はじめに
OAC(Oracle Analtyics Cloud)に、OCI(Oracle Cloud Infrastructure)のObject Storageに格納されたファイルをデータセットとしてインポートする方法を紹介します。
対応しているファイル種別は、Excelファイル(*.xlsx)、CSVファイル、テキストファイル(*.txt)です。
オブジェクト・ストレージを準備
2つのバケットを準備しました。
「標準」ストレージの「data」と、「アーカイブ」ストレージの「archive-data」です。
ストレージ層の違いについては、こちらの公式ドキュメントをご覧ください。
バケットにExcelファイルをアップロードしておきます。
OACからの接続を定義
OACにログインし、「作成」メニューから「接続」を作成します。
名前を付けて、必要な情報を入力します。
接続情報は「APIキー」を選択します。デフォルト・リージョンは「ap-tyoko-1」にしました。
テナンシとユーザーのOCIDは、OCI管理コンソールからコピーします。
「公開APIキー」の「生成」をクリックしてから、「コピー」をクリックして内容をクリップボードにコピーします。
コピーしたAPIキーをOCIコンソールで追加します。
追加方法は、この記事で紹介した手順と同じなので、参考にしてみてください。
(画面の構成が少し変わっていますが)
ファイルからデータセットを作成
前の手順で作成した OCI Resource への接続定義をクリックします。
リージョンとコンパートメントを指定します。
バケットが一覧されるので、「data」を選択します。
「data」バケットにアップロードしてある「Sample Order Lines.xlsx」をクリックして追加します。
データセットエディタの画面となり、Excelファイルが読み込まれます。
左ペインの「Object Store」の右にあるアイコンをクリックして、さらにオブジェクト・ストレージからのファイルを追加します。
先ほどと同様の手順で、「archive-data」バケットの「Sample States.xlsx」を追加します。
2つのファイルの結合を確認して、データセットに名前を付けて保存します。
動作確認
保存したデータセットをクリックして、ワークブックを作成します。
リロードする
データセットを右クリックして、「リロード」をクリックします。
「data」バケットの「Sample Order Lines.xlsx」を更新したので、「Sample Order Lines.xlsx」を選択した状態で「即時実行」をクリックします。
もう一度、動作確認
先程のワークブックを開いて、データをリフレッシュしてみました。
元々の受注年月日を5年進めてみたのですが、パッと見にはわかりにくですね。
ちゃんと「年」は変わっていました。
おわりに
ファイルの置き場所がオブジェクト・ストレージにある、というだけで特に変わりなく扱うことができました。
データセットの元となるファイルを複数人で共有したい場合や、何らかの前処理を実施した結果をオブジェクト・ストレージで受信するようなケースでは便利です。