立体視といえば、ゴーグルなどを使った本格的なVR関係の話題で大いに盛り上がっています。しかし、この記事で紹介するのは、メガネはもちろん、見るための何の道具も要らない、きわめて地味で簡素で原始的な、静止した線画の裸眼立体視の一例です。
非常に地味な存在ではありますが、理数系の記事に載せる立体幾何的な説明図に利用すれば、説明内容への理解度が深まり極めて効果的です。しかし、Qiitaでもそのような記事はあまり見かけることがありません。ここでは裸眼立体視図の活用促進を図るため、私の投稿記事(含・予定)から抜き出した何点かの図を披露させていただきます。
すべて、平行法の裸眼立体視図です。左右の図の中心の間隔が60~65mm程度になるように、ブラウザの画面の大きさや倍率を調整したうえで、目から25~30cmくらいに離してご覧ください。
正投影法 透視投影法これらの図を描く基本的な方法は過去の記事(MATLABで裸眼立体視)に書いておきました。しかし、実は、以前に紹介していた方法には重大な欠陥がありました。CameraViewAngleプロパティの存在を見落としていたことです。このプロパティを既定のautoのままにしてあると、視線の選び方によっては左右の図の大きさが微妙に異なる(詳しくは、【MATLAB】今更ながら、三次元プロットの視線関連コマンドを探究してみた の図2の左側の図)ことがあり、これを立体視すると不快感を伴います。
この問題は、manualモードに切り替えて、左右の図に同一のCameraViewAngle値を設定するだけで解決できます。当記事で紹介した図ではこの設定が済んでいるため、安心してご覧いただくことができます。これ以外の改善ノウハウも含めて、近いうちに「改良編」の記事として投稿したいと考えております、