deno v0.28.1の変更点

概要

denoのv0.28.1がリリースされたため、変更点をまとめます。

req.bodyが関数からReaderに変更された(std/http)

req.bodyをDeno.readAll等のReaderを受け取る関数の引数として渡すことができるようになりました。

それに伴い、req.bodyStream()メソッドが削除されています。

変更による影響

v0.28.0ではリクエストボディをデコードする際は下記のように処理が行われていましたが、

v0.28.0

import { serve } from "https://deno.land/std@v0.28.0/http/server.ts";
const server = serve({ port: 8000 });
for await (const req of server) {
  const body = await req.body();
  console.info(new TextDecoder("utf-8").decode(body));
  ...
}

v0.28.1では下記のように変更する必要があります。

v0.28.1

import { serve } from "https://deno.land/std@v0.28.1/http/server.ts";
const server = serve({ port: 8000 });
for await (const req of server) {
  const body = await Deno.readAll(req.body);
  console.info(new TextDecoder("utf-8").decode(body));
  ...
}

req.contentLengthが追加された(std/http)

Content-Lengthヘッダの値をnumber型の値として返却します。

import { serve } from "https://deno.land/std@v0.28.1/http/server.ts";

const server = serve({ port: 8000 });
for await (const req of s) {
  console.info(req.contentLength);
  ...
}

OpenSSLへの動的リンクに関する問題の修正

v0.28.0のリリース時に、reqwestというライブラリがv0.10.0にアップグレードされました。

• v0.9.22からv0.10.0-alpha.2へアップグレード
• v0.10.0-alpha.2からv0.10.0へアップグレード

その間にreqwestライブラリにOpenSSLへの依存が追加されました。(Linux環境のみ)

その関係で、一部Linux環境でdenoのビルドに失敗する問題が発生していたため、修正が実施されたようです。