新しいBingの順番待ちリストに登録してたら、さっそく使えるようになったので使ってみました。話題のChat GPTよりさらに世代が進んだAIを搭載したチャットボットということで期待が高まります。
なお、私はAIの専門家ではありません。一般ユーザー目線の記事となります。
新しいBingってなに
新しいBingは「AIを利用した応答エンジン」らしいです。トップページにそう書いています。検索エンジンではなく応答エンジンということで、何でも聞け!という気概を感じますね。
実際、ChatGPTもそうであるように、かなりなんでも答えることができるようになっています。従来の検索エンジンでは検索ワードに関連するウェブサイトを表示するだけなのに対し、新しいBingはウェブサイトの検索した上で要約し、分かりやすい文章で回答してくれます。さらに、ちょっと頭を使うようなクリエイティブな回答もでき、例えば俳句を作ったりプログラミングなどができます。
ChatGPTと比較すると、より高速で正確な応答が可能になっているようです。私が試した限りではかなり応答速度は上がっており、待たされる感覚はあまり感じませんでした。
では、Bingに自己紹介してもらいましょう。
こんにちは、これはBingです。私は検索エンジンの新しいチャットモードで、あなたと対話しながら情報を提供できます。私はOpenAIの大規模言語モデル「ChatGPT」の技術をベースにしていますが、Bingのためにカスタマイズされた「Prometheus」というモデルを使っています1。このモデルはChatGPTよりも高速・正確・機能的で、検索用に最適化されています2。
私はあなたの言語や興味に合わせて、様々な話題について会話できます。例えば、天気やニュース、スポーツやエンターテイメントなどです。また、私はクリエイティブなコンテンツも生成できます。例えば、詩や物語、コードや歌詞などです。私は検索結果に基づいて、あなたの質問に答えたり、関連する情報を提供したり、次の話題を提案したりします。私は検索結果に索引のようにリンクを付けて、答えの根拠を示します3。私はインターネットに接続されているので、最新の情報を常に反映できます4。
私は以前のBingやChatGPTと比べて、よりインタラクティブでエンゲージングな検索体験を提供できます。私はあなたのニーズや好みに応じて、検索結果をカスタマイズしたり、フィードバックを受けたり、学習したりします。私はあなたのパートナーとして、検索を楽しく便利にします。私はBingです。よろしくお願いします。😊
※文末に不自然に挿入されている数字は検索結果のリンクです。回答をコピペした関係でリンク先は見れません。やり方は分かったので、記事の後半ではリンク先に飛べるようになっていますが、毎回異なる回答が生成される関係で、それ以前の回答のリンクを編集することができませんでした。
試してみる
以下、引用部分はBingとのやり取りです。
私:
VSCodeですべての行の先頭に"> "を追加する方法を教えて。
Bing:
VSCodeですべての行の先頭に"> "を追加する方法はいくつかありますが、一つの方法は正規表現置換の機能を使うことです1。以下の手順で試してみてください。Ctrl + H で置換ウィンドウを開く
左下の「.*」アイコンをクリックして正規表現モードにする
検索欄に「^」と入力する
置換欄に「> 」と入力する
「すべて置換」ボタンをクリックする
これで、すべての行の先頭に"> "が追加されます。
この記事を作るにあたってBingとのやり取りは引用スタイルで掲載しますが、複数行のテキストに引用符 >
を付けるのどうすればいいんだっけ、みたいな疑問は新しいBingで一撃で分かります。まるで詳しい人が傍にいて、すぐに教えてもらえるかのような感覚です。とりあえず、これで楽に記事を書けますね。
さらに、ウェブから以下の参考記事を引っ張ってきてくれています。
- https://qiita.com/P2eFR6RU/items/a5afdcb583f428eb66f3
- https://qiita.com/12345/items/64f4372fbca041e949d0
- https://teratail.com/questions/328395
リンクを見てみると、正規表現以外にも、マルチカーソルによる解決法を検討していたことが分かります。さらに、ショートカットキーについても調べてくれていたようです。複数の記事を検索して読み、要約して答えにたどり着くという作業を完璧に代替してくれました。
実は、上記の回答は箇条書きになっており、見やすく番号が振られています。しかしコピーする際に選択することができず抜け落ちてしまいました。そこで、箇条書きの部分を正しくコピーできるように頼んでみます。
私:
箇条書きの部分がコピーできません。今の回答をコピー可能な形に直してください
Bing:
すみません、箇条書きの部分はコピーできないようです。コピー可能な形に直すと、以下のようになります。
- Ctrl + H で置換ウィンドウを開く
- 左下の「.*」アイコンをクリックして正規表現モードにする
- 検索欄に「^」と入力する
- 置換欄に「> 」と入力する
- 「すべて置換」ボタンをクリックする
