はじめに
初めまして、とらまめと申します。情報工学を専攻にして大学院に通っている修士一年です。
令和5年度春期試験にて応用情報技術者試験に合格することができました。
学部生の時に受験した際は落ちてしまって、リベンジの二度目で受かることができたのでかなり嬉しかったです。
(午後試験はかなりギリギリでしたが)
せっかくなので、応用情報のこれまでの試験で感じた感想やポイントだと思う部分を備忘録的に書いておこうと思います。
試験についてあまり知らないという方は、この記事を読む前にこちらの記事を参考にしていただくのが良いかと思います。試験の構成やどんな人にどの分野を選択するのがオススメか、などの情報が非常にわかりやすくまとめられています。
拙い文章で恐縮ですが、私の記事は試験に対するイメージを膨らませたり、勉強の仕方の参考になれば幸いです。
後から思い出したことがあれば随時書き加えていこうと思います。
試験の遍歴
知識を段階的にアップデートしていこうと考えて、3年間でIPAの汎用的な資格を順番に受験していました。(ITパスポートと基本情報は使った教材だけ載せておきます。)
2021年 6月 ITパスポート 合格
↓
2022年 6月 基本情報技術者試験 合格
↓
2022年12月 応用情報技術者試験(1回目) 不合格
↓
2023年 6月 応用情報技術者試験(2回目) 合格
使った教材
ITパスポート
基本情報
参考にさせていただいた記事
午前試験
午後試験
応用情報
参考にさせていただいた記事(再掲)
主に午後試験の問題選びを参考にさせていただきました。
試験の情報や問題の構成なども非常にわかりやすくまとめられているので、追い込まれてない人でもこれから受験される方には大変おすすめです。
午前試験
定番と言われている合格教本です。
二週間くらいで一度通読した後は、問題演習の中で知らない知識が出てきたら、その箇所を開いて辞書のように使っていました。
通信プロトコルの一覧が表になっている箇所など、試験直前に確認したいと思っていた箇所には付箋を貼って開きやすくしていました。
午後試験
こちらも定番の重点対策本です。
午前試験は過去問道場、午後はこちらに載ってる問題集を使用していました。
試験の感想や感じたこと
午前試験
午前試験は過去問演習が得点アップに直結する
午前試験は出題される3〜4割が過去問の流用だと言われています(高度試験の過去問も含まれており、応用情報技術者試験のみからの流用とは限りません)。
全80問のうちの4割だとすれば32問が過去問からの出題といえます。必要な正答率は60%(48問)なので、過去問を網羅できれば初見の問題は48問中16問解ければ良いわけです。
もちろん全ての過去問を網羅できるほどたっぷり時間のある方ばかりではないと思います。
ですが、一度でも目を通したことのある問題とそうでないものとでは、本番の試験で目に入ってきた時の印象や、関連する知識の引き出され方が大きく変わると感じました。
二度の試験でも「この問題どこかで見たことある」と何度も思いましたし、そういった見たことのある問題に関する知識を思い出せないと非常に悔しい気持ちになります。
過去問は知識を獲得しながら答えを覚えるくらい何度も繰り返して演習するのが非常に効果的です。
過去問道場は答え以外の選択肢についても用語の意味などを解説してくれるので、一問解くごとに知識を積み重ねやすかったです。
午後試験
全12分野の問題には毎回難易度差がある
2回試験を受けて、私が最も強く感じたポイントです。
例えば、組込みシステム開発はいつもより難しめだったけど、プロジェクトマネジメントは例年に比べて簡単だった といったように、試験のたびに各問題の難易度に変化があると感じました。
全ての分野の対策をしておいて、当日見た問題の中から簡単そうなのを4つ選ぶ、ということができれば最も良い対策なのでしょうが…時間の制約からなかなか難しいでしょう。
試験とは良くできているものだなと思いました。
記述式の問題の答えは意外とシンプル
本文中の下線①のように言えるのはなぜか。50文字以内で答えよ。
みたいな問題は午後試験で頻出します。
選択式問題に慣れていると「うっ…50文字か…」と小論文を書くような気持ちを感じて憂鬱になりがちです。
