状況の簡単な説明
MBP(Late 2016)上のVMware Fusion 8で仮想マシンにRancherOSをインストールしようとしたら、画面が真っ黒でCDROM(ISO)から起動できない!(コンソール見えない!)って状況に陥ってしまった。
調べたところIntel GPUとドライバ周りの問題みたいで、Intel GPUのレンダリングに関するオプションをvmxファイルに書き込むことで改善できた。
環境
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Hardware
- Macbook Pro 13inch Late 2016 (with Touch Bar)
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Software
- macOS Sierra 10.12.4
- VMware Fusion 8.5.6
- ISO for VM : RancherOS 1.0.1
対応内容の要約
作成した仮想マシンのvmxファイルをエディタで開き、次の1行を追記してからファイルを保存し、そのあと仮想マシンを起動する。
mks.enableGLBasicRenderer = "FALSE"
詳細
RancherOSを新規でインストールしたいと思って、ISOファイルをダウンロードして、新規VMを作成したが起動で失敗してしまった。
正確にいうと、起動エラーが出るわけではなくVMのコンソール画面が真っ黒でなにも表示されない状態になってしまう(画面が出ないのでフリーズしてしまったと最初は思っていた)。
別に所有していたMBP Mid 2013で試したところ、同じバージョンのVMware Fusionで同じバージョンのRancherOSが起動した。これは個別環境の問題かな?と思い、VMware Fusionの再インストールやISOのmd5チェックサム確認、macOSのユーザ切り替えなどを一通り試したが全て効果なし。
ここでGoogle先生に頼り検索してみたが有益な情報はあまり見つからない。RancherOSが起動しないって話は海外のサイトにはいくつか投稿されているのだが、どれもBoot自体は成功しているみたいで自分の状況には当てはまらないものばかりだった。
色々キーワードを変えながら検索を繰り返したところ、最終的にVMwareコミュニティで同じ環境(MBP Late 2016/macOS 10.12.4/VMware Fusion 8.5.6)で同様の問題に直面したという投稿をすることができた。
対応内容は上記の要約の通り。
このオプションのことを調べると、あまり詳細な情報は見つからなかったんだが、どうもIntel GPUを使用する環境で起動しようとしてるOSがVer1.2以前のIntel VA-APIドライバを使用しようとしている時に必要となるオプションのようだった(このへんはあまり私自身がGPU周りに詳しくないので十分に理解できていない・・・)。
Macbook Pro 13inch Late 2016 (with Touch Bar)
はグラフィックにIntel Iris Graphics 550
を使用しているが、一部のOSではこのGPU環境で使用するのに明示的にmks.enableGLBasicRenderer
をFalse
にしないといけない場合がある・・・のだろうと認識している。
尚、vmxファイルは仮想マシンの編集(設定変更)などにより上書きされてしまうことがあるので注意が必要である。
参考
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VMware Fusion black screen on boot | VMware Comminities
- この問題の解決方法の元ネタ
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VMware Fusion 仮想マシンの .vmx ファイルの編集 (2078678) | VMware Knowledge Base
- vmxファイルの編集方法
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VMware Horizon Client for Linux の 使用 | Horizon Client 4.4
- mks.enableGLBasicRendererについての参考情報