はじめに
タイトルの通り、3ヶ月かけてAWS認定試験を全部取得しました!(執筆時点の2025年3月では12冠すれば全冠)
なぜ全冠を目指したのか、どうやって勉強したのかについて語ります。
デジタルバッジ:https://www.credly.com/users/toru-takahashi.7af24a2f
初めは資格取得にあまり前向きではなかった
正直、私は資格試験があんまり好きではありませんでした。資格試験の知識と業務で扱う知識の共通部分がどうしても少ないように感じていて、資格でしか使わない知識を学ぶことに抵抗がありました。
そんな私ですが、会社の同僚に2025 Japan AWS Top Engineers(以下TopEと呼ぶ)に応募してみたら!?と何度も誘われることがありました。TopEの応募条件には「SAPとDOPを持っていること」というのが前提としてあります。「同僚からよく誘われるし、とりあえずSAPとDOPだけ取って応募してみるか〜」というのが今回の全冠RTAの始まりです。
あれ、なんか全冠できそう
SAPは2024年の年末くらいから勉強を始めて、1月上旬に合格することができました。SAP合格から2週間後くらいにDOPも合格しました。正直、DOPに関してはSAPの勉強で得た知識があればわりとすんなり合格することができ、「SAPの知識があればほかのAWS認定資格もすんなり合格できるのでは?」という気がしてきたのです。
その後、SAA・SOA辺りを受けてみるとSAPの知識ですんなり合格できたので、「どうせなら全部取るか!」という気持ちになり、全冠を目指すことにしました。また、2025年4月4日までに全冠すると2025 All AWS Certifications Engineers(以下All Certと呼ぶ)という表彰をもらえるので、これも全冠のモチベーションのひとつになっていました。
勉強法
読者の方が一番気になるであろう勉強方法の紹介です。自分は以下の方針で勉強しました。
- 問題演習を繰り返す
- 知らないサービス・分野はBlackbeltやテックブログで知識を補う
- 問題演習の時に不正解の選択肢がなぜ不正解なのかを必ず理解する
上記に加えて、自分は以下の下地があったのも大きいかと思います。
- 業務で5年ほどAWS利用歴あり
- JAWS-UGやAWS Summitなどの技術コミュニティに参加・登壇して広く深くAWSの知識を学んでいた
AWS HEROのみのるんさん(@minorun365)も仰ってますが、JAWS-UGなどの技術コミュニティで無理なく楽しくAWSの知見を吸収するのはとてもおすすめです!
私のおすすめは「コミュニティであせらず楽しく勉強して、ラクに受かる実力がついてきた頃に受験する」作戦です。
種明かしをすると、私は2ヶ月でSAA除く11個の資格を獲得しましたが、これに寄与した累積学習期間はこの3年間ほど、実務やコミュニティで知らずと培ったものです。
また、コミュニティ参加は非常にお得な学習機会で、何より楽しく色んなライトニングトークをたくさん聴いているだけで、普段触らない様々なAWSサービスの特徴やベスプラがうっすら分かってきます。「勉強」という辛さが一切ないのが最高です。
各試験の難易度(主観)
主観が多分に含まれますが、各試験の難易度は以下の印象です。
CLF,SCS,SAA,SOA,DOP <<< AIF,DEA,DVA <<< MLS,MLA,SAP <<< ANS
激難
- ANS
- めちゃくちゃ苦戦しました。合格までに2回落ちてます(ANS以外は一発合格)。インフラのコアな部分は業務ではあまり扱わないので、かなり勉強が必要でした。
- ネットワークの基礎から学び直そうと思い図書館で以下の本を借りて勉強しました
- 受けたことのある方はわかると思いますがANSは「オンプレとクラウドをDirectConnectつなごう祭」なのでこの辺りの知識は必須かなと思います。
難
- MLS
- 機械学習の「き」の字もわかってない状態だったので、苦戦しました。ひやんがさん(@hiyanger)の以下の記事にとても助けてもらいました。
- 【AWS認定】MLS-01 試験に出そうなアルゴリズム10選をできるだけわかりやすく書いてみる
- MLA
- 先にMLSに合格してからMLAに挑んだので、そこまで苦労はしませんでした。
- MLSは機械学習そのものを問われる感じですが、MLAは機械学習をAWSと組み合わせるにはどうすべきかというところが問われている印象でした。
- SAP
- 巷ではSAPが最難資格と言われますが、個人的にはANSのほうが難しかったです。SAPは各サービスについて広く深く問われるので、偏りのない知識が求められた印象です。
普通
- AIF
- MLS合格後に受けたので苦労しませんでした。ただ、同じFoundation資格のCLFほど楽勝ではなかったです。
- DEA
- ML系の資格を取りきった直後に受けたので、あまり苦労しませんでした。Glue, Redshift辺りのBlackbeltを読み込んでから臨むとよいかなあという感じです。
- DVA
- なめてかかりましたが地味に難しかったです。各サービスの細かい設定値を問われるので、ハンズオンなどで実際にサービスに触れていないとしんどい印象でした。
易
- CLF
- 5年もAWSを触っているのでさすがに楽勝でした。問題文が短すぎたり抽象的な問いがあったりで変に迷う問題もありましたが、、、w
- SCS
- AWSに関する正しいセキュリティ知識があれば、感覚に従って解答すれば問題ないかなという印象でした。
- SAA, SOA, DOP
- SAP合格後に受けたのでSAPの知識で突破しました。5年以上アプリケーションエンジニアをやっているおかげか、自然とわかる問題が多かったです。
完走した感想
- AWSのサービス名を聞いて「なにそれ?」となることが減りました。また、今まではAWSのWhat's newのサービスアップデートを見ても「ふーん…知らんサービスやな…」くらいにしか思ってませんでしたが、いまは「おーコイツそんなことできるようになったんや!」と思えるくらいには知識がつきました。
- 全冠したからといってAWSのことなんでもわかるマンになれるわけではありません。資格試験の知識範囲を超えて、実際に手を動かして利用してみることで初めて自分の血肉となるのかなと思います。
- AWS認定試験は受験料がお高いですが、私の所属する企業ではAWS認定試験の受験料は全額負担してもらえるため非常にありがたかったです。