【C++】deltaTimeの実装方法

今回はunityやゲーム開発で使用されるdeltaTimeをC++の標準ライブラリのみで実装する方法を紹介したいと思います。

deltaTimeとは

直前のフレームから現在のフレームまでに経過した時間を表すもののことです。
ゲーム開発ではdeltaTimeに厳密に時間を計ることで、フレームレートに左右されない実装を行うことが可能になります。

実装方法

C++では<chrono>をincludeすることでdeltaTimeの実装が可能になります。

deltaTime1.cpp

#include <iostream>
#include <chrono>

int main() {
	// 初期化
	auto previousTime = std::chrono::high_resolution_clock::now();

	while (true) { // ゲームやアプリケーションのメインループ
		// 現在の時間を取得
		auto currentTime = std::chrono::high_resolution_clock::now();
		// デルタタイムを計算 (ミリ秒単位に変換)
		auto deltaTime = std::chrono::duration_cast<std::chrono::milliseconds>(currentTime - previousTime).count();
		// 現在の時間を次のループの基準時間に更新
		previousTime = currentTime;
		// デルタタイムを利用して処理を行う
		std::cout << "deltaTime: " << deltaTime << " ms" << std::endl;
	}

	system("pause");
	return 0;
}

std::chrono::high_resolution_clock::now()は、現在の時刻を取得する関数です。
以上のコードは、コンソール上で毎ループdeltaTimeを出力するだけのコードですが、この方法でdeltaTimeでのタイマーを実装できることが分かると思います。
今度はカウント用変数に毎秒足していくことでタイマー実装を実現しましょう。

deltaTime2.cpp

#include <iostream>
#include <chrono>

float timer_count = 0.0f; // タイマーのカウント変数

int main() {
	// 初期化
	auto previousTime = std::chrono::high_resolution_clock::now();

	while (true) { // ゲームやアプリケーションのメインループ
		// 現在の時間を取得
		auto currentTime = std::chrono::high_resolution_clock::now();
		// デルタタイムを計算 (ミリ秒単位に変換)
		auto deltaTime = currentTime - previousTime;
		// 現在の時間を次のループの基準時間に更新
		previousTime = currentTime;
		//デルタタイムをタイマーに加算
		timer_count += std::chrono::duration<float>(deltaTime).count();
		// デルタタイムを利用して処理を行う
		std::cout << "経過秒数" << timer_count << std::endl;
	}

	system("pause");
	return 0;
}

以上のコードも、コンソール上で出力をループするソースコードですが、実行すると経過時間をfloatで扱えることが分かると思います。

総括

• ゲーム開発などではdeltaTimeに厳密に時間を計ることで、フレームレートに左右されない実装を行うことが可能にな
• C++では<chrono>をincludeすることで標準ライブラリのみでdeltaTimeの実装が可能になる。