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変数

Last updated at Posted at 2020-03-01

#let
変数とは、データの所有者です。箱でも名前でもないです。
「どの変数が持っているデータなのか」という観点がRustでは重要なので、変数は所有者と考えましょう。

書き方は以下の通りです。
let 変数名 = データ
以降は変数名を書くだけで中身のデータを扱うことが出来ます。

fn main(){
    let price = 100; //リンゴの値段 変数priceは100というデータを持っている
    println!("リンゴの値段は{}円です。",price); //変数名を書くとデータに置き換わる。100と書いたのと同じ。
    
    let name = "Rust太郎"; //名前 変数nameは"Rust太郎"というデータを持っている
    println!("私の名前は{}です。",name);
    
    let PI = 3.14; //円周率
    println!("円周率は{}です。",PI);
    
    let answer = 3 * 4 + 2; //変数answerは計算結果を持っている
    println!("3 * 4 + 2 = {}",answer);
}

実行結果

リンゴの値段は100円です。
私の名前はRust太郎です。
円周率は3.14です。
3 * 4 + 2 = 14

#シャドーイング
既に存在する変数名でletすることが出来ます。
同名の新しい変数が作成され、古い変数は使用できなくなります。
後述のmutを使うよりもこの方法をまず検討したほうが良いと思われます。

fn main() {
    let x = 100;        // 100を変数xに束縛
    println!("{}",x );  // 100と表示する

    let x = 200;        // xをシャドーイング
    println!("{}",x );  // 200と表示する

    let x = 3.14 as f32;// 型が違っても良い
    println!("{}", x);
}

#mut
letの直後にmutと書くと中身を変更できる変数になります。
変更可能であることを「ミュータブル」、変更不可能であることを「イミュータブル」といいます。
let mut 変数名 = データ

変数の中身を変更するときは以下のように書きます。これを代入といいます。
変数名 = 新しいデータ

fn main(){
    let mut price = 100;//リンゴの値段 priceは変更可能。
    println!("リンゴの値段は{}円です。",price);
    
    price = 200; //リンゴの値段を変更する
    println!("リンゴの値段は{}円です。",price);
}

実行結果

リンゴの値段は100円です。
リンゴの値段は200円です。

変更可能なのでどんなデータを持っているか常に気を付けていなければいけません。
いつ、どこで、どんなデータを代入したのかを把握しておく必要があります。
ミュータブルにする利点は、変数の作成にかかるコストを回避できることです。

#ブロックとスコープ
{}に囲まれたコードをブロック(塊)と呼びます。
ブロックで囲まれた範囲をスコープ(範囲)と呼びます。
あるブロックで作成された変数は、そのブロックを出るときに破棄されます。

fn main() {
    let outer = "outer"; // スコープはmain関数
    println!("{}",outer );

    {
        let inner = "inner"; // スコープはこのブロックの中
        println!("{}",inner);
    }// innerはここで破棄される

    println!("{}", outer); // outerはまだ生きている
    // println!("{}", inner); // innerはすでに破棄されているのでコンパイルエラーになる
}

スコープの仕組みを利用して、一時的なシャドーイングをすることが出来ます。

fn main() {
    let x = 100;        // 100を変数xに束縛
    println!("{}", x);  // 100と表示する
    {
        let x = 200;        // xをシャドーイング 外側のxが無くなるわけではない
        println!("{}", x);  // 200と表示する
    } // ここで内側のxが破棄される

    println!("{}", x); // シャドーイングしていた変数が破棄されたので、再び100と表示する
}

ブロックの最後に書かれた式やデータは、そのブロックの戻り値となります。
戻り値となったデータはブロックから出ることが出来、破棄されません。

fn main() {
    // ブロックの戻り値を変数に束縛
    let value_of_block = {
        let inner = "このデータは破棄されます";
        let return_value = "このデータはブロックの外で使用されます";

        return_value // これが戻り値となる セミコロン「;」を書いていないことに注意
    };

    println!("{}", value_of_block); // 「このデータは戻り値としてブロックの外で使用されます」と表示する
}

目次

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