ですが、きちんと問題の文章を読んで解答のロジックが組み立てられると、意外と端的な答えだったりします。
問題集の答えやIPA公式発表の模範解答などを見ても、「そんな単純な答えでよかったのか」と感じることが多かったです。
これが思考のドツボにハマってしまって深く考えすぎてしまうと、逆に簡単な答えが出せなくなってしまうことがあります。
問題文に載っていない、自分が知識を持っていないと答えが出せないというタイプの問題は、記述式よりも選択式に多いと感じました。
午後試験に必要なのは知識4割、国語力6割
言い換えると、午後試験は下記の割合で問題が構成されていると感じました。
- 知ってないと解けない、知識が問われる問題=選択式や単語を答える記述式=全体の4割程度
- 問題文から解答の根拠を見つけて、端的な文章で答えを述べる問題=50文字以内〜などの記述式=全体の6割程度
加えてプログラミング分野の問題であれば数学的な思考力やソースコードを読み解く力が必要になります。
どちらか片方の能力だけでは基準点となる60%の正答を得ることが難しいので、これら両方の能力を身につけることが午後試験突破の鍵になります。
対策をする上でポイントだと思ったこと
午前試験の過去問はできる限り沢山解いて、本番で見たことのある問題を一問でも増やそう
しつこいようですがこれが本当に効きます。
おすすめは電車などの移動時間にスマホで過去問道場を使うこと。
私はスマホのホーム画面にショートカットを作って、ワンタップでブラウザのブックマークを開けるようにしていました。
解けなかった問題や知らない知識が出てきた問題はページのリンクをメモしておいて、後から見返せるようにしておきましょう。
勉強時間のバランスは午前試験を若干多めに取る
いくら午前試験は過去問演習が効果的だといっても、午後試験の勉強もしなくてはならないので、どちらにどれだけ力をかけるかバランスを考えなければいけません。
これは私の意見ですが、勉強時間のバランスは午前試験に重心を置くのが良いと思います。
午前試験を解くための知識を身につけることが、午後試験を解くための能力の土台となるからです。
記述式の午後試験にも選択肢から正しい用語を選ぶ問題など、知識が問われる問題も出題されます。
こういった問題の対策は午前試験の対策と併用することができます。
つまり、午後試験のことも意識しながら午前試験の勉強をしておくとなお良いということです。
午後試験の過去問演習は、長い問題文から解答の根拠を見つける練習のためにしましょう。
国語に苦手意識を持っている人は、文章量の多さに手間取るかもしれません。その場合は時間を気にせずじっくりと過去問をやってみたり、教本の解説をしっかり読んで文章問題のやり方を会得できるように頑張りましょう。
元々国語が苦手じゃない人や、大学受験の時に現代文で長い文章を読む練習をしたことのある人なら、教本のやり方に従って何回か演習すると割と早くコツを掴めたりします。その場合は早めに午後対策を切り上げて午前対策に時間を割いても良いかと思います。
ただ、国語が得意だからといってまったく対策をせずに「その場で読んだ文章の知識で突破してやるぜ」と挑むのは無謀なので、形式になれるため最低でも2、3回は自分が選択する予定の分野の過去問をやっておきましょう。
午後試験の選択できる分野は最低限の4つだけに絞らないようにしよう
さて、その選択する分野ですが、
多くの人は自分の得意不得意などから情報セキュリティ+選択する4分野の問題をあらかじめ決めておき、それに絞って対策を立てるのではないかと思います。
ですが、前述したように12分野の問題には毎回難易度差があるため、試験会場で問題を見て、自分が選んだ問題が想定よりも難しいとかなり焦ります。
どうしても時間がない人以外は、対策を最低限の4分野のみに絞らず、5、6分野は問題を解けるようにしておいて、当日に選択問題を選べる余地を持っていた方が良いと思います。
終わりに
Qiitaの記事を書く練習も兼ねて、試験を受けて思ったことや感じたことを書きました。
これから受験をされる方は、粘り強く根気良く対策に取り組みましょう。
自分を信じて頑張ってください。💪