過去回はこちらから
第1回 https://qiita.com/tuyomori/items/95ce38547491c5547586
第2回 https://qiita.com/tuyomori/items/28230af0b8b4adcf7f19
第3回 https://qiita.com/tuyomori/items/6b1e8583aa9d801d32d7
第3回で NOULOG のデータ構造について書いたところで、
次はいよいよ「生データをどう整形するか」に進む予定でした。
ただ、その前に少しだけ寄り道をします。
というのも、
そもそも“生データ”をどこから取るのか問題 にぶつかったからです。
最初はメーカーのPDFを集めてみました。
でも、フォーマットがバラバラすぎて、
「これを全部パースするのは現実的じゃないな」とすぐに悟りました。
次に「農薬工業会(JCMA)なら公式データがあるのでは?」と思って探しましたが、
公開データは見つかりませんでした。
冊子や要覧はあるものの、
アプリで扱えるようなデジタルデータは提供されていないようです。
「じゃあ公式のデータはどこにあるんだ?」
と探していくと、最終的に辿り着くのが ACIS です。
……が、その前に避けて通れない法務の壁があります。
■ ACISとは何か
ACIS(独立行政法人農林水産消費安全技術センター)は、
農薬の登録情報を管理している国の機関です。
日本で農薬を販売するには、
成分・毒性・使用方法・適用作物などの審査を受けて
「農薬登録」を取得する必要があります。
その登録情報を一元的に公開しているのが ACIS で、
農薬名・登録番号・成分・適用作物・使用回数など、
農薬に関する最も正確で公式なデータ が揃っています。
農薬アプリを作るなら、
まず間違いなく ACIS のデータが必要になります。
ただし、
データの複製・改変・再配布には制限があり、
アプリで利用する場合は申請が必要になる場合があります。
「そもそも ACIS のデータって、アプリで使っていいの?」
農薬データを扱う人なら誰もが一度は悩むこの問題。
僕も例外ではなく、結論から言うと ACIS に申請することにしました。
今回は、
技術記事の番外編として、ACIS に申請してみた話 をまとめます。
第3回で NOULOG のデータ構造について書いたところで、
次はいよいよ「生データをどう整形するか」に進む予定でした。
……が、その前に避けて通れない壁があります。
「そもそも ACIS のデータって、アプリで使っていいの?」
農薬データを扱う人なら、ほぼ全員が一度は悩むポイントです。
僕も例外ではなく、データ構造を考えれば考えるほど、
「いやこれ、元データどうするんだ問題」にぶつかりました。
メーカーHPはページがバラバラ。
ACIS のデータは一番整っているけど、利用規約が厳しい。
つまり、こういう状況です。
使いたいデータは ACIS にある
でも、使っていいのかは分からない
しかも、規約を読むほど不安になる
このまま第4回の「整形ロジック」に突っ込むのは、
どう考えても順番が違う。
というわけで、ACIS に問い合わせてみることにしました。
■ まず、ACIS の規約を読み込んだ
ACIS の「農薬登録情報ダウンロード」には、
再配信や商業利用についての注意書きがあります。
ざっくり言うと:
- データの複製・改変・再配布は原則禁止
- ただし、申請すれば条件付きで許可される可能性がある
- その場合、利用者(農家)に対して
「ACIS のデータを元に加工したものです」
「ACIS は責任を負いません」
の表示が必要
“完全NG” ではなく “申請すればOKの可能性がある”
ということ。
ここでようやく光が見えました。
■ 申請フォームがなかなか重い
ACIS の申請フォームは、
「何をどう使うのか」をかなり細かく書く必要があります。
どの項目を使うのか
どう加工するのか
どう表示するのか
二次利用者(農家)に何を説明するのか
どんな目的で使うのか
これを全部書く。
正直、
技術記事を書いてるより難しい。
でも、ここを避けると NOULOG の農薬データは前に進まないので、
腹を括って書きました。
■ 今は返事待ち
この記事を書いている時点では、
ACIS からの返事はまだ来ていません。
ただ、申請内容としては:
- 事実情報のみを扱う
- 表現・構造はコピーしない
- 独自形式に再構成する
- 無料アプリで農家の自己管理目的
- ACIS が求める表示義務をアプリに明示する
このあたりを丁寧に書いたので、
通る可能性はあると思っています。
(もちろん、NG の可能性もゼロではないですが)
■ まとめ
農薬データは ACIS が最も整っている
でも利用規約が厳しく、個人開発者は悩む
実は「申請すれば使える可能性がある」
というわけで、申請してみた
返事待ちの間に、データ構造や整形ロジックを進めています。
返事が来たら
番外編その2に続く。