田代砲

田代砲は、2001年に雑誌「TIME」の「パーソン・オブ・ザ・イヤー」のインターネット投票で、1位を田代まさしにしようとして使われたことからそのツールにこの名前がついた。

田代砲は、インターネット投票でシステム的に大量投稿を行うツールを指す。
現在でいうDoS攻撃そのものでもちろん違法である。
このツールは、2ちゃんねるで「田代祭り」と言われる企画が集まったことが発端となって生まれた。
ツールはインターネット上で配布され、誰でも簡単に利用できるようになっていた。

その祭りが功を奏してMasashi Tashiroはぶっちぎりの1位の票を集めたが、インターネット投票はあくまで参考値という前提だったので、実際に田代まさしがパーソン・オブ・ザ・イヤーになることはなかった。

その後の影響

その後もポケモンやイナズマイレブンの人気投票でも同様にイタズラが行われ、一番人気のないマイナーなキャラがぶっちぎりで優勝するという事態が相次ぎ、運営も当初「1位のキャラをグッズ化」と明言していたのに、「全員をグッズ化」に方針を変更するなど対応に追われた。

現在ではこの対策が行われ、同じIPの一定時間の投票は１票としかカウントしないなどの対応をとっている。
しかしながら、それはそれで同じイントラ拠点にいる複数人の投票が１票になってしまうため、正しい投票とは言えなくなってしまう。
匿名のお手軽投票はしにくくなるが、何かのアカウントに基づいた投票にするか、reCAPTHAなどを導入するのが賢明であろう。

犯罪行為ではあるが

こういった行為は不正アクセス防止法違反で犯罪ではあるが、誰かに大損害をおわせているわけでもなく、誰かの利益のためにやっているわけでもなく、ただのジョークでやったという点を私は評価したい。

ただのジョークでなんの得にもならないのに、ツールを開発し、みんなに頒布し、祭りをせっせと盛り上げる、そんな馬鹿馬鹿しいことに全力を使えるギークが私は嫌いではない。

メリークリスマス。