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Arch Linuxのセットアップ方法

Last updated at Posted at 2025-02-10

Arch Linuxの記事はシリーズになっています。
記事を順番に読み進めると、Arch Linuxをいい感じにセットアップできます。

はじめに

Arch Linuxをインストールしたあとのセットアップを紹介します。

基本的には以下の記事から自分に必要な設定を行います。

環境

  • PC: ThinkPad T480
  • プロセッサ: Intel(R) Core(TM) i5-8350U CPU @ 1.70GHz 1.90 GHz
  • 実装 RAM: 8.00 GB (7.84 GB 使用可能)
  • システムの種類: 64 ビット オペレーティングシステム、x64 ベース プロセッサ
  • OS: Windows 10 Pro

Arch Linuxのセットアップ手順

Arch Linuxのセットアップ手順を紹介します。

1 システム管理

インターネットへの接続

iwctl コマンドを使い、 1.7 インターネットへの接続 と同じ手順でインターネットへ接続します。

ip addr show でインターネットへ接続できているか確認できます。

1.1 ユーザーとグループ

ルートユーザーは権限を持ち過ぎているため、普段使うユーザーを作成します。

ユーザーの作成

useradd コマンドでユーザーを作成します。

私は uhooi としました。

# useradd -m uhooi

-m オプションを付けることで、ユーザーのホームディレクトリが /home/{username} に作成されます。

# ls /home
uhooi
パスワードの設定

passwd コマンドでパスワードを設定します。

# passwd uhooi
sudoのインストール

一般ユーザーからルートユーザーでしか行えない操作をするnに必要なため、 sudo コマンドをインストールします。

# pacman -S sudo
sudoの設定

先ほど作成したユーザーで sudo コマンドを使えるようにします。

# export EDITOR=vim
# visudo

wheel グループのメンバーに、任意のコマンドの実行を許可します。

# ...
## Uncomment to allow members of group wheel to execute any command
- # %wheel ALL=(ALL:ALL) ALL
+ %wheel ALL=(ALL:ALL) ALL
# ...

先ほど作成したユーザーを wheel グループに追加します。

# gpasswd -a uhooi wheel

これで uhooisudo コマンドを実行できるようになりました。

ユーザーの切り替え

ここからはルートユーザーでなく一般ユーザーで操作します。
ルートユーザーをログアウトし、一般ユーザーでログインし直します。

カレントディレクトリを出力し、 /home/{ユーザー名} になっていたらユーザーの切り替えに成功しています。

$ pwd
/home/uhooi

2 パッケージ管理

2.1 pacman

Arch Linuxのインストール方法(Windows) で紹介した通り、pacmanはArch Linuxのパッケージマネージャーです。

よく使うパッケージのインストール

必要に応じてよく使うパッケージをインストールします。

$ sudo pacman -S man
$ sudo pacman -S git
$ sudo pacman -S ghq
$ sudo pacman -S neovim

2.4 Arch Build System

「Arch Build System」は「ABR」と略します。

ソースコードからソフトウェアをビルドやパッケージングするためのシステムです。

各リポジトリには PKGBUILD というビルドスクリプトが含まれており、ソフトウェアのソースコードやバイナリは含まれていません。
makepkg を実行することで、ソースコードがダウンロードされ、ビルドやパッケージングが行われます。生成されたパッケージはpacmanでインストールできます。

2.5 Arch User Repository

「Arch User Repository」は「AUR」と略します。

コミュニティによって運営されている非公式リポジトリです。

AURにあるパッケージはpacmanで直接インストールできず、手動で makepkg を実行してパッケージを生成し、 pacman -U {パッケージファイル} でインストールします。

Yay

Yayはpacmanのラッパーです。

AURにあるパッケージをコマンド一発でインストールできたりと、非常に便利なコマンドです。

Yayのインストール

READMEに従ってインストールします。

$ sudo pacman -S --needed git base-devel
$ git clone https://aur.archlinux.org/yay.git
$ cd yay
$ makepkg -si

あとはpacmanと同じように使えます。

基本的には pacman でなく yay を使っていいと思います。
ただAURにあるパッケージは誰が作っているかわからないため、 yay -Si でAUR URLを出力してページを開き、PKGBUILDを見て悪意あるスクリプトが実行されていないか確認するのが望ましいです。

AURにあるパッケージのインストール

必要に応じてAURにあるパッケージをインストールします。

$ sudo yay -Sy
$ sudo yay -S google-chrome
$ sudo yay -S android-studio

4 グラフィカルユーザーインターフェース

4.3 デスクトップ環境

Arch LinuxはデフォルトでWindowsやMacのようなデスクトップ環境がありません。
xmonad のようなウィンドウマネージャーを使いこなせるなら不要ですが、そうでない場合はインストールすると格段に使いやすくなります。

GNOME

本記事では GNOME をインストールします。

GNOMEのインストール

pacmanでインストールします。

$ sudo pacman -S gnome

必要に応じて gnome-extra もインストールします。

GNOMEの自動起動

GNOMEを自動で起動させたい場合、gdm.serviceを有効化します。

$ sudo systemctl enable gdm
ネットワーク設定

networkmanager をインストールし、NetworkManager.serviceを有効化することでGNOMEからネットワークの設定を制御できるようになります。

$ sudo pacman -S networkmanager
$ sudo systemctl enable NetworkManager

ネットワークの設定をGNOMEに任せるため、 iwddhcpcd は無効化しておくと変に競合しないと思います。

$ sudo systemctl disable iwd
$ sudo systemctl disable dhcpcd

9 最適化

9.2 パフォーマンスの最大化

パフォーマンスの向上に関する設定です。

スワップ

物理メモリとスワップ領域の合計が仮想メモリのサイズになります。

スワップ領域はパーティションとファイルがありますが、本記事ではスワップファイルを作成します。

スワップファイル

mkswap コマンドで4GBのスワップファイルを作成します。

$ sudo mkswap -U clear --size 4G --file /swapfile

スワップファイルを有効化します。

$ sudo swapon /swapfile

fstab ファイルを編集し、スワップファイルのエントリを追加します。

/etc/fstab
+ /swapfile none swap defaults 0 0

これでスワップファイルの作成が完了です。

System Monitorを開き、Swapが4.3GBあればスワップファイルの作成に成功しています。

もしスワップファイルを無効化する場合、 swapoff コマンドを実行してからファイルを削除します。

$ sudo swapoff /swapfile
$ sudo rm -f /swapfile

おわりに

ここまで設定したら、Arch Linuxでいろいろ遊べるようになると思います。
Arch Linuxライフを楽しみましょう :relaxed:

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