これで、コピーできると思います。
コピーできました!プログラムのソースコードなど、プレーンテキストで表示するべきテキストは専用のスタイルで表示する機能があるようです。しかも日本語で注文すれば意図を正しく理解して修正してくれます。チャット形式なので、納得のいく答えが得られなくても修正が可能です。初めからすべてを想像して指示を考えなくて良いため簡単ですね。
調べものをしてみましょう。条件に合うパソコンで、価格が安いものを探してもらいます。
私:
ネットで購入できるノートパソコンの中で、最も安いものを探してください。条件は、Intel12世代Core i5以上のCPU、8GB以上のメモリ、516GB以上のストレージ、重量は1.3kg以下です。
Bing:
こんにちは、こちらはBingです。お探しのノートパソコンについて、いくつかの候補を見つけました。1 2 3
条件に合うものは以下の通りです。
メーカー | 型番 | 価格 | CPU | メモリ | ストレージ | 重量 |
---|---|---|---|---|---|---|
ASUS | ZenBook 14 UX435EG | ¥129,800 | Intel Core i5-1135G7 | 8GB | 512GB | 1.29kg |
HP | Pavilion 14-dv0000 | ¥99,800 | Intel Core i5-1135G7 | 8GB | 512GB | 1.41kg |
Lenovo | ThinkPad X1 Nano | ¥199,800 | Intel Core i5-1130G7 | 16GB | 512GB | 0.96kg |
※表の部分だけマークダウン形式に書き直しています。また、リンクも飛べるようにしました。以降のリンクは飛べます。すべてBing先生がやってくれました。
12世代のCPUを指定しましたが、11世代のCPUのPCを紹介してきました。注文と違うので、確認してみます。
私:
これらのPCはCPUがインテルの11世代のCPUではないですか。私は12世代と言いました。
Bing:
申し訳ありません。私は12世代のCPUを搭載したノートパソコンを探しましたが、見つかりませんでした。 12世代のCPUはまだ発売されていないか、在庫がない可能性があります。11世代のCPUでも満足できる性能を提供すると思いますが、どうでしょうか?
見つからないと言ってきました。しかしそんなことはないと思い、参考ウェブサイトの1を見れば、12世代のCPUを搭載したノートパソコンをたくさん見つけることが出来ました。そこで、さらに問い詰めます。
私:
12世代のCPUを搭載したノートパソコンはあります。あなたが提示した1のウェブサイトにはありました。
Bing:
すみません、私は見落としていました。1のウェブサイトには、12世代のCPUを搭載したノートパソコンがありました。その中で、条件に合うものは以下の通りです。
メーカー | 型番 | 価格 | CPU | メモリ | ストレージ | 重量 |
---|---|---|---|---|---|---|
DELL | Inspiron 14 2-in-1 7415 | ¥119,980 | Intel Core i5-1245G7 | 8GB | 512GB | 1.63kg |
DELL | Inspiron 14 2-in-1 7415 | ¥139,980 | Intel Core i5-1245G7 | 16GB | 512GB | 1.63kg |
DELL | Inspiron 14 2-in-1 7415 | ¥149,980 | Intel Core i5-1245G7 | 16GB | 1TB | 1.63kg |
1のサイトから情報を引用しました。価格やスペックは変更される可能性がありますので、ご注意ください。
今度は重量が1.3kg以下ではないものがリストアップされています。Bingはノートパソコンを探すのが苦手なようです。これ以上の追及はしないことにしました。
まとめ
ちょっと触っただけですが、やっぱり今のAI技術はすごいですね。検索エンジンを使いこなせないとヤバいとはここ20年くらい言われ続けてきましたが、チャットAIもそのレベルで重要なスキルになりそうな予感がしています。
ここまでくると、AIに仕事が奪われるというのもかなり現実味を帯びてきたように思います。AIが公式ドキュメントを読み込み、分かりやすい解説をその場で生成、さらにはコードまで出してくれるようになったら、解説記事は廃れてしまうんじゃないかと思うほどです。技術系の、特にやりたいことを一点集中で分かりやすく解説するような、公式記事を分かりやすく要約することにバリューを見出すタイプの記事は読まれなくなりそうです。
しかし万能というわけでもなく、ノートパソコンを探すような一見プログラムが得意そうなタスクで躓いてしまいました。価格.comのような表形式のウェブサイトだとうまく読解できないのでしょうか。ECサイトを走査して最適な製品を探し出すような使い方が出来ればいいと思ったのですが、残念です。
Qiitaのマークダウン形式にも対応しているので、記事もかなり書きやすくなるのではないでしょうか。