はじめまして
某企業で、Microsoft 担当として情シスで働いています。SaaS 導入やインフラ構築・運用を経て、現在は Microsoft 製品に関わる仕事をしています。技術だけでなく、プロジェクト推進や運用の進め方に向き合う機会も増えてきました。
ここでは、システム運用や仕事の進め方で役立つ考え方を整理して発信しています。現場での運用に携わる方や、私のようにマネジメント側に立つ方のヒントとして、少しでも誰かの支えになれば幸いです。
なぜPlanを使おうと思ったのか?
実務においては「どの Microsoft Learn を受講させるか」だけではなく、「きちんと最後まで受講してくれたか」も大切になります。
Plan では、そうした進捗や完了状況を継続的に確認することができます。
通常、これを把握するには一人ひとりへのヒアリングなどが必要ですが、対象人数が増えれば増えるほど、その運用は現実的ではなくなります。
そのため、管理目線で学習状況を明確に把握し、必要に応じて進捗が遅れているメンバーへフォローを行える点がメリットだと考えています。
そもそも、Planとはどんなサービスなのか?
Microsoft Learn の Plan は、学習コンテンツをまとめて受講者へ共有し、学習の進捗状況を確認できるサービスです。学習順序や目安期間を設定しながら計画的な学習を促進できる点が特徴で、特に社内教育や自己学習の進捗管理に適しています。
利用要件について
作成者・受講者ともに Microsoft Learn プロファイルを作成し、サインインできること。なお、プランの作成および利用に費用はかかりません。
用語について
Microsoft Learn の「Collection」と「Plan」はとても紛らわしいため、ここで整理して説明します。
1. Collection = 自分用の教材リスト
Collection は、学習コンテンツを整理・保存するための機能です。また、Plan を作成するための土台にもなります。
たとえば Microsoft Learn では、次のような教材をまとめて管理できます。
- クラウド コンピューティングについて説明する
- クラウドの概念について説明する
- Azure のアーキテクチャとサービスについて説明する
- Azure の管理とガバナンスについて説明する
イメージとしては、自分用に教材を整理する箱とも言えるでしょう。
Collectionには「Section」と呼ばれる区切りを設定することができます。
例えば、以下のようなイメージです。
・セクション1:クラウドの基礎
├ クラウド コンピューティング
└ クラウド 概念
・セクション2:Azureの設計
└ アーキテクチャとサービス
・セクション3:運用・ガバナンス
└ 管理とガバナンス
このSectionという設定は単なる分類ではなく、Plan 作成時にMilestone (マイルストーン)として機能します。そのため、この設定が、次のPlanの進捗管理の粒度に影響します。
2. Plan = 他人に学ばせるための教材リスト+進捗管理
Planは、Collection をもとに作成し、学習コンテンツを受講者向けに共有して進捗を確認できる機能です。詳細には、以下のような設定項目があります。
| 設定項目 | 説明 |
|---|---|
| 学習成果 | Planで最終的に獲得するスキル(達成目標)の定義 |
| Milestone | Collection の Section から自動生成される単位。各Milestoneの説明や所要日数を設定できる |
| コンテンツの追加・並び替え | 公開前であれば、コンテンツの追加やマイルストーン間での移動・並び替えが可能 |
このように学習順序や目安期間を設定して共有でき、以下を確認できます。
- 誰が開始したか
- どこまで完了したか
- 学習が完了したか
つまり、研修カリキュラム+進捗確認です。
まずは、「土台となる Collection」、次に「共有と進捗確認となる Plan」の違いを押さえておきましょう。
「学習成果」とは、Plan 修了時に学習者が到達する目標を記述するための機能です。最大で3つまで設定可能で、必須ではありませんが、少なくとも1つは設定することを推奨します。
作成者視点では、主に以下の目的で設定されます。
- 学習のゴールを明確にすること
- 受講者に到達イメージを持たせること
つまり「この研修で何をできるようにしたいのか」を一言で示すもの
「Milestone」とは、学習の進捗を設定することができる機能です。これは、Collectionのときに説明したSectionが、そのままMilestoneとして引き継がれ、学習の「区切り」として機能します。
例えば、以下のように設定できます。
・マイルストーン1:クラウドの基礎:4日
├ クラウド コンピューティング
└ クラウド 概念
・マイルストーン2:Azureの設計:6日
└ アーキテクチャとサービス
・マイルストーン3:運用・ガバナンス:5日
└ 管理とガバナンス
このように、マイルストーン単位で学習期間(所要日数)を設定することができ、「学習の進捗を可視化し、管理すること」ができます。
作成者向け — Plan の作成方法
Microsoft Learn の「Plan」を使うと、学習コンテンツをまとめて受講者に共有し、進捗を追跡できます。以下の 5 ステップで作成から公開まで行えます。
全体フロー
| ステップ | 操作 | 概要 |
|---|---|---|
| 1 | Collection を開く | Collection 設定画面の確認 |
| 2 | Collection を作成する | Microsoft learnをCollection にまとめる |
| 3 | Sectionを設定する | Collectionの体系化 |
| 4 | CollectionをPlanに変換する | CollectionからPlanを作成 |
| 5 | Plan を開く | Plan 設定画面の確認 |
| 6 | 学習管理を設定する | 学習内容の記載 |
| 7 | Milestone の所要日数を設定をする | 所要日数を設定する |
| 8 | Planを招待する | Planの共有方法 |
| 9 | 進捗状況の確認 | 受講者の進捗の確認方法 |
Step 1:Collection を開く
1. Microsoft Learnにサインインします。
2. 右上のプロファイルアイコンから「プロファイル」をクリックします。
3. 左メニューから「コレクション」タブをクリックします。
※ プランを作成・開始するには、Learn プロファイルへのサインインが必須です。
Step 2:Collection を作成する
Planを利用するには、まずCollectionを作成する必要があります。Collectionは学習コンテンツをグループ化する入れ物と考えてください。
1.「新しいコレクション」をクリックします。
※ タイトルは「クラウド基礎トレーニング – 15日コース」とします。
3. 学習させたいモジュールを追加するため、「Learn トレーニング参照ページ」をクリックします。

