Windows 11 ではデフォルトで休止状態が無効になっています。それを有効にする方法を調べました。
→ しかし、SSD に負荷がかかることが判明したため、最終的にスリープを使うことにしました。
やり方だけ知りたい人向け
- 管理者権限で cmd.exe を開く
-
powercfg /H on
を実行 - 休止状態が有効になる!
休止状態を無効化したい場合は、powercfg /H off
を実行すれば OK です。
休止状態を有効にしようと思った理由
PC を AC アダプターに繋いだままずっと起動させていたのですが、バッテリー寿命が短くなる という話を知りました。
それなら「使わないときはスリープや休止状態にして、AC アダプターを外せばいいのでは?」と思い、手軽にスリープ・休止状態へ移行できるように Claunch にコマンドを登録しようと考えました。
調べたところ、コマンドラインからスリープ・休止状態にする方法は以下のとおり。
-
スリープ:
rundll32.exe powrprof.dll,SetSuspendState 0,1,0
-
休止状態:
shutdown /h /f
スリープのコマンドが面倒だったため、休止状態を試してみることにしました。しかし、
❯ shutdown /h /f
このシステムでは休止状態が有効になっていません。-h オプションを使うには、休止状態を有効にしてください。(126)
とエラーが発生。ここから「休止状態を有効にするまでの旅」が始まりました。
Google で調べた
情報は多いが肝心なところに手が届かない
シンプルに「Windows 11 休止状態 有効」と検索すると、
【Windows 11】なぜだか消えた「休止状態」を電源メニューに復活させる - @IT
という記事が見つかりました。手順通りに進めると、以下の画面になり
「休止状態」を ON/OFF するオプションが表示されるはずです。が、私の PC では そんな項目すら存在しない…。
実際の画面:

記事には「この項目がない場合、powercfg
コマンドで休止状態を有効にする必要がある」と書かれていました。しかし、会員登録しないと続きを読めない…。
NEC や富士通の公式サイトの Q&A も確認しましたが、
いずれも 「休止状態の項目がない場合の対処法」には触れていない ため、この日は諦めました。
解決策を発見!
翌日、改めて「Windows 11 スリープ コマンドライン」で検索したところ、
Powercfg のコマンドライン オプション | Microsoft Learn
という Microsoft 公式のガイド を発見。そこに powercfg /H on
の説明があり、試してみました。
❯ powercfg /H on
特にメッセージは出ませんでしたが、成功したようです。
さらに powercfg /availablesleepstates
コマンドで利用可能なスリープ状態を確認。
❯ powercfg /availablesleepstates
以下のスリープ状態がこのシステムで利用可能です:
スタンバイ (S3)
休止状態
ハイブリッド スリープ
高速スタートアップ
「休止状態」が有効になっている! 🎉
コントロールパネル → 電源オプション → システム設定を開くと、「休止状態」が表示されていました。

(なぜか「高速スタートアップ」も増えていましたが、それはさておき…)
コマンドラインで休止状態に移行できるようになった
shutdown /h
を実行すると、すぐに休止状態に入れるようになりました。
> shutdown /h
やったー!…と思ったのですが、ここで問題発生。
休止状態は SSD に負荷がかかる…!?
調べたところ、休止状態を使うと SSD の寿命を縮める可能性がある ことが判明。
参考: SSD や NVMe で絶対にやってはいけない『禁止行為』 | 株式会社アークブレイン
結論:
休止状態は使わず、スリープを利用することにしました。
スリープモードにする方法(再掲)
> rundll32.exe powrprof.dll,SetSuspendState 0,1,0
最初からスリープにしておけば良かったですね…😅
注意!: 休止状態が有効だと、スリープの代わりに休止状態になることがあるのでpowercfg /H off
しておきましょう。