こんにちは。
menu事業部で、PM組織の統括をしている三宅です。
「プロジェクトは順調です!」
「スケジュールはオンスケです!」
MTGでそんな報告を聞いて、ホッと胸をなでおろしていませんか?
もちろん、順調なのは素晴らしいことです。
でも、その報告を鵜呑みにして、そのまま流してしまうのは実はとっても危険なことなんです。
というのも、プロジェクトマネージャー(PM)として、私たちは報告された情報をそのまま受け取るだけでなく、「本当に大丈夫かな?」 と健全な疑いを持つことが、成功への鍵を握っているからです。
今回は、この「健全な疑い」をどうやって習慣づけるかについてお話しします。
「順調」の裏側にある「判断軸」を疑う
なぜ、順調な報告を疑う必要があるんでしょうか?
それは、人によって「問題なし」と判断する 基準が微妙 に違うからです。
報告者が「大丈夫」と思っていても、それはあくまでその人の視点や経験に基づいた判断かもしれません。
例えば、あるエンジニアが「開発は順調です」と報告したとします。
この「順調」は、コードの実装が計画通りに進んでいることを意味しているかもしれません。
しかし、PMとして私たちが確認すべきは、それが本当に 「プロジェクト全体の成功」につながる順調さ」 なのかどうかです。そのために、以下のような「確認すべきポイント」を頭の中でチェックします。
- 本当に開発はオンスケ? (今後のテスト工程に影響はないか?)
- 追加の修正の可能性は? (その調整は考慮されているか?)
- 関連部署への共有はできている? (依存関係はクリアになっているか?)
もし、これらの確認すべき視点や基準が報告者と共有できていなかったら、後で「聞いていなかった!」というトラブルに発展してしまうかもしれません。
脳内で「もしも」を問いかける習慣をつけよう
では、どうすれば「健全な疑い」を持つことができるようになるのでしょうか?
一番簡単な方法は、報告を聞いたときに、頭の中で「もしも」を問いかける癖をつけることです。
【MTGでの報告例】
「仕様は予定通り、本日中にFixします。」
【あなたの脳内PMの思考】
「もしも、今日中にFixできなかったら、どうなるだろう?」
→Fixが遅れた場合の、開発着手日への影響は?
→レビューは誰がやるんだっけ?その人は今日中にレビューできる状態?
→関係者全員に、Fixしたことを連絡する段取りはできている?
【MTGでの報告例】
「調査の結果、課題ありませんでした。」
【あなたの脳内PMの思考】
「もしも、課題がまだ隠れていたら、どうなるだろう?」
→調査項目は、本当に適切だった?
→調査結果のデータはどこにある?少し見せてもらえないかな?
このように、簡単な「もしも」を投げかけるだけで、色々な角度から物事を考える思考が身につきます。
「健全な疑い」は、プロジェクトの財産になる
「そんなにいちいち疑って質問して、相手に嫌な顔されないかな?」
そう思う方もいるかもしれません。でも、安心してください。
健全な疑いに基づく質問は、決して相手を責めるものではありません。 むしろ、プロジェクトの精度を高めるための建設的なアクションです。
この「もしも」思考から事前にトラブルの芽を発見できた経験は、あなたのPMとしての「勘所」となって積み上がっていきます。それは、誰にも奪われない、あなたの貴重な財産です。
たとえ質問した結果「大丈夫です!完璧です!」という答えが返ってきたとしても、それはそれで素晴らしいことです。「大丈夫なことを再確認できた」という大きな収穫があったわけですからね。
今日のMTGから、ぜひ「もしも」を頭の中で唱えてみてください。
この小さな習慣が、あなたのプロジェクトを、そしてあなた自身のPMとしての市場価値を、今よりもっと強固なものにしてくれるはずです。
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