比較対象
以下の3大クラウドのデータベースサービスについて、「2018/06/04」時点の情報を元に比較してみた。
特徴
Amazon RDS
- DBの種類は、MySQL、MariaDB、PostgreSQL、SQL Server、Oracle、Amazon Auroraから選択可能。
Cloud SQL
- DBの種類は、MySQLとPostgreSQL(ベータ版)から選択可能。
Azure SQL Database
- DBの種類は、SQL Serverと互換性がある「SQL Database」。
- サービスの種類として「Managed Instance」「エラスティックプール」「Single Database」があり、「エラスティックプール」「Single Database」では、それぞれ「vCore」と「DTU」の選択が可能。
- 一部、プレビュー期間中のため、情報が変更される可能性あり。
※Azure には「Azure SQL Database」以外にも、MySQLを対象とした「Azure Database for MySQL」とPostgreSQLを対象とした「Azure Database for PostgreSQL」がある。
価格比較
各クラウドの価格を、極力同じ条件になるよう必要最低限のプランで比較してみた。
xxxxxxxxx | Amazon RDS | Cloud SQL | Azure SQL Database |
---|---|---|---|
データベース | MySQL | MySQL第2世代 | SQL Database |
リージョン | 東京 | 東京 | 西日本 |
(1)インスタンス | $0.052/時間 ※「db.t2.small」の場合 |
$0.0650/時間 ※「db-g1-small」の場合 |
¥37.63/時間 ※「Single Database(vCore)」の場合 |
(2)ストレージ | $0.138/GB/月 | $0.22/GB/月 | ¥19.97/GB/月 |
(3)バックアップ | DBと同サイズまで無料。 追加の場合、$0.095/GB/月 |
$0.10/GB/月 | プレビュー中は無料。DBと同サイズまで無料。 長期保存用の場合(無料範囲を超える場合?)は、¥5.60/GB/月 |
(4)データ転送 | 上りは無料。 下りは1GBまで無料。 1GB~9.999TB/月までは、$0.14/GB |
上りは無料。 下りは$0.19/GB |
プレビュー中は無料 |
価格 (月額円換算) |
(1)¥4,176 (2)¥3,795 (3)¥0 (4)¥1,525 合計:¥9,496 |
(1)¥5,220 (2)¥6,050 (3)¥2,750 (4)¥2,090 合計:¥16,110 |
(1)¥27,470 (2)¥4,993 (3)¥0 (4)¥0 合計:¥32,463 ※ただし、プレビュー価格 |
割引 | 1年間、3年間の前払いで割引あり | 継続利用すると割引あり | Azureハイブリッド特典による割引あり |
無料枠 | 「db.t2.micro」インスタンスを750時間/月、20GB のストレージ、20GB のバックアップ を12ヶ月間利用可能 | 12ヶ月間利用可能な $300 相当のクレジット、無料トライアル期間あり | 30日間利用可能な ¥22,500のクレジット、最初の12ヶ月 250GBまでのストレージ |
※月730時間、1ドル110円で計算
※ストレージ、バックアップは250GBで計算
※データ転送は100GB/月として計算
※「db.t2.small」は「1コア、メモリ2GB」
※「db-g1-small」は「CPU共有、メモリ1.7GB」
※「Single Database(vCore)」は「1コア、メモリ7GB」(2018/06/05 現在プレビュー中)
まとめ
- 「Amazon RDS」は、必要最低限のプランの場合は一番安くなりそう。他のプランでも概ね安いため、価格で選ぶなら「Amazon RDS」か。
- 「Azure SQL Database」は、一部プレビュー価格のため、正式運用後の価格が不透明。
- 「Azure SQL Database」は、価格が日本円のため、為替の影響を受けない。
- 「Azure SQL Database」は、SQL Server からの移行なら選択肢としてありかも。
- 「Cloud SQL」は、あらゆる面で「Amazon RDS」より劣っているように見える。
- サービス面や性能面は比較できていないため、その結果によっては「Cloud SQL」もありかも。