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SQLAlchemyのSession生成方法

Last updated at Posted at 2019-05-16

概要

SQLAlchemyのSessionの生成方法はいくつかあります。
ここではそれらの生成方法を一つ一つ説明していきます。

調査した時の各バージョン

  • SQLAlchemy : 1.3.3

Session生成方法の種類

Sessionの生成方法には以下のような種類があります。

  • Sessionクラスによる生成(基本)
  • sessionmakerによる生成
  • scoped_sessionによる生成
  • scoped_sessionによる生成(ORM編)

①Sessionクラスによる生成(基本)

基本的な生成方法です。
SessionクラスからSessionインスタンスを生成するんだから一番わかりやすいですね。
例えばこんな感じで生成します。

main.py
from sqlalchemy import create_engine
from sqlalchemy.orm import Session

engine = create_engine()

# Sessionインスタンスの生成
session = Session(
    autocommit = False,
    autoflush = True,
    bind = engine)

引数は大体この3つを指定していることが多いです。但し、autocommit=Falseautoflush=Trueはデフォルト値である為、省略も可能です。

注意点としては、session = Session()を実行する度に新しいSessionが生成されるということでしょうか。

②sessionmakerによる作成

sessionmakerクラスを使用してSessionを生成します。
公式のドキュメントでは、Sessionクラスによる生成よりこちらを推しています。

settings.py
from sqlalchemy import create_engine
from sqlalchemy.orm import sessionmaker

engine = create_engine()

# この時点ではまだSessionインスタンスは生成されていない
# Session変数に格納されているのは実はsessionmakerインスタンス
Session = sessionmaker(
    autocommit = False,
    autoflush = True,
    bind = engine)
main.py
from settings import Session

# Sessionインスタンスの生成
# settings.pyで指定した引数でSessionが生成される
session = Session()

この生成方法であればSessionを生成する際に引数を指定する必要がなく、常に同じ引数でSessionが生成されます。但し、session = Session()を実行する度に新しいSessionが生成されるのはSessionクラスによる生成と同様です。

※ただ、実際に書くコードでは毎回session = Session()はせずにsettings.py辺りで一回だけSessionを生成してそれを使い回すことが多いと思うので、そうすると①と②はあまり違わない気もします。。

③scoped_sessionによる生成

scoped_sessionという内部にSession管理レジストリを内包したクラスによる生成方法です。

settings.py
from sqlalchemy import create_engine
from sqlalchemy.orm import sessionmaker, scoped_session

engine = create_engine()

# この時点ではまだSessionインスタンスは生成されていない
# Session変数に格納されているのは実はscoped_sessionインスタンス
Session = scoped_session(
            sessionmaker(
                autocommit = False,
                autoflush = True,
                bind = engine))   
main.py
from settings import Session

# Sessionインスタンスの生成
# settings.pyで指定した引数でSessionが生成される
session01 = Session()

# session01とsession02は同一のSession
session02 = Session()

sessionmakerインスタンスを内包したscoped_sessionインスタンスを生成して、そのインスタンスからSessionを生成しています。sessionmakerとの違いは、Session()を何回実行しても同一のSessionが返されるという点です。
ただ、この方法もこれだけだとsessionmaker等と比較して凄く良いかと言われると、そこまででもないかなって感じです。(②のところで書いたように、同一のSessionを使い回したいだけならsettings.pyで予め生成しておけばいいですし。。)

④scoped_sessionによる生成(ORM編)

scoped_sessionが効果を発揮するのはやはりORMと連携させた時です。

settings.py
from sqlalchemy import create_engine
from sqlalchemy.orm import sessionmaker, scoped_session
from sqlalchemy.ext.declarative import declarative_base

engine = create_engine()

session = scoped_session(
            sessionmaker(
                autocommit = False,
                autoflush = True,
                bind = engine))

Base = declarative_base()
# 予めテーブル定義の継承元クラスにqueryプロパティを仕込んでおく
Base.query = session.query_property()
model.py
from sqlalchemy import Column, Integer, String
from settings import Base

# UserクラスはBaseを継承しているのでqueryプロパティを持つ
# XXX: ここで直接queryプロパティを仕込んでも良い
class User(Base):
    __tablename__ = 'user_list'
    id = Column('id', Integer, primary_key=True)
    name = Column('name', String(100))
main.py
from settings import session
from model import User

# Seesionを使ってるように見えないが内部的に使ってる
result = User.query.filter_by(id == 1).all()

# 特にcommitに意味はないけどサンプルコードとして
session.commit()

上記コードのUser.query.~のように、テーブルクラスを起点としてコード(select文)が書けるようになります。(ORMっぽい・・ぽくない?)
User.query.~は、session.query(User).~と同義です。

また、「③scoped_sessionによる生成」でsession01 = Session()と書きましたが、実はsession01 = Session()と明示的に記述するまでもありません。上記コードのsession.commit()のようにいきなりSessionを使い始めることができます。session.commit()session().commit()と同義です。

まとめ

ORMを使うなら④のような構成にしておくと柔軟にコードを書くことができると思います。逆に生SQLを実行するちょっとしたツールくらいなら①や②で十分でしょう。

とりあえず調べた限りではこれくらいでしたが、他の生成方法を知ってる方がいましたらご教示くださいー

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