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Oracle Analytics Cloud:簡易的なモデリングツールとしてのマルチ・テーブル・データセット

Last updated at Posted at 2022-01-18

はじめに

Oracle Databaseのサンプルスキーマである、SHに含まれる「SALES」「CHANNELS」「PRODUCTS」「TIMES」を使用して、Oracle Analytics Cloud(OAC)のマルチ・テーブル・データセット機能を紹介します。

  • マルチ・テーブル・データセットの利点
  • 簡易なモデリングツールとして利用できる
  • 事前に結合等を設定しておくことができる
  • 事前に簡単な式の入力、名前の変更、データタイプの変更などが可能
  • 複数のワークブックやユーザで利用できる

マルチ・テーブル・データセットの作成

最初の表をデータセットとして取り込みます

OACにログインしてデータセットを作成します。
image.png
Oracle Databaseに接続するための「接続」を選択します。
今回は、Autonomous Data Warehouseに接続するための定義を事前に作成してあったので、これを使うことにします。
参考:Oracle Analytics Cloud:はじめてのビジュアライゼーション
image.png
SHスキーマを展開し、「SALES」を右のエリアにドラッグ&ドロップします(ダブルクリックでも可)。
image.png
取り込んだ「SALES」表の確認
image.png

他の表を取り込んで結合します

2番めの表として「CHANNELS」を既に取り込んだ「SALES」の上に重ねるようにドラッグ&ドロップします。
image.png
自動的に2つの表が結合されました。
image.png
自動結合がうまくできなかった場合は、あらためて「CHANNELS」を「SALES」の上にドラッグ&ドロップしてください。
image.png
同じ要領で、「PRODUCTS」と「TIMES」もドラッグ&ドロップし、「SALES」と結合します。
画面下を確認すると、選択した順に表がタブとして表示されています。タブの順序はドラッグ&ドロップで変更できます。
image.png

表の定義を編集します

SALESの定義を編集します。
「SALES」を右クリックし「グレインの保持」をクリックします。
もう一度「SALES」を右クリックし、「定義の編集」をクリックします。
image.png
「PROMO_ID」列は分析に使用しないので、クリックしてから「選択項目の除去」で除外します。
表名を「販売」に変更し「OK」をクリックします。
image.png
「CUST_ID」列をクリックして列全体が選択された状態にします。次に、「処理形式」の「属性」を表示された部分をクリックし「メジャー」を選択します。
image.png
「集計」をデフォルトの「合計」から「平均」に変更します。
image.png
「PROD_ID」のオプションアイコンをクリックし、表示されるメニューから「非表示」を選択します。
image.png
同様の手順で「CHANNEL_ID」と「TIME_ID」も非表示にします。
image.png
列の名前を変更します。各列のオプションアイコンをクリックし「名前変更」を選択します。

元の名前 変更後の名前
CUST_ID 顧客数
QUANTITY_SOLD 販売数量
AMOUNT_SOLD 販売金額

完成した状態
image.png
「結合ダイアグラム」タブに移動します。
image.png
「CHANNELS」を右クリックし「定義の編集」を選択します。
image.png
不要な列である「CHANNEL_CLASS_ID」「CHANNEL_TOTAL」「CHANNEL_TOTAL_ID」をコントロールキーを押しながらまとめて選択し、「選択項目の除去」をクリックして除去します。
表名を「チャネル」に変更して「OK」をクリックします。
image.png
列の名称を変更します。

元の名前 変更後の名前
CHANNEL_DESC チャネル
CHANNEL_CLASS チャネルカテゴリ

「CHANNEL_ID」は非表示にします。
image.png
PRODUCTS表も同様に定義を編集します。
「PROD_ID」「PROD_NAME」「PROD_SUBCATEGORY」「PROD_CATEGORY」以外の列を除去し、表名を「製品」に変更して「OK」をクリックします。
image.png
「PROD_ID」列は非表示にし、他の列は名前を変更します。

元の名前 変更後の名前
PROD_NAME 製品名
PROD_SUBCATEGORY 製品サブカテゴリ
PROD_CATEGORY 製品カテゴリ

完成した状態
image.png
最後にTIMES表も定義を編集します。
「CALENDAR_YEAR」「CALENDAR_QUARTER_DESC」「CALENDAR_MONTH_DESC」「TIME_ID」以外の列を除去し、表名を「カレンダー」にして「OK」をクリックします。
image.png
列の名前を変更します。

元の名前 変更後の名前
CALENDAR_YEAR
CALENDAR_QUARTER_DESC 四半期
CALENDAR_MONTH_DESC
TIME_ID 年月日

「年」は、処理形式をメジャーから属性に変更します。
image.png
完成した状態
image.png

データセットを保存します

「保存」アイコンをクリックして、名前を入力して「OK」をクリックします。
image.png
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マルチ・テーブル・データセットの利用

新しくワークブックを作るには、画面右上の「ワークブックの作成」をクリックします。
または、「作成」ボタンが表示されている場合は、「作成」-「ワークブック」でも構いません。
image.png
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「作成」メニューからワークブック作成に進んだ場合は、データセットを選択する画面が出てくるので保存したデータセットをクリックします。
image.png
新規のワークブックが作成されます。
左ペインには、データセットに定義されたタブの順番でフォルダが表示され、展開すると列が表示されます。
image.png

ビジュアライゼーションの作成

「カレンダー」フォルダの中の「年」と「販売」フォルダの中の「販売金額」をコントロールキーを押しながらまとめて選択し、そのまま右ペインにドラッグ&ドロップします。
image.png
自動ビジュアライゼーション機能が働いて棒グラフが表示されました。
image.png
棒グラフを「チャネルカテゴリ」ごとに表現したいので、「チャネル」フォルダの中の「チャネルカテゴリ」を「色」にドラッグ&ドロップします。
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グラフ形式を変更します。
「棒」をクリックして、「積上げ棒」に変更します。
image.png
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次に棒の横幅を販売数量で表現します。
「販売」フォルダの中の「販売数量」を「サイズ (幅)」にドラッグ&ドロップします。
image.png
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最後に、「カテゴリ (X軸)」の「年」を「製品カテゴリ」に交換してみます。
「製品」フォルダの中の「製品カテゴリ」を「カテゴリ (X軸)」の「年」の上にドラッグ&ドロップして交換します。
image.png
完成しました!
image.png

操作をやり直したいときは

画面右上の「最後の編集を元に戻す」をクリックします。
image.png

マルチ・テーブル・データセットを他のユーザと共有する

画面左上の「ナビゲーション」アイコンをクリックすると、左にメニューが表示されるので、「データ」をクリックします。
image.png
「データセット」タブに、これまで保存したデータセットが表示されます。
作成したデータセットの「アクション・メニュー」アイコンをクリックします。
image.png
「検査」をクリックします。
image.png
「アクセス」、「ロール」とクリックします。「追加」テキストボックスに「DV C」と入力すると「DV Consumer」「DV Content Author」の2つのアプリケーションロールが表示されます。
今回は、「DV Content Author」を選択します。
image.png
これで、DV Content Authorアプリケーションロールに所属するユーザも、このデータセットを使用することができるようになりました。
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