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Salesforce Agentforceにフローをツール(アクション)で追加する

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はじめに

「フローはもう作ってあるのに、Agentforceからどう呼び出せばいいのか分からない」。Agentforceのツール設定を最初に開いたとき、ここで手が止まりました。

この記事では、自動起動フローをAgentforceのツールとして登録する手順を、入力変数・出力変数の設定から読み込み中テキストの表示まで一つずつ解説します。既存のフロー資産をAgentforceに接続したい管理者・開発者の方を対象とした内容です。

前提:AgentforceのFlowツールが使えるフローの条件

まず確認しておきたいのが、どのタイプのフローが使えるかです。

AgentforceのFlowツールに登録できるのは、「自動起動フロー(トリガーなし)」タイプのみです。画面フローやレコードトリガーフローは対象外になります。

出典:Salesforce Trailhead - Add a Flow as an Agent Action

フローを新規作成する場合は、フロービルダーで「自動起動フロー」を選んでください。既存のフローを流用する場合は、フローの種別をあらかじめ確認しておくと後でハマりません。

もうひとつ重要なポイントがあります。

フローの入出力変数名と説明文です。

AgentforceのAI(Atlas Reasoning Engine)は、この変数名と説明をもとに「どのツールを実行すべきか」を判断します。変数名は英語で、説明は具体的に書くことを強くおすすめします。使い始めると、ここへの気配りが後々の動作精度に直結すると感じています。

フローの入出力変数を設計する

フロービルダーを開いたら、最初に変数を設定します。

入力変数の設定例:

変数名:customerEmail
データ型:テキスト
入力/出力の種別:入力
説明:エージェントが受け取る顧客のメールアドレス

出力変数の設定例:

変数名:resultMessage
データ型:テキスト
入力/出力の種別:出力のみ
説明:フロー実行結果として顧客に返すメッセージ

変数名はキャメルケース(例:customerEmail)かスネークケース(例:customer_email)で書くのが一般的です。

フロービルダーで変数の「説明」欄を埋めておくと、後でツール設定画面の「手順」フィールドにデフォルト値として反映されます。これは地味に便利で、試してみると思ったより手間が省けます。

AgentforceのFlowツールを登録する手順

フローが用意できたら、Agentforce側での設定に移ります。主に2つの方法があります。

方法A:Agentforce Builderから直接作成する(推奨)

  1. [設定] のクイック検索で「Agentforce Agents」を検索し、対象エージェントを開く
  2. 「Builderで開く」をクリック
  3. 左パネルで対象のサブエージェントを選択
  4. 「このサブエージェントのツール」タブを開く
  5. 「新規」→「新しいツールを作成」をクリック
  6. 「参照ツールの種別」で 「フロー」 を選択
  7. 「参照ツール」から対象フローを選択

方法B:アセットライブラリから登録する

  1. [設定] → [Einstein] → [Einstein 生成AI] → [Agentforce Studio] を開く
  2. 「アセットライブラリ」→「ツール」タブを選択
  3. 「新規エージェントツール」をクリック
  4. 以降は方法Aと同様

ツール設定のポイント:変数・手順・読み込みテキスト

ツールを作成したら、設定画面で以下を確認・編集します。

① ツール手順(Agent Action Instructions)

エージェントが「このツールをいつ使うか」を理解するための説明文です。「〇〇の情報を取得するために実行する」のように、目的を明確に書きます。

② 入力変数の設定

各入力変数に対して以下を設定します:

  • 手順:エージェントがこの変数に何を渡せばよいかの説明(日本語可)
  • 入力が必要:チェックを入れると、変数に値がない状態でツールが実行されなくなる

「入力が必要」チェックは、フローが必須データなしで実行されてエラーになるのを防ぐために重要です。正直、最初は見落としがちな設定ですが、本番環境で予期しないエラーを防ぐために必ず確認してください。

③ 出力変数の設定

  • 手順:この変数の内容が何を表すかの説明
  • 会話に表示:チェックを入れると、出力内容がユーザーとの会話に表示される

顧客に見せたくない内部処理用の変数(IDなど)には、「会話に表示」のチェックをつけないようにしましょう。

④ 読み込み中テキスト

「このツールの読み込みテキストを表示」にチェックを入れると、フロー実行中にカスタムメッセージを表示できます。

例:「ご予約情報を確認しています...」

処理に時間がかかるフローでは、ユーザー体験向上のために設定しておくと印象が変わります。

設定が完了したら「完了」をクリック。Agentforce Builderのプレビューで動作確認しましょう。

つまずきポイント・注意事項

① フローが選択肢に出てこない

参照ツールのドロップダウンにフローが表示されない場合、フローの種別が「自動起動フロー(トリガーなし)」になっていない可能性があります。フロービルダーで種別を確認してください。また、フローが有効化(アクティブ)になっていないと候補に表示されません。

② AIが意図したツールを呼ばない

サブエージェントの「指示」に記載したツール名は、API名(スペースをアンダースコアに置き換えた形式) で記述すると認識されやすいです。

たとえばツール名が「Get Customer Details」なら Get_Customer_Details と書きます。日本語で書いてもAIがツール名と認識しない場合があります。

③ 出力が会話に表示されない

出力変数の「会話に表示」チェックが外れているのが原因のほとんどです。Agentforce Builderのプレビューで実行し、エージェントの応答を確認しながら設定を調整してください。

④ 60秒で処理が中断する

フローの処理が複雑すぎて処理に時間がかかるとエラーとなる場合があり、その処理に費やすことのできる時間は60秒です。この60秒を超えると処理自体がロールバックしAgentforceからエラーが発生した旨の返答が返ります。

フローの中でループなどで処理を行う場合はリミットを設定するか、フローを複数に分けるなど調整するようにしましょう。

まとめ

  • AgentforceのFlowツールは自動起動フロー(トリガーなし)タイプのみ対応
  • フローの入出力変数名と説明がエージェントのルーティング精度に直結する
  • ツール設定では「入力が必要」「会話に表示」の2つのチェックボックスが特に重要
  • サブエージェントの「指示」では、ツール名はAPI名形式で記述する
  • 読み込み中テキストを設定するとユーザー体験が向上する

フローとAgentforceの連携は、一度仕組みを理解すると「あ、思ったよりシンプルだ」と感じられると思います。既存のフロー資産をそのままAIエージェントに活用できるのは、Salesforce環境ならではの強みだという印象を持っています。


AI×資格学習・Salesforce業務活用の情報をnoteでも発信しています。

https://note.com/pacific_creator1

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