この記事では、Ubuntu18.04LTSにインストールしたGit(version 2.17.1)を使用しています。
Gitを操作する上で、基本的なコマンドの3つを書いていきます。
これらは、開発を進めていく際に常に心がけておく最低限のものです。
個人でバージョン管理を行う上で3つの階層が存在します。開発履歴をそれらの階層を行ったり来たりさせることで、履歴を残して行けます。その3つの階層はいくつかの呼び方がありますが、以下のものになります。
- 作業ディレクトリ(ワークツリー)
- ステージングエリア(インデックス)
- リポジトリ(ローカルリポジトリ)
コミット状況の確認
Gitの管理下にあるディレクトリの作業ディレクトリとステージングエリアの状態を確認するには、以下のコマンドを使用します。
git status
ブランチ master
No commits yet
追跡されていないファイル:
(use "git add <file>..." to include in what will be committed)
README.md
nothing added to commit but untracked files present (use "git add" to track)
上記の実行結果では、README.mdというファイルが履歴の追跡対象になっていないことが示されました。
次項目のステージングを行うことで追跡対象に追加することができます。
ステージング
作業ディレクトリで開発を進めたものを、ステージングエリアに移動させることを「ステージングする」といい、以下のコマンドで実行することができます。
git add ファイル名
git add .
追跡対象になっていなかったファイル"README.md"をステージングしてみます。
git add README.md
git status
ブランチ master
No commits yet
コミット予定の変更点:
(use "git rm --cached <file>..." to unstage)
new file: README.md
これで、ステージングエリアにファイルREADME.mdが追加され、コミットの準備が整いました。
引き続いて、commitコマンドを使ってみます。
コミット
ステージングエリアに追加されたファイルをコミットするまでが、履歴追跡の一連の流れになります。以下のコマンドでコミットが可能です。
git commit "コミット名"
git commit -m "コミット名"
実際にコミットしてみます。
git commit
コミットコマンドを実行すると、テキストエディタが起動してコミットメッセージの入力を求められます。
Ubuntuではデフォルトで起動するエディタは"nano"ですが設定を変更することで、Vimなどのエディタに変更できます。
初めてのコミットなので、コミットメッセージを"initial commit"として登録します。
登録したあと、確認してみます。
git status
ブランチ master
nothing to commit, working tree clean
これで、コミットできたことが確認できました。