツール ポジティブなコミュニケーションを増やす より〜

###チームのルールを明確に定める
1日の業務を開始する際に「今日なにをやる予定なのか」を明示してもらうことで、優先度を変更してお願いしたい作業の依頼をしたり、状況が変わって方向修正が必要なことを伝え漏れていたことを思い出したりと、必要に応じた非同期のコミュニケーションが取りやすくなります。

1日の業務を終了する際に「どこまで終わったのか」を明示してもらうことで、次の日に突然休みになった際の引き継ぎや、土日を挟んだ翌週の開始時がスムーズになります。

###メンバ間のコミュニケーションが取りやすい仕組みを作る
MeetやDiscordなどを常時接続しておくことで、Slackなどのチャットよりも相手の様子が分かりやすく、声がかけやすい雰囲気ができます。

Slackなどのチャットにおいても、雑談専用チャンネルを設けたり、雑談だと分かる絵文字を含めた発言を意識的に増やして雑談しても良い雰囲気が馴染んでくると、小休止がしやすくなります。

###顔が見えるコミュニケーションをどこかで取る
ZoomやMeetなど、1日に1回はWeb会議を誰かとする機会があると思います。

その際、カメラをオフにすることに慣れると、周辺設備や服装などの関係から、写るのが億劫になることがあります。
顔が見えないと声だけで判断することになりますが、調子の変化に気づくのがより難しくなります。

毎日でなくても、顔が見えるタイミングをどこかに意識的に設けることが望ましいです。

##目標管理
成果を何で測るか、貢献度合いをどのように測るかは、難しい問題です。

1on1でのコミュニケーションは、リモートワークや目標管理に限らず重要ですが、プロセスや関わりを可視化する手段をいくつも用意しておくのが望ましいです。

ただし、カメラがオンになっていた回数を計るなど、無用に監視するようなことは避けるべきで、何かのキッカケで信頼を損ねてしまうと、チームとしての成果が毀損する危険があります。

#副業
本業の業務開始〜終了までの間は、副業を挟ませないようにすべきです。
時間管理が曖昧な状態になると、本業・副業のどちらにも良い影響は出ないです。

何らかの理由で体調を崩しやすい人に対しては、副業を認めるかどうかをしっかり検討すべきです。
締め切りが無い仕事は基本的にありませんから、2つの仕事の締め切りが重なった時には、無理をしすぎるか、どちらかの仕事を落としてしまうことになり、取り返しがつかなくなる危険があります。

厚生労働省が作成した副業・兼業の促進に関するガイドラインは、競業避止義務などマネジメントに重要な内容がまとめられていますので、一読をオススメします。

#まとめ
リモートワークと副業、どちらにも共通することとして、自己管理が出来る自律したプロフェッショナルが求められていく傾向が強くなっていくと感じます。

マネージャーには、技術面・管理面に加えて精神面の強さ・タフさも求められますが、独りで抱え込んでしまうとどうしても行き詰まる時があるため、社内外にメンターを増やしていくことで壁を乗り越えやすくなると思います。

#おわりに
DMMでは毎日、採用中です。

特に現在、電子書籍事業同人事業で新しい仲間を募集しています。
少しでもご興味を持って頂けましたら、ご応募お願いします。

#参考図書

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