はじめに
Integration Serviceを利用して外部サービスと連携する方法は、以前から提供しているClassic Activitiesから、現在主流のDynamic Activity Packages(通称:DAP)まで複数あります。どのアクティビティを選べばいいか困っている方もいらっしゃるかと思います。
この記事では、Integration Serviceまわりのアクティビティを整理し、これから新しく自動化を作る際にどれを選ぶのがよろしいかを個人的な観点でまとめてみました。
注:この投稿は個人の見解であり、所属組織・団体を代表するものではございません。
Integration Serviceは「神経系」のようなもの
UiPath Integration Serviceは、UiPath Platformと外部アプリケーションをつなぐ共通の連携基盤です。コネクター、コネクション、トリガー、アクティビティを通じて、さまざまなプラットフォーム製品やAPIと安全にやり取りできるようにします。
たとえるなら、Integration Serviceは自動化プラットフォームの「神経系」のようなものです。
- コネクターは、外部サービスへ伸びる神経の接続口
- コネクションは、認証済みの通信経路
- アクティビティは、外部サービスへ命令を送る手足
- トリガーは、外部サービスの変化を検知する感覚器
- OrchestratorやStudioは、受け取った信号をもとに処理を組み立てる中枢
Integration Serviceにより、認可や認証の扱いが標準化され、UiPath製品全体から外部アプリケーションへ接続しやすくなります。
Integration Serviceアクティビティの種類
大きく分けると、次の4種類があります。
| 種類 | パッケージ名の例 | 新規開発でのおすすめ | 主な用途 |
|---|---|---|---|
| Classic Activities |
UiPath.Salesforce.ActivitiesUiPath.ServiceNow.Activities
|
△ 既存開発中心 | 既存WF、オンプレミス |
| AP Gen Activities(通称) |
UiPath.Jira.IntegrationService.Activities など |
△ 新規では避ける | 古いStudio、既存PJ |
| IT Automation Activities |
UiPath.Azure.ActivitiesUiPath.AmazonWebService.Activities
|
◎ IT運用なら推奨 | クラウド、ID管理、監査 |
| DAP | UiPath.IntegrationService.Activities |
◎ 最優先で検討 | SaaS/API連携、カスタムコネクタ |
Classic Activities
UiPathが以前から提供している、ベンダー別の個別アクティビティパッケージです。
Scopeアクティビティでコネクションを管理することが多いです。
新規開発
基本的には既存開発が中心です。Windows-レガシやオンプレミスなどの
制約がある場合に検討します。
AP Gen Activities(通称)
Studio v2023.4以前で使われることがある、
コネクタ別のIntegration Service系パッケージです。
新規開発
基本的には避け、Studio v2023.10以降へ移行できる場合はDAPを利用します。
IT Automation Activities
ITSM、ユーザー管理、アクセス制御、インフラ管理、
セキュリティ運用などに向いた公式アクティビティ群です。
新規開発
IT運用自動化ではおすすめです。
対象システムがIT Automationにある場合は優先的に検討します。
Dynamic Activity Package Activities(DAP)
UiPath.IntegrationService.Activities
現在中心的に利用されているIntegration Serviceのアクティビティです。
コネクタのメタデータをもとに、Studio / Studio Webで利用する
アクティビティを動的に提供します。
Note
一部、DAP未対応のアクティビティがあります。
新規開発
最もおすすめです。SaaS/API連携ではまずDAPを検討します。
参考:デスクトップ版の Studio v2023.10 以降
Classic Activitiesの表示例
AP Gen Activitiesの表示例
IT Automation Activitiesの表示例
Dynamic Activity Package(DAP)の表示例
ご参考
Salesforceのアクティビティを検索する場合、Studio>パッケージを管理では以下のように表示されます。

まず選ぶならDynamic Activity Packages (DAP)
新しくIntegration Service連携を作るなら、まず Dynamic Activity Packages(DAP)UiPath.IntegrationService.Activities を確認するのがよいです。
公式ガイドでは、Studio Desktop v2023.10以降、Integration Service activitiesは統合パッケージ UiPath.IntegrationService.Activities で提供されると説明されています。利用可能なアクティビティ一覧から追加すると、このパッケージがプロジェクト依存関係として自動的に追加されます。
この方式のよいところは、コネクターやアクティビティの追加・更新を個別パッケージ単位で追いかける負担が小さくなることです。利用者は、Integration Serviceのコネクターとコネクションを選び、Studio上では必要なアクションをアクティビティとして扱えます。
各種類の使い分け
| 判断ポイント | おすすめ |
|---|---|
| Studio v2023.10以降を使っている | Dynamic Activity Packages(DAP) を第一候補にする |