4. 検索バーへ入力し、「検索する」をクリックします。
5. 対象のモジュールに対して、「+追加」、「+コレクションに追加」をクリックします。

6. 検索バーへ入力し、「検索する」をクリックします。
7. 対象のCollectionをチェックし、「保存」をクリックします。
※ 今回は、2つのlearnを追加します。
・クラウド コンピューティングについて説明する(モジュール)
・クラウドの概念について説明する(ラーニングパス)
Step 3:Sectionを設定する
Sectionの設定は下記の通りとします。
・セクション1:クラウドの基礎
├ クラウド コンピューティングについて説明する
└ クラウドの概念について説明する
1. Collectionに移動し、「セクションの追加」をクリックします。

3. Sectionが作成されました。必要に応じて、セクションの追加をし、Collectionを体系化させましょう。

次の説明以降では、下記Sectionを作成しております。
・セクション2:Azureの設計
└ Azure のアーキテクチャとサービスについて説明する・セクション3:運用・ガバナンス
└ Azure の管理とガバナンスについて説明する
Step 4:CollectionをPlanに変換する
1.作成したCollectionを開き、「コピー」から「プラン」をクリックします。

Step 5:Plan を開く
1. 左メニューから「プラン」タブをクリックします。
2. 「作成」タブから作成しているPlanを選択します。

Step 6:学習管理を設定する
1. 右上にある学習成果の鉛筆マークをクリックします。
2. 成果の欄を記載し、「保存」をクリックします。

成果は「Azureの基礎知識を体系的に理解する」とします。
Step 7:Milestone の所要日数を設定をする
1. マイルストーンの鉛筆マークをクリックします。
2. 「所要日数」を設定し、「保存」をクリックします。

