概要
フォトグラメトリ用に風景を撮影するに当たり,1方向ずつ撮影すると時間がかかります.
そこで360度カメラを用いて全方向同時に撮影し,切り出して利用します.
使用機材・ソフトウェア
- 360度カメラ
- AviUtl
- 連番BMP出力Plugin
- 3DF Zephyr
#手順
動画の用意
360度カメラで動画を撮影します.頭の少し上の位置で撮ると自身の映り込みが少なくて良いです.
360度ビデオとして出力します.後程フレーム単位で出力するため再生速度を上げて短めの動画にします.
連番出力
出力した動画をAviUtlに読み込みます.
再生速度を変更しフレーム数を調整します.
4方向に切り出す場合は4倍の枚数になるため,Free版では12フレーム,Lite版では125フレーム以下にします.
連番BPM出力を利用し,全フレームを画像として保存します.
パノラマ写真を分解
3DF Zephyrを立ち上げ ユーティリティ>画像>パノラマ写真を分解 を選びます.
連番出力した360度画像を分解します.デフォルトでは左・正面・右・後の4方向ですが,必要に応じて上下も出力します.
3Dモデルの作成
分解出力した画像を3DF Zephyrに読み込みます.
パノラマ画像をリンクするか聞かれるため はい を押し,低密度点群作成・高密度点群作成・メッシュ抽出・テクスチャ付メッシュ作成を行えば完成です.
#おわりに
本記事では360度動画からの連番出力にAviUtlを利用しましたが,3DF Zephyrにもフレーム出力機能はあります.
しかしFPSを指定することによって出力枚数を決めるため,読み込める最大枚数に合わせるのが面倒であるため今回の手法を取りました.
#謝辞
本記事の作成に当たりVoxelKei様の配信を参考にしました.
360カメラ映像からフォトグラメトリで3Dモデルを生成してVRChatまで持っていく配信