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統計解析のためのR基礎_1 (演算子,関数,変数,基本統計量の算出)

Last updated at Posted at 2020-11-08

対象

  • Rで統計解析してみたいけど,プログラミングの経験もないし,基本構文も分からないという人
  • とりあえずRとRStudioをインストールしたけど,何から始めていいかわからない人

計算してみよう

Rstudioを開くとおそらくこのような画面になっているかと思います.左側のコンソール画面に実際にコードを書いてみましょう!
image.png

演算子

まずは簡単な四則演算からいきましょう.
四則演算は,以下のように行います.
Enterキーで実行すると計算結果が返ってきます.

演算の種類 記号
加算 + 20 + 10
減算 - 20 - 10
乗算 * 20 * 10
除算 / 20 / 10
Console
> 20 + 10
[1] 30
> 20 - 10
[1] 10
> 20 * 10
[1] 200
> 20 / 10
[1] 2

その他様々な演算処理が行えます.

演算の種類 記号
加算 + 20 + 10
減算 - 20 - 10
乗算 * 20 * 10
除算 / 20 / 10
%/% 10 %/% 3
剰余 %% 10 %% 3
累乗 ^ 2 ^ 3
Console
> 10 %/% 3
[1] 3
> 10 %% 3
[1] 1
> 2 ^ 3
[1] 8

3{ (2+3)2 + 5 } のようなカッコつきの計算は以下のようにすべて()で行います.Excelと似てますね.

Console
> 3 * ((2 + 3)^ 2 + 5)
[1] 90

関数

平方根や対数を求めたいときには関数を使用します.

意味 関数
平方根 sqrt(x)
絶対値 abs(x)
指数関数 exp(x)
底が10の常用対数 log10(x)
底が2の常用対数 log2(x)
自然対数 log(x)
sin sin(x)
cos cos(x)
tan tan(x)
整数部分 trunc(x)
小数点下y桁で四捨五入 round(x,y)
小数点以下切り捨て floor(x)
小数点以下切り上げ ceiling(x)
Console
> sqrt(2) #平方根
[1] 1.414214
> abs(-10) #絶対値
[1] 10
> exp(2) #指数関数
[1] 7.389056
> log10(100) #底が10の常用対数
[1] 2
> log2(16) #底が2の常用対数
[1] 4
> log(10) #自然対数
[1] 2.302585
> trunc(3.14) #整数部分
[1] 3
> round(3.1415, 2) #小数点下y桁で四捨五入
[1] 3.14
> floor(3.14) #小数点以下切り捨て
[1] 3
> ceiling(3.14) #小数点以下切り上げ
[1] 4

ちなみに円周率πは"pi"と打つと使えます.

Console
> pi #円周率
[1] 3.141593

変数

変数とは,データを入れる箱のようなもの
変数に値を代入します.

変数x.JPG
※イメージ図

Rでは,代入は基本的に"<-"で行います.
では,変数"x"に10を代入してみましょう.

Console
x <- 10

image.png

RStudioでは変数を定義すると,右上のEnvrionmentに表示されます.今回は,xという変数を定義し,10を代入したのでNameはx, Valueは10となっていますね.
コンソールに定義した変数"x"を入力し,実行すると,代入された値である10が表示されます.

※ちなみにRでは,#の後の文はコメントと解釈されるため,実行されません.コメントアウトと言い,コードの内容などをメモしておくために使います.コメントを残しておくと,あとから見返すときに分かりやすくなります.

Console
> x <- 10 #xに10を代入
> x
[1] 10

変数は演算にも使用可能です.
xに5を加算してみましょう.

Console
> x + 5 #xに5を加算
[1] 15

次はxの2乗を新たな変数"y"に代入しましょう.

Console
> y <- x ^2 #xの2乗をyに代入
> y
[1] 100

同様に変数同士の計算も可能です.

Console
> x <- 25
> y <- 4
> z <- x * y
> z
[1] 100

変数には文字列を代入することもできますが,文字列に対しては演算はできません.
文字列を扱うときには""ダブルクオーテーションで囲む必要があります.

Console
> a <- "Hello"
> a
[1] "Hello"
> b <- "World"
> b
[1] "World"
> a+b
 a + b でエラー:  二項演算子の引数が数値ではありません 

このように文字列に対して演算を行うと,エラーメッセージが表示されます.
定義した変数が表示されているEnviromentをみるとTypeの列に文字列の場合は"character",数値の場合は"numeric"と表示されているかと思います.

image.png

基本統計量の算出

配列を作ってみよう

変数には,ベクトル,行列,配列なども代入することができます.
では,変数xに1から10までの整数のベクトルを代入してみましょう.
ベクトルの作成には"c"を使います.

Console
> x <- c(1,2,3,4,5,6,7,8,9,10) #xに1から10までの整数のベクトルを代入
> x
 [1]  1  2  3  4  5  6  7  8  9 10

基本統計量の算出

xに1から10の整数が代入できました.では,このxについて合計値,最大値,最小値,範囲,中央値,平均値,分散,標準偏差を算出してみましょう.

意味
合計値 sum(x)
最大値 max(x)
最小値 min(x)
範囲 range(x)
中央値 median(x)
平均値 mean(x)
不偏分散 var(x)
不偏標準偏差 sd(x)
Console
> sum(x) #合計値
[1] 55
> max(x) #最大値
[1] 10
> min(x) #最小値
[1] 1
> range(x) #範囲
[1]  1 10
> median(x) #中央値
[1] 5.5
> mean(x) #平均値
[1] 5.5
> var(x) #不偏分散
[1] 9.166667
> sd(x) #不偏標準偏差
[1] 3.02765

summary関数で最小値,第一四分位数,中央値,平均値,第三四分位数,最大値を一度に算出することも可能です.

Console
> summary(x)
   Min. 1st Qu.  Median    Mean 3rd Qu.    Max. 
   1.00    3.25    5.50    5.50    7.75   10.00 

※使用コード

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