マイルストーンの所要日数は下記のように設定します。
・マイルストーン1:クラウドの基礎 → 4日
・マイルストーン2:Azureの設計 → 6日
・マイルストーン3:運用・ガバナンス → 5日
Step8:Planを招待する
Plan の内容を確認し、問題がなければ「管理」から、「学習者を招待する」をクリックします。

共有後は、受講者がPlanを「開始」するのを待つ形となります。
Step 9:進捗状況の確認
「管理」から、「進行状況を表示」をクリックすると、受講者の進捗を確認できます。詳細レポートが必要な場合は CSV ファイルとしてダウンロードすることも可能です。

CSVデータについて
注意点として、UserName はあくまで「自由入力の公開情報」であるため、事前に受講者に聞く必要があります。また、レポート上で確認できる情報は、「完了したアイテム数」のみとなっており、どのコンテンツを完了したかといった詳細までは取得できない仕様となっています。
※出力されるCSVデータについては、セキュリティ観点から一部マスクを施しています。
| UserId | UserName | LearnerGroupName | StartedOn | CompletedOn | ItemsCompleted |
|---|---|---|---|---|---|
| 9801b4f7-28cd-41f1-96dd-xxxxxxx | 589xxxxx | 05/31/2026 10:40:49 +00:00 | 2 |
UserNameについては、ユーザ名とURLの設定画面から確認できます。

ItemsCompletedにおけるアイテム数は、完了したアイテムの数となります。
・マイルストーン1:クラウドの基礎
├ クラウド コンピューティング ← 完了
└ クラウド 概念 ← 完了
・マイルストーン2:Azureの設計
└ アーキテクチャとサービス ← 未完了
・マイルストーン3:運用・ガバナンス
└ 管理とガバナンス ← 未完了
補足:Planを共有することができる
「共有」から下記の方法で、Planのリンクを送ることができます。
なお、共有方法については、随時変更される可能性があり、2026年5月時点での情報となります。
補足:Planが削除できないケース
ユーザへの共有前であっても、作成者が作成したPlan を削除できない場合があります。
これは、作成者自身がPlanを開始し、「学習者」としての状態になっていることに加え、完了済みのPlanとなっていることが影響している可能性があります。
Plan内のコンテンツをすべて削除することで問題が解消され、「退出」でき、その結果として、Planの削除が可能になることがあります。
1. すべてのコンテンツを削除し、進捗率が0%の状態にします。

3. 進捗率が0%として判定されると、「終了」が表示されます。

5. 「削除」が表示され、削除操作が実行できるようになります。

ここでの補足は、公式の仕様として明記されているものではありません。あくまで、個人の検証結果に基づくものであり、環境や条件によっては再現しない可能性があります。
受講者向け — Plan の受講方法
作成者から共有されたリンクをもとに、Planを開始・完了します。
Step 1:Planを開始する
1. Microsoft アカウントまたは職場/学校アカウントで Microsoft Learn にサインインします
2. 作成者から共有されたPlanのリンクを開きます
3. Plan 画面で「開始」をクリックします
4. 内容を確認した後、チェックをし、「保存」をクリックします

Step 2:学習を進める
Plan 内のコンテンツを順番に学習します。進捗は自動的に記録されます。
Step 3:学習を再開する
途中で終了した場合は、以下の手順で再開できます。
対象のプランを見つけ、「再開」をクリックします
Step 4:プランを完了する
- Plan 内のすべての項目を完了すると、Plan は「完了」となります。
- 完了時にバッジが付与され、「プロファイル」→「実績」→「プラン」タブから確認・共有できます
まとめ
今回、身近なテーマをきっかけに Microsoft Learn の Plan 機能を調べてみましたが、基本的な学習管理の仕組みは十分に備わっていると感じました。
特に、「受けたはず」「まだ途中だった」といった曖昧さを排除できる点は大きく、状況を可視化することで早期のフォローにもつなげやすくなります。また、費用をかけずに試せるため、まずは小さな範囲から導入してみることも可能です。
学習文化づくりの第一歩として、活用してみてはいかがでしょうか。









