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Kubernetes 1.24: 変更点まとめ(What's new!)とアップグレード時の注意事項

Last updated at Posted at 2022-05-19

はじめに

このエントリは、Kubernetes 1.24 の CHANGELOG からWhat's new!とアップグレード時の注意事項、各変更点についてまとめたページへのリンクです。
詳細については各まとめページを参照してください。

変更点の詳細へのリンク

What's new!

Dockershim Removed from kubelet

v1.20で非推奨となっていたdockeshimコンポーネントはkubeletから削除されました。
v1.24移行、サポートされているランタイム(例えばcontainerdやCRI-Oなど)の一つを利用するか、コンテナランタイムとしてDocker Engineへ依存している場合はcri-dockerdを利用する必要があります。
より詳細な情報については、こちらのガイドをご参照ください。

Beta APIs Off by Default

新しいベータAPIはデフォルトでクラスタでは有効化されなくなります
既存のベータAPIと既存のベータAPIの新しいバージョンはデフォルトで有効のままとなります。

  • :pencil: あくまでAPIの話であり、Feature Gatesのベータとは別の話のようです

Signing Release Artifacts

リリースの成果物はcosignを用いて署名され、イメージの署名検証が実験的にサポートされています。
リリース成果物の署名と検証は、Kubernetesのリリースプロセスにおけるソフトウェアサプライチェーンセキュリティを向上させるための一部です。

OpenAPI v3

Kubernetes 1.24はOpenAPI v3 formatを用いてAPIを公開する機能をベータ版としてサポートするようになりました。

Storage Capacity and Volume Expansion Are Generally Available

Storage capacity trackingは、CSIStorageCapacity オブジェクトを介した現在利用可能なストレージ容量の公開をサポートし、遅れてバインドするCSIボリュームを使用するPodのスケジューリングを強化します。

NonPreemptingPriority to Stable

この機能はPod preemptionを有効・無効化できるPriorityClassesへの新しいオプションを追加します。

Storage Plugin Migration

オリジナルのAPIはメンテナンスしながら、CSI Plugins を呼び出すためにin-tree storage pluginsを移行する 作業が進行中です。
Azure DiskとOpenStack Cinderのプラグインは両方とも移行されています。

gRPC Probes Graduate to Beta

Kubernetes v1.24を用いると、gRPC probe機能がbetaとして導入され、デフォルトで有効可能です。
HTTPエンドポイントを公開したり、追加の実行ファイルの利用なしにKubernetes内でネイティブにgRPCアプリケーションのstartup/liveness/readiness probeを設定可能となりました。

Kubelet Credential Provider Graduates to Beta

初めにKubernetes 1.20でアルファとしてリリースされたkubeletのimage credential providersのサポートはbetaへ昇格しました。
これはkubeletがexecプラグインを利用して、ノードのファイルシステムへクレデンシャルを保存せずに、コンテナイメージのためのクレデンシャルを動的に取得可能とします。

Contextual Logging in Alpha

Kubernetes 1.24はcontextual loggingを導入しました。
これは関数の呼び出し元がロギングの全ての側面(出力フォーマット、冗長性、追加の値や名前) を制御できるようにするものです。

  • :pencil: klogにこの機能は入っているようですが、Kubernetes v1.24.0のソースコードを確認した限りだとまだ利用されてなさそう?

Avoiding Collisions in IP allocation to Services

Kubernetes 1.24では、Serviceに固定IPアドレスを割り当てるための範囲をソフトリザーブできる新しいオプトイン機能が導入されました。
この機能を有効にすると、クラスターはServiceのIPアドレスのプールから自動割り当てを優先するため、衝突のリスクが軽減されます。

ServiceのClusterIPは以下のようにアサインされます:

  • 動的に割り当てる: 設定されたService IPレンジ内の空いているIPをクラスタが自動的に選択します
  • 静的に割り当てる: 設定されたService IPレンジ内の一つのIPをユーザがセットします

サービスClusterIPはユニークであるため、すでに割り当てられているClusterIPを使用してサービスを作成しようとするとエラーが返されます。

  • :pencil: この機能によりCoreDNSなど特定のClusterIPアドレスが必要なServiceが、他のServiceにそのアドレスを取得されづらくできるため便利そうです。

