3D都市モデル Project PLATEAU Advent Calendar 2023 12/22
皆さんこんばんは。国交省の内山です。
Project PLATEAU(プラトー)は今年で4年目になりました。
ますます多くの技術者や企業の皆さんがプラトーを触ってくれて、いろいろなプロダクトをどんどん世の中に出してくれて、嬉しい限りです!
さて、今年も暮れということで、PLATEAUのプロジェクト・ディレクターとして、技術者観点から
2023年のプラトーの見どころ
と、
2024年のプラトーの注目ポイント
を超簡単に解説したいと思います!(仕事が残っていまして。すみません。)
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2023年のプラトーココがスゴイ
1. ツールの充実がスゴイぞ!
PLATEAUの3D都市モデルをUnity/UE5で扱うためのSDKであるPLATEAU SDKシリーズがバージョンアップしました!
PLATEAU SDK for Unity v2
PLATEAU SDK for UnrealEngine v2
本体のSDKは2.0(α版)として以下の新機能を提供しています。
- 地形モデルへの航空写真張り付け機能
- テクスチャの自動アトラス化(マージ)機能
- デフォルトマテリアル設定機能
- 属性情報の表示機能
- インポート範囲選択機能の高速化 等…
今後は3D都市モデルの地物単位分割機能(「屋根」だけ分離してマテリアルを設定する、みたいな)などを実装していく予定です。
また、SDKのさらにアドオンとして、新たにToolkitシリーズを公開しています!
Toolkitは現在β版で順次機能更新しています。
PLATEAU SDK Toolkits for Unity
また、年内にはSDKとToolkitを使ったクオリティの高いサンプルアプリも提供予定です。こちらもお見逃しなく!
さらに、、QGISで3D都市モデルをスムーズに読み込むためのPLATEAU QGIS Pluginをリリースしています!
PLATEAU QGIS Plugin
こちら、PLATEAUのCityGMLを欠落なしでQGISにインポートできる機能のほか、大量のデータを高速に配置するバッチ処理機能やレイヤー統合機能を備えた便利ツールになっています!
ぜひお試しください!
2. 配信環境が整ってるぞ!
PLATEAUでは昨年度からWebGIS向けに3DTilesを配信していますが、あまり知られていませんが、航空写真(PLATEAU ORTHO)や地形データ(PLATEAU Terrain)も配信しています!
PLATEAU配信サービス(試験運用)
PLATEAU Terrain(Cesium向け地形モデル)
PLATEAU ORTHO(航空写真xyzタイル)
さらに、昨日(!)からPLATEAUオルソのWMS形式データの配信も開始しました。
こちら、まだGithubを更新できていないので、ココで先行公開します。。
http://13.114.145.224/mapproxy/service
こちらのWMS、Maps ToolkitでCesium for Unityと連携する際のRaster Overlayにも使うことができます!
3. PLATEAU VIEW 3.0がつよいぞ!
現在開発中の次期ビューア「PLATEAU VIEW 3.0」のプロトタイプ版が公開されています!
PLATEAU VIEW 3.0 Design & Technology Preview
美麗なグラフィックスの実現、様々な追加機能、UIの刷新など、VIEWは完全に生まれ変わりました。
ぜひ触ってみてください!
本番環境は年度内リリースの予定です!がんばります!
2024年のプラトーはココに注目!
1. PLATEAU AWARD 2023があるぞ!
先日、PLATEAU AWARD 2023の「一次審査会」が終わり、2月には最終審査会です。
まだ詳細は発表できませんが、、2回目となるAWARDでは、50を超える作品が応募され、どれもハイレベルで選考会は大荒れでした。笑
今年もアッと驚く最終審査会になると思います!
最終選考会は
- 2024/02/24(土)
- 13:00 - 17:30
となります。
オンサイトとオンラインで観覧可能です!ぜひお申し込みください!
2. 3D都市モデルのデータが増えるぞ!
現在130都市がオープンデータとして提供されている3D都市モデルですが、2023年度も多くの新規整備&更新がなされており、年度内には約200都市が公開される予定です!(うまくいけば)
新規整備都市は町田市(私の出身)、姫路市、前橋市など。
京都市などでは高精細なLOD3データが追加される予定です!
お住いの地域はどうでしたか?
プラトーは地方自治体と連携して今後も全国で整備を拡大していきますので、ぜひご期待ください!
3. 読み物もイイぞ!
PLATEAUウェブサイトのJournalというコーナーはご存じですか?
デジタルツインやGISに関する議論を深めるため、実はいろいろな識者の方へインタビューをしています!
- 攻殻機動隊とメタバース。神山健治監督が見つめる「今と未来」の世界
- 「グランツーリスモ」・山内一典氏が求める「車とデータ」のイノベーション
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『SAO』『ポケモンGO』から見える都市の新たな可能性。自由に使える「デジタルツイン」データが、エンターテインメントを変える。
なんと、今年は押井守さんや冲方丁さんにお話を伺ってきました!記事は来年公開予定です。
来年も「まさか!」と思う方々へお話をお伺いしてきます。乞うご期待!
おわりに
本当は時間を作って何かアプリでも作って品評してもらおうと思ったのですが、、
PLATEAUチーム、絶賛稼働中です。アプリ開発は来年の宿題にします。
PLATEAUウェブサイトでは紹介したもののほか、様々なツール、データ、記事、ドキュメントなどを発信しており、高頻度で更新されています!
ぜひ定期的にのぞいてみてください。
それではみなさま、良いお年を!
(うちやま)