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Oracle Analytics Cloud:利用状況を把握する ~準備編~

Last updated at Posted at 2022-02-08

はじめに

Oracle Analytics Cloud(OAC)は、データベースを検索した結果を可視化したりレポート作成したりするためのツールです。
OACにはUsage Trackingという機能が備わっており、ユーザの利用状況を確認するための情報をデータベースに保管することができます。
Usage Trackingは初期状態では未設定となっていますので、適切に設定し稼働させてみたいと思います。
Usage Trackingではデータ検索に関わる操作を記録することができます。
(誰が、いつ、どのダッシュボードを開いたか、など)

やりたいこと

  • Usage Tracking機能を使えるようにする
  • データの保管先はAutonomous Data Warehouse(ADW)にする
    • ADWインスタンスの準備はできているものとします

OACからADWへの接続を定義する

Usage Trackingを使用するためには、Oracle Analytics Developer Client Toolsを使用してデータモデル(RPDファイル)を管理している必要があります。
必要なパラメータは

  • 接続プール名
  • 物理問合せ、論理問合せのログを収集する表の名前
  • 問合せ行の最大数

です。

データモデルに関する修正を実施する前にスナップショットを取得しておくことをお勧めします。

Oracle Developer Client Toolsのインストール

Oracle Analytics Client Toolsのダウンロード・ページにアクセスして最新のDeveloper Client Toolsをダウンロードし、インストールします。

トラッキング用のデータベースを構成

インストールした「Model Administration Tool」を起動します。
image.png
「ファイル」メニューから「開く」-「クラウド」をクリックします。
image.png
必要なパラメータを入力して「開く」をクリックします。

パラメータ 値(例)
ユーザー IDCSに登録済みのユーザー名
パスワード IDCSユーザーのパスワード
クラウド bootstrap(変更しない)
ホスト名 OACインスタンスのホスト名
ポート番号 443(変更しない)
トラスト・ストア (変更しない)
パスワード changeit

image.png
物理レイヤーで右クリックし「新規データベース」を選択します。
image.png
名前を入力し(例えば「ANALYTICS_USAGE」)、データベースタイプを「Oracle 12c」にして「OK」をクリックします。
image.png

データベースの名前には空白を含めないようにします。

作成したデータベースを右クリックし、新規オブジェクトから接続プールをクリックします。
image.png
接続プールのパラメータを入力し、「OK」をクリックします。

パラメータ 値(例)
名前 UTConnectionPool
コール・インターフェース Oracle Call Interface (OCI)
データ・ソース名 (description=(address=(protocol=tcps)(port=1522)(host=<DB Host>))(connect_data=(service_name=<Service Name>))(security=(ssl_server_cert_dn=<default>)))
ユーザー名 analytics_user (事前にスキーマを作っておきます)
パスワード パスワード

接続文字列(データソース名)はADWの資格証明をダウンロードして tnsnames.ora を開いて確認してください。

image.png
データモデルをローカルに保存してから、クラウドに公開します。
保存する際に、「グローバルな整合性をチェックしますか」と聞かれた場合は「はい」を選択します。
image.png
image.png
image.png

OACコンソールでUsage Trackingを構成

OACに管理者としてログインします。

ADWのウォレットを登録

「コンソール」-「接続」と選択します。
image.png
右上の「ページメニュー」をクリックし「ウォレットのアップロード」をクリックします。
既にウォレットがアップロードされている場合は、メニュー名が「ウォレットの置換」になります。
image.png
ADWに接続するためのウォレット「cwallet.sso」をアップロードします。

ここでアップロードしたウォレットを使用して、データモデルからADWに接続します。
データモデルで使用可能なウォレットは1つのみです。(2022年1月現在)

システム設定でUsage Trackingのパラメータを設定

「コンソール」-「システム設定」と選択します。
image.png
「Usage Tracking」をクリックします。
image.png
次のプロパティを設定します。

プロパティ 値(例)
Usage Tracking Init Block Table ANALYTICS_USAGE.UTConnectionPool.InitBlockInfo
Usage Tracking Maximum Rows 0
Usage Tracking Connection Pool ANALYTICS_USAGE.UTConnectionPool
Usate Tracking Physical Query Logging Table ANALYTICS_USAGE.UTConnectionPool.PhysicalQueries
Usage Tracking Logical Query Logging Table ANALYTICS_USAGE.UTConnectionPool.LogicalQueries

コンポーネントをリスタートします。
一番上までスクロールして、右上の「Restart」をクリックします。
image.png
完了まで待ちます。この間、ユーザからのアクセスはできません。
image.png
コンポーネントの再起動が完了すると、指定したスキーマに自動的に必要な表が作成されます。
image.png
OACからDBへのアクセスが発生するたびにログが記録されます。

ログの活用例

Oracle Analytics Cloud:利用状況を把握する ~活用編~

参考情報

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