| Studio Webを使っている | Studio Webのアクティビティ ブラウザーからIntegration Serviceアクティビティを使う |
| Studio v2023.4以前を使っている | 可能ならStudioをバージョンアップ。難しい場合はClassic ActivitiesあるいはAP Gen Activitiesを検討 |
| Windows - レガシプロジェクトを保守している | Classic Activitiesの継続利用を検討 |
| IT運用、ID管理、インフラ操作が中心 | IT Automation Activitiesを優先 |
| 公式コネクタにないAPIへ接続したい | 対象サービスの『HTTP Request』アクティビティが利用可能な場合はそれを使用し、利用できない場合や公式コネクタ自体がない場合は、Connector Builderでカスタムコネクタを作成する |
| 外部サービスのイベントを起点にしたい | Orchestrator側のイベント トリガーを確認 |
これからの設計方針
1. DAPを標準にする
新規のSaaS/API連携では、まず Dynamic Activity Package Activities (DAP) UiPath.IntegrationService.Activities を使えるか確認します。Classic Activitiesを最初から選ぶのではなく、Integration Serviceのコネクタ一覧とアクティビティ一覧を見てから判断します。
2. 旧パッケージは「保守対象」として扱う
Classic Activitiesは、公式ドキュメント上でも新機能追加ではなく保守フェーズとされています。既存ワークフローの安定稼働には価値がありますが、新規開発では同等のIntegration Serviceアクティビティがあるかを優先して確認します。
3. IT運用はIT Automationを別枠で見る
Azure、AWS、Google Cloud、VMware、Active Directory、ServiceNowなど、IT運用に近い領域はIT Automation Activitiesが強いです。Integration Serviceのコネクタだけでなく、IT Automationの公式アクティビティも候補に入れると、より自然な設計になることがあります。
4. 足りないAPIは、対象サービスの『HTTP Request』アクティビティが利用可能な場合はそれを使用し、利用できない場合や公式コネクタ自体がない場合は、Connector Builderでカスタムコネクタで補う
対象サービスの『HTTP Request』アクティビティが利用可能な場合は、まずはそれを利用することを検討ください。
※『HTTP Request』アクティビティを利用できる場合は、コネクタビルダー作成より作業工数が少ないため。

公式のコネクタや既存アクティビティにないAPIは、コネクタ ビルダーでカスタム コネクタ化できます。コネクタ ビルダーでは接続設定、認証方式、アクション、クエリなどを定義でき、作成したコネクタはStudioのアクティビティとして利用できます。
5. トリガーはOrchestrator側の変更も確認する
Integration Serviceのトリガー管理はOrchestrator側へ移行しています。新しくイベント起点の自動化を作る場合は、Integration Service画面だけでなく、Orchestratorのイベント トリガーも確認します。
まとめ
Integration Serviceは、UiPathと外部サービスをつなぐ神経系のような役割を持っています。認証、コネクション、アクティビティ、トリガーを共通化することで、外部SaaSやAPIを自動化の一部として扱いやすくします。
これから新しく作るなら、まずはDynamic Activity Package Activities (DAP) UiPath.IntegrationService.Activities を第一候補にするのがおすすめです。IT運用領域ではIT Automation Activitiesを確認し、標準コネクタにないAPIはコネクタ ビルダーで補う、という考え方が実務では扱いやすいです。
参考URL
- UiPath Integration Service - コネクタ
https://docs.uipath.com/ja/integration-service/automation-cloud/latest/user-guide/connectors - UiPath Activities - Integration Serviceのactivitiesについて
https://docs.uipath.com/ja/activities/other/latest/integration-service/about-the-integration-service-activities - UiPath Integration Service - トリガー
https://docs.uipath.com/ja/integration-service/automation-cloud/latest/user-guide/triggers - UiPath Integration Service - コネクタ ビルダーについて
https://docs.uipath.com/ja/integration-service/automation-cloud/latest/user-guide/connector-builder-about - UiPath Activities - 連携アクティビティ (クラシック) について
https://docs.uipath.com/ja/activities/other/latest/legacy-integrations/about-the-classic-integrations-activities - UiPath Activities - 連携の概要
https://docs.uipath.com/ja/activities/other/latest/it-automation/it-automation-overview



