AWS Community Buildersとは?
AWS Community Builders(以下CBsと呼ぶ)とは、AWSに関する知識や経験を共有し、コミュニティ活動を通じて成長を目指す開発者や技術者を支援するプログラムです。運営はAWS社員が行っています。要は、アウトプットをたくさんしている人の集まりです。CBsは毎年1回募集があり、自薦で応募します。以前は年に2回応募があったようですので、現在は狭き門となっています。
CBsの主な特典は以下です。
- CBs専用のSlackワークスペースに招待され、全世界のビルダー達と情報交換ができる
- リリース前のサービス情報を一部公開してもらえることがある(※内容はもちろん口外禁止です)
- re:Inventのチケット割引
- SWAGがもらえる
etc...
CBs専用のSlackワークスペースは非常に活発で、毎日誰かが発言したりアナウンスを流したりしています。何十個ものチャンネルがあり、各チャンネルの参加人数も数百から数千人規模です。
CBsになるために何をしました?
「CBsになるために何をしました?」
「CBsのためにどんなアウトプットをしました?」
私は2024年からCBsを継続していますが、CBsを目指す同僚や後輩からよくこういった質問をもらいます。CBs応募時に載せたブログ記事やアピール文(英語)を共有するなどしてその都度回答しているのですが、この聞き方をされるとなんだかモヤっとしてしまう自分がいます。
自分はCBsになりたくてブログや登壇などのアウトプット活動を頑張ったわけではなく、好きでアウトプットしていたらいつの間にかCBsに選んでもらえるほどのレベルに到達していた、という感覚なのです。
もちろん、「CBsになる」という目標を掲げて、目標に向かって逆算的にアウトプットを積み重ねていってCBsになる方もいると思います。目標に向かって正しく努力を継続できるというのは一つの能力なので、それ自体は否定しません。むしろ自分はこの能力が低いので見習いたいくらいです。
ただ、「CBsになる」という目標を掲げて数ヶ月あるいは1年ずっとアウトプットを頑張ってきて、いざCBsに応募したものの落選してしまった場合。心が折れてアウトプットに対するモチベーションが冷めてしまう恐れがあります。アウトプットのモチベーションを「CBsになる」という1つの目標に絞ってしまうことは、モチベーションとしてサステナブルではないと思うのです。
アウトプットに対する自分のスタンス
ではサステナブルなモチベーションとは何か。アウトプットに対する私のスタンスを例にしながら考えてみます。
「あなたはなぜアウトプットをするのですか?」
と聞かれたら、私の回答は「やったことをすぐ忘れてしまうから、あとから思い出せるよう記録に残したい。」です。
例えば、業務でAWSのCDKについて調査する機会があったとします。
CDK初心者の自分はCDKについて調査し、様々な検証をします。数日あるいは数週間かけてCDKの調査を終え、その後はCDKから離れて別の業務に戻ります。ところがある日、またCDKに関するタスクが発生しCDKについて追加調査をする必要が出てきました。前回の調査タスクから期間が空いてしまった場合、「CDKってなんだっけ…」と記憶を呼び起こすところから始めないといけません。
もし、初回のCDK調査の時に調査内容をブログや個人的なメモ帳にアウトプットしていたとしたら、2回目の調査開始時にその記事・メモを見返すことでスムーズに調査に入れたはずです。
特に自分は忘れっぽい性格で、一度経験したことであっても数ヶ月経つと切さっぱり忘れてしまう自信があります。何かにメモしておかないと本当にすぐ忘れます…。最初は自分にしか見えない個人的なメモ(ローカルの.txtファイルなど)に色々書いてましたが、特にプライベートな内容でなければブログの形でオープンに公開してもいいのでは?と思って、内容によってはブログに書くようになりました。
具体例をあげます。
一番多いのは、業務や個人開発で学んだことの共有系。特定の技術分野に絞った解説記事ですね。
自分の体験を交えたブログっぽい記事もたまに書きます。
また、イベント・カンファレンスに登壇した際のスライドは可能な限りspeakerdeckにUPするようにしています。※社内勉強会などのクローズドな場で喋ったスライドはここにUPできませんが…。
まとめ
- CBsになるという一点張りの目標をモチベーションにすると、落選した時に辛くなる
- サステナブルなモチベーションを持ってマイペースにアウトプットを続けていこう
改めてまとめになりますが、AWS Community Buildersを目指す上でも、技術者としての成長を目指す上でも、**「アウトプットを継続していたらいつの間にか目的地に到達していた」**という状態が、最も健全で好ましいと考えています。
この記事が、これからコミュニティ活動やアウトプットを始める方々の参考になれば幸いです。