アップグレード時の注意事項

  • kubelet内のdockershimを用いたDocker runtimeはv1.24で完全に削除されました。kubeletは以前はdockershimと呼ばれるdockerのためのCRIを実装しているモジュールを利用しており、それはKubernetes community内でメンテナンスの問題がありました。1.24以降、利用可能になり次第CRIを本格的に実装したコンテナランタイム(v1alpha1またはv1準拠のもの)に移行してください。(#97252, @dims)
  • Secretに保存されたvCenterの認証情報とZones機能が使用されている場合、NodeがNot-readyとなるバグを修正しました。ゾーンラベルのセットアップは KCM コンポーネントに移動し、kubelet はこのような場合、起動時にこのステップをスキップします。クラウドプロバイダー設定ファイルにプレーンテキストで保存された資格情報の場合、現在の動作は変更されず、アクションは必要ありません。適切な機能を実現するためには、Secret および Zone 機能で保存された vCenter 認証情報を使用している場合、kube-system:vsphere-legacy-cloud-provider がノードオブジェクトを更新できるようにする必要があります。(#101028, @lobziik)。
  • LegacyServiceAccountTokenNoAutoGeneration feature gateがベータとなり、デフォルトで有効化されます。有効化されるとService account tokenを含むSecret APIオブジェクトは自動生成されません。service account tokenを取得するためのTokenRequest APIを利用するか、もし期限切れを起こさないトークンが必要な場合は、このガイドにしたがってService account tokenを追加するためのtoken controllerのためのSecret APIオブジェクトを作成してください。(#108309, @zshihang)
  • Pod topology spreadのskewのための計算はnode affinity/selectorにマッチしないノードを除外するようになりました。これにより以前は除外されるノードでspreading selectorにマッチしていたpodが、特にtopologyKeyがノードレベルでないときに、スケジュールできないPodとなる可能性があります。このシナリオを避けるために、topology spread constraints利用時のnode affinityやpod selectorを再検討してください。(#107009, @kerthcet)
  • 非推奨となっていた--experimental-check-node-capabilities-before-mountフラグが削除されました。CSIのGAに伴い、よりよい代替手段があります。kubeletのscriptやマニフェストから--experimental-check-node-capabilities-before-mountの利用している部分を削除してください。(#104732, @mengjiao-liu)
  • kubeadm.k8s.io/v1beta2は非推奨となり将来のリリースおそらく3リリース(1年)で削除予定です。新しいクラスタのためにはkubeadm.k8s.io/v1beta3を利用し始めるべきです。古い設定ファイルからマイグレートするためにはkubeadm config migrateコマンドが利用できます。
  • Kubeadm: dockerの設定ではなくcontainerd socket(Unix: unix:///var/run/containerd/containerd.sock, Windows: npipe:////./pipe/containerd-containerd)をデフォルトとして利用するようになりました。クラスタ作成時に Init|JoinConfiguration.nodeRegistration.criSocket フィールドが空で、ホスト上に複数のソケットが見つかった場合は常にエラーをスローして、フィールドに値を設定することで使用するソケットを指定するようにユーザーに要求します。kubeadm設定ファイルを更新し、dockershimソケットを含めないようにしてください(kubeletバージョン<1.24かつkubeadm >= 1.24を使用している場合を除く)。kubeadm のpreflightから docker サービス用の DockerValidor と ServiceCheck を削除しました。ホスト検証時にDockerはもはや特別なケースではなく、理想的にはこのタスクは互換性の問題が重要となるcri-dockerdプロジェクトで処理されるべきタスクです。Docker の場合、docker CLI を使用する代わりに、イメージの取得や実行中のコンテナのリストの取得などの CRI ソケットとのすべての通信に crictl を使用するようにしました。(#107317, @neolit123)
  • 他のマイグレーションプラグインと同等にするためにCSIMigrationRBDとなるべき場所でcsiMigrationRBDとしてfeature gatesで指定されていました。このリリースではこれを修正し、csiMigrationRBDとして設定しているユーザーは、このリリースからCSIMigrationRBDに再設定する必要があります。(#107554, @humblec)
  • 実験的な動的なログのサニタイズ機能はv1.24で非推奨となり削除されます。この機能は利用できなくなりました。(#107207, @ehashman)
    • :pencil: 新しいログの機能をブロック要素となること、機能のサポート負荷などが原因でalpha機能だったため削除されるようです
  • Kubeadm: kubeadmがラベルやtaintsでmasterという単語を使わないように移行する計画のsecond stageを適用しました。新しいクラスタでは、コントロールプレーンノードに node-role.kubernetes.io/master というラベルは追加されなくなり、node-role.kubernetes.io/control-plane というラベルだけが追加されます。kubeadm upgrade apply で 1.24 にアップグレードするクラスタでは、このコマンドは既存のコントロールプレーンノードから node-role.kubernetes.io/master というラベルを削除します。新しいクラスタでは、古い taint node-role.kubernetes.io/master:NoSchedule と新しい taint node-role.kubernetes.io/control-plane:NoSchedule の両方が制御プレーンノードに追加されます。リリース1.20 (first stage) では、リリースノートで新しいtaintを先取りして許容するように指示されています。kubeadm upgrade applyで1.24にアップグレードするクラスタでは、コマンドは既存のコントロールプレーンノードに新しいtaint node-role.kubernetes.io/control-plane:NoSchedule を追加することになるでしょう。これらの変更にあなたのインフラを適応させてください。1.25 では、古いtaint node-role.kubernetes.io/master:NoSchedule は削除される予定です。(#107533, @neolit123)
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