はじめに
- AWS 認定資格の全冠 を達成してひと区切りつきました
- 私自身、色々な方のブログを参考にしながら学習を進めておりました
- 私も微力ながら発信する側になってみようかなと思います
本記事は記事執筆時 (2025年10月) 時点の情報を基にしております
前提
IT エンジニア歴
- 10 年強
- インフラエンジニア
- 開発経験は無し
学習開始時の AWS 利用歴
- 学習開始時期は 2024 年 6 月
- その時点で AWS 利用歴は 1 年くらい
- EC2 や S3 を使ったことがある程度
- "セキュリティグループ" と "ネットワーク ACL" の違いが分かってなかった
- ひとことで言うと AWS 初心者
AWS 資格取得の主な目的
- 業務で AWS 知識・スキルが必要だから
- 危機感を感じたから
- まとまった時間取って AWS キャッチアップしていかないとやべぇなと思った
全冠までの道のり
取得した AWS 認定資格
- 取得可能な 12 個の AWS 認定資格をすべて取得しました
- 2024 年 6 月から学習開始
| 資格 | 取得年月 | 点数 | 結果 | |
|---|---|---|---|---|
| CLF | Cloud Practitioner | 2024年7月 | 864 | 合格 |
| SAA | Solutions Architect - Associate | 2024年8月 | 820 | 合格 |
| SOA | SysOps Administrator - Associate | 2024年10月 | 868 | 合格 |
| DVA | Developer - Associate | 2024年12月 | 890 | 合格 |
| DEA | Data Engineer - Associate | 2025年1月 | 812 | 合格 |
| SCS | Security - Specialty | 2025年2月 | 862 | 合格 |
| ANS | Advanced Networking - Specialty | 2025年5月 | 888 | 合格 |
| DOP | DevOps Engineer - Professional | 2025年7月 | 860 | 合格 |
| SAP | Solutions Architect - Professional | 2025年8月 | 837 | 合格 |
| AIF | AI Practitioner | 2025年9月 | 1000 | 合格 |
| MLA | Machine Learning Engineer - Associate | 2025年9月 | 859 | 合格 |
| MLS | Machine Learning - Specialty | 2025年10月 | 906 | 合格 |
- 1 ~ 2 か月に 1 個くらいのペースで取得しました
- DBS / DAS / PAS 等の廃止された資格はタイミング的に受験しておりません
- 直近で新しい認定資格「Generative AI Developer - Professional」が出ましたね、いつか受けるでしょう
全冠にかかった期間
- 1 年 5 か月
勉強時間
-
945 h
- 試験対策
- 732 h
- 模擬問題、資格対策本、BlackBelt 動画、AWS ドキュメント等での勉強
- 机上の勉強がほとんどで、検証を通しての学習はあまりできていません
- 技術書
- 212 h
- AWS とは直接関係ないが、関連する技術分野を技術書で勉強
- 試験対策
| 資格 | 勉強時間 | |||
|---|---|---|---|---|
| 試験対策 (a) | 技術書 (b) | トータル (a+b) | ||
| CLF | Cloud Practitioner | 16.9 h | 16.9 h | |
| SAA | Solutions Architect – Associate | 58.6 h | 58.6 h | |
| SOA | SysOps Administrator – Associate | 66.3 h | 66.3 h | |
| DVA | Developer – Associate | 75.2 h | 75.2 h | |
| DEA | Data Engineer – Associate | 61.9 h | 61.9 h | |
| SCS | Security – Specialty | 82.6 h | 21.3 h | 103.8 h |
| ANS | Advanced Networking – Specialty | 109.9 h | 66.2 h | 176.1 h |
| DOP | DevOps Engineer – Professional | 85.3 h | 97.7 h | 183.0 h |
| SAP | Solutions Architect – Professional | 61.9 h | 61.9 h | |
| AIF | AI Practitioner | 35.8 h | 14.3 h | 50.2 h |
