Material Projectからデータを取得できたので、その中身を覗いていきます。
#Material Projectから取得したデータの中身を覗いてみる
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>>Index(['band_gap', 'cif', 'density', 'diel', 'e_above_hull', 'elasticity',
'elements', 'energy', 'energy_per_atom', 'formation_energy_per_atom',
'full_formula', 'hubbards', 'icsd_id', 'icsd_ids', 'is_compatible',
'is_hubbard', 'material_id', 'nelements', 'nsites', 'oxide_type',
'piezo', 'pretty_formula', 'spacegroup', 'tags', 'task_ids',
'total_magnetization', 'unit_cell_formula', 'volume'],
dtype='object')
重要そうなものだけ見ていきます。
詳細ついては公式ドキュメントを確認してください。
band gap
バンドギャップ:結晶のバンド構造において電子が存在できない領域(禁制帯)の幅の大きさのこと。ゴムなどの電気を通さない絶縁体ほど値が大きく、金属などの電気を通す伝導体ほど値が小さくなる。また温度の影響を受ける。単位はeV。
cif (Crystallographic Information File)
結晶学情報共通データ・フォーマット:結晶構造についての情報を詰め込んだ、国際結晶学連盟が推奨しているフォーマット。
詳細はここ表面分析研究会 無料記事vol.21
結晶の構造についてのデータが入っているのですが、中身を見ていくと長いので別記事にしました。
pymatgenで結晶構造情報フォーマットcifを扱う
density
密度:単位はg/cm3
diel
誘電特性について。誘電率、屈折率、強誘電性など
e_above_hull
構造の凸包の上の計算されたエネルギー。熱力学的な安定性に関係する。0より値が大きい場合、熱力学的に不安定で変化しやすい。
spacegroup
結晶構造について 概要はwikipedia:結晶系
・symbol 空間群の国際表記。参照:http://nc-imr.imr.tohoku.ac.jp/HERMES/Analysis/SPGroup.html
・point_group 結晶点群。対象操作の集まりが作る群のこと。記号はヘルマン・モーガン記号によるもの。
・crystal_system 結晶系。
elasticity
(単結晶)弾性率:(化合物内部でかかる)残留応力に対して結晶格子のひずむ大きさ。Kは体積弾性率。Gはせん断弾性率。Voigt,Reussなどは近似方法の違い。純粋な単結晶は生成が難しいので、多結晶への応力がそれを構成する単結晶に等しく働いていると近似して計算する(らしい)。データは空白のものが多い。
elements
元素:構成している元素
energy
vasp(第一原理計算ソフト)で計算した形成エネルギー
energy_per_atom
単位セル内の原子ごとに正規化された計算された形成エネルギー
formation_energy_per_atom
単位格子内の原子ごとに正規化された要素から計算された形成エネルギー
icsd_ids
ICSD無機結晶構造データベースのID?
is_compatible
この計算がGGA / GGA + U混合スキームで互換性があると見なされるかどうかのブール値
is_hubbard
構造がDFTのHubbard U拡張を使用して計算されたかどうかを示すブール値
material_id
Materials ProjectのId
nelements
構成する元素の種類の数
nsites
構成する元素の合計
oxide_type
酸化について。酸化(oxide)、超酸化(superoxide)、オゾン化(ozonide)、過酸化(peroxide)、水酸化(hydroxide)
piezo
圧電素子かどうか。圧電素子の場合は性能が入っている。
pretty_formula
量が正規化されている化学式
total_magnetization
総磁気モーメント
volume
Final relaxed volume of the material らしいのですが、緩和量?
化学が高校までの知識で止まっているのでなかなか難しい。笑
今回は短いですがこれで止めます。