| MLA | Machine Learning Engineer - Associate | 51.5 h | 51.5 h | |
| MLS | Machine Learning - Specialty | 26.7 h | 13.5 h | 40.2 h |
| 合計 | 732.7 h | 212.9 h | 945.6 h | |
使用した教材など
模擬問題
-
CloudTech (~ ANS で利用)
- 永久会員 (一括買い切り) を契約しました
- たしか 5 万円くらい
- 模擬問題も良いですが、学習用の動画が充実している
- 会員限定の Slack コミュニティを運営されており、単なる試験対策だけでなく AWS の総合学習プラットフォームを目指されている印象を受けました
- 永久会員 (一括買い切り) を契約しました
-
Cloud License (DOP ~ で利用)
- プロフェッショナルプランを合計 180 日間分 (90 日間 × 2)、契約しました
- たしか 1 万円弱くらい
- 模擬問題の質が良いと思います (問題文の自然さ、解説の分かりやすさ)
- AWS 試験だけでなく GCP 試験 (CDL、ACE、PCA の 3 つのみ) にも対応
- プロフェッショナルプランを合計 180 日間分 (90 日間 × 2)、契約しました
-
AWS Skill Builder の模擬試験
- AWS が無償で提供している模擬試験 (20 問程度)
- どんな問題が出るのかイメージするのに役立つ
- 私は会社のアカウントで有償の模擬試験 (本番試験と同じ問題数) も利用できたので、こちらも利用しました
- AWS が無償で提供している模擬試験 (20 問程度)
-
Udemy
- 上記では物足りないと感じた場合は Udemy の模擬問題も利用していました
- セールの時に 2,000 ~ 3,000 円くらいで購入していました
- 上記のように、多少 (というか結構な金額) の自腹も切りながら、色々な学習プラットフォームを利用してみて、自分の中での最適な学習方法を模索していました
- この記事を読んでくださっている方も、最短距離に拘りすぎるのではなく、ある程度まわり道をしながらでも自分に合った学習方法を見つけていただくことをおススメいたします
- この記事を読んでくださっている方も、最短距離に拘りすぎるのではなく、ある程度まわり道をしながらでも自分に合った学習方法を見つけていただくことをおススメいたします
- 試験にも依ると思いますが、「最短で合格すること」を目的とする場合は、上記のような模擬問題を繰り返し解く (問題と答えのセットを覚えてしまうくらい) というアプローチで、おそらく合格点を取ることが可能と思われます (取れてしまう、という言い方の方が正しいか)
- なぜなら本番試験と酷似した問題がそれなりの割合で用意されているためです (試験合格を目的とした教材なので、当たり前と言えば当たり前)
- しかしながら個人的な意見としては、効率だけを重視した学習方法だと本質的な理解や長期記憶が難しく、付け焼刃感が強くなるため、あまりオススメはいたしません
- 機械学習で言えば「過学習」のイメージ。暗記した問題は解けるが新しい問題や応用が必要になると途端に弱くなる
- 理想論としては、時間はかかりますが、長期記憶を意識して地道に学習を積み重ねていくのが良いと思います
- さらに理想論を言うと、実際に学習対象の AWS サービスを触ってみる、検証してみながら学習を進めるのが、実践力の定着という観点では望ましいです
- ただし試験対象の AWS サービスすべてを触ってみることは時間的・経済的な観点で現実的ではなく、机上での学習中心になってしまうことはある程度やむを得ないと感じます
- 模擬問題を活用すること自体は良いと思います。効率的に学習できますし、理解を促す解説を制作者の方が用意してくださっておりますので、活用しない手はありません
- 模擬問題というツールをどう捉え、どういう目的で活用するか。知識・スキル習得という大きな枠の中で、資格試験の勉強をどう捉えるか。が大事だと思います
AWS 認定資格の対策本
- AWS 資格対策に特化したテキストは各社から出版されております
- AWS 学習者に手厚く、いい時代だなと思います
- AWS 学習者に手厚く、いい時代だなと思います
- 私が購入したテキストは以下になります
-
AWS 認定資格試験テキスト AWS 認定 クラウドプラクティショナー 改訂第 3 版
- CLF の学習で使用しました
- AWS を初めて学ぶ人にちょうど良いと思います
-
AWS 認定資格試験テキスト AWS 認定 ソリューションアーキテクト - アソシエイト 改訂第 3 版
- SAA の学習で使用しました
-
CLF を取って次 SAA となった時、ステップアップのテキストとしてちょうど良いと思います
- 徹底攻略 AWS 認定 SysOps アドミニストレーター - アソシエイト教科書&問題集
-
徹底攻略 AWS 認定デベロッパー - アソシエイト教科書&問題集 第 2 版
- SOA / DVA の学習で使用しました
- かなり内容が濃いので、いきなり最初から最後まで通読するといった使い方ではなく、何かあった時に参照する辞書のように活用していました
-
SOA / DVA 以降の試験勉強でもたびたび活用しました
-
要点整理から攻略する AWS 認定 データ分析 - 専門知識
- 本来 DAS 用のテキストですが、私は DEA の学習で使用しました
- 追加で学んだことを書き込んで Glue のページが真っ赤になったのは良い思い出
-
要点整理から攻略する AWS 認定 データベース - 専門知識
- 本来 DBS 用のテキストですが、データベース (RDS、Aurora、ElastiCache 等) は割とどの試験でも出てくるので、適宜使用していました
- 本来 DBS 用のテキストですが、データベース (RDS、Aurora、ElastiCache 等) は割とどの試験でも出てくるので、適宜使用していました
-
要点から攻略する AWS 認定 セキュリティ - 専門知識
-
SCS の学習で使用しました
-
SCS の学習で使用しました
-
要点整理から攻略する AWS 認定 高度なネットワーキング - 専門知識
- ANS の学習用で購入しましたが、ほとんど使用しませんでした
-
ANS で必要な知識は主に BlackBelt、模擬問題、生成 AI 等でキャッチアップしていました
-
AWS 認定資格試験テキスト&問題集 AWS 認定 ソリューションアーキテクト - プロフェッショナル 改訂第 2 版
- SAP の学習用で購入したものの、ほとんど使用しませんでした
-
SAP で必要な知識は主に模擬問題、生成 AI 等でキャッチアップしていました
-
独学合格 AWS 認定 AI プラクティショナー テキスト&問題集
- AIF の学習で使用しました
- AWS サービスだけでなく、機械学習の基礎知識もキャッチアップできる内容となっており、初学者にオススメします
-
AWS 認定資格試験テキスト AWS 認定 クラウドプラクティショナー 改訂第 3 版
技術書
- SCS の勉強を始めた時くらいのタイミングで、「ただ AWS の知識を習得するだけだともったいない」と思い、せっかくなら関連する技術も併せて勉強しちゃおうということで、適宜気になった分野の技術書を読んで学習していました
- この学習方法は少し遠回りにはなりますが、AWS の知識だけでなく周辺知識を併せて強化できるので、個人的にかなりオススメします
- 私が AWS 資格勉強と並行して読んだ技術書を紹介します
※ 技術書は、ハンズオンや検証前提だったりしますので、その本の推奨学習方法に従い、実際に手を動かしながら学習していました
-
SCS 勉強時に読んだ
-
暗号技術入門 第 3 版
- 以前買って積読していた本を読んでみました
- 暗号技術 (TLS、証明書、デジタル署名 等) を体系的に学習できます
- 難しい分野ですが、かなり分かり易く解説されている良本だと思います
- 学習時間:21.3h
-
暗号技術入門 第 3 版
-
ANS 勉強時に読んだ
-
図解入門 TCP/IP 第 2 版
- TCP/IP について体系的に学んどくか!というノリで読みました
- 図解が多く、カラー印刷で見やすく、文章もわかりやすいです
- 学習時間:44.2h
-
3 分間ルーティング基礎講座 改訂新版
- ANS で必須の BGP のところを中心に読みました
- 学習時間:7.2h
-
DNS がよくわかる教科書
- DNS についても体系的に学んどくか!というノリで読みました
- JPRS が出している本なので間違いないです、めちゃくちゃ分かり易かったです
- 学習時間:14.8h
-
図解入門 TCP/IP 第 2 版
-
DOP 勉強時に読んだ
-
開発系エンジニアのための Docker 絵とき入門
- Docker エアプ勢だったので、とりあえず入門書ということで読みました
- 結果、Docker を完全に理解した
- 学習時間:28.8h
-
いちばんやさしい Git & GitHub の教本 第 3 版
- GitHub なにそれおいしいのだったので読みました
- 結果、GitHub を完全に理解した
- 学習時間:16h
-
ノンプログラマーのための Visual Studio Code 実践活用ガイド
- VS Code をもっと使えるようになると色々捗るだろうなと思い、読みました
- 学習時間:17.3h
-
つくって、壊して、直して学ぶ Kubernetes 入門
- Docker ついでに k8s も概要掴んでおきたかったので読みました
- k8s は今後もっと深堀して継続学習していきたい
- 学習時間:35.6h
-
開発系エンジニアのための Docker 絵とき入門
-
AIF 勉強時に読んだ
-
やさしい MCP 入門
- 今流行ってる MCP (Model Context Protocol) の概要を知りたいと思い、読みました
- 学習時間:4.6h
-
仕事が爆速化する! Claude Perplexity Glasp NotebookLM 使いこなし術
- 便利な生成 AI が複数紹介されていて、実際にいくつか使うようになりました
- この本は読んでおいてよかったです
- 学習時間:9.8h
-
やさしい MCP 入門
-
MLA / MLS 勉強時に読んだ
-
ディープラーニング G 検定 公式テキスト 第3版
- 一通り読みましたが、この 1 冊だけで MLA / MLS で必要な機械学習の知識をキャッチアップし切るのは難しいと感じました
- ページ数の制約などの大人の都合かと思いますが、1 つの用語について説明が数行しか書かれていなかったりして、「さすがにこれだけじゃわからん…」と感じることが多かったです
- そのため、他の教材も組み合わせたり、生成 AI に質問して補強していく必要があると感じました
- 機械学習はアカデミックな分野であるので、本気で学ぼうと思ったら統計学や高校・大学数学の知識が必要になります。AWS の資格取得という観点で、どこまで機械学習の知識を追求するかは非常に悩ましいと感じました
- 学習時間:13.5h
-
ディープラーニング G 検定 公式テキスト 第3版
-
SCS 勉強時に読んだ
生成 AI
- 「模擬問題を解いたりする中でわからない用語に出くわす」→「生成 AI に質問してわかりやすく解説してもらう」という使い方が王道かと思います
- 私は主に以下の生成 AI を活用していました
- ChatGPT
- Perplexity
- Gemini
- Claude
- 他には「BlackBelt の YouTube 動画を Glasp 等のツールでテキストに書き起こし」→「Claude に要約してもらう」といった方法を使えば、数十分の動画を視聴せずともテキストベースで効率的に学習することが可能になります
振り返り
試験の難易度
- 個人の主観です
| 資格 | 難易度 | |
|---|---|---|
| CLF | Cloud Practitioner | ★☆☆☆☆ |
| SAA | Solutions Architect - Associate | ★★☆☆☆ |
| SOA | SysOps Administrator - Associate | ★★☆☆☆ |
| DVA | Developer - Associate | ★★★★☆ |
| DEA | Data Engineer - Associate | ★★★★☆ |
| SCS | Security - Specialty | ★★★☆☆ |
| ANS | Advanced Networking - Specialty | ★★★★★ |
| DOP | DevOps Engineer - Professional | ★★★★★ |
| SAP | Solutions Architect - Professional | ★★★☆☆ |
| AIF | AI Practitioner | ★★☆☆☆ |
| MLA | Machine Learning Engineer - Associate | ★★★☆☆ |
| MLS | Machine Learning - Specialty | ★★★★☆ |
- 開発やデータ分析系の経験が無いため、 DVA / DEA / DOP は特に学習に苦労しました
- 機械学習分野の勉強が必要になり、AWS の勉強と勝手が異なるため、 MLA / MLS も苦労しました
- よく言われることですが、 ANS / DOP / SAP は問題文が長く、内容も難しいと思います
- SAP は AWS サービスの「広く」「深い」 理解が求められる最難関試験とよく言われます
- その認識は正しいと思いますが、私は順番的に最後の方に受けたためか、これまでの試験勉強で得た知識を活かせた感があり、そこまで難しいとは感じませんでした
- 受験する順番が早ければ ★★★★☆ や ★★★★★ になったものと思います
- 受験する順番やご自身のこれまでの経験によって、各試験で感じる印象や難易度は大きく変わりそうです (結局 "人による" という話)
- 全冠を目指すのであれば、AWS サービスの理解を「広く」「深く」 問われる SAP や DOP を敢えて最後の方に受けるという戦略、私は良いと思います (Associate の有効期間もその分伸びますしね)
- 試験によっては AWS サービスの知識だけでは攻略が難しいものがあり、別途学習して補完してあげる必要があります
- ANS はネットワーク知識 (ルーティング、BGP 等) が必須となります
- AIF / MLA / MLS は機械学習 (機械学習アルゴリズム、ディープラーニング 等) の概要知識が必須となります
AWS 資格を全冠して良かったこと、悪かったこと
良かったこと
- 色々ありますがとりあえず 3 つだけ
- AWS の各種サービスを広く浅くキャッチアップできたこと
- これまで触れてこなかった技術領域について触れるきっかけになったこと (私の場合、開発、データ分析、機械学習といった分野)
- もっと勉強しよう、資格取得してみようというモチベーションができたこと
悪かったこと
- 特にありません
今後の目標
- AWS については、机上で知識をインプットする過程が完了したと思っているので、これからは検証などを通じてて実践的なスキルを習得していきます
- AWS 以外については、自分のやりたいことや興味がある分野を中心に、学習や資格取得を継続していこうと思います
- 技術以外では英語 (Speaking / Listening) をやっていく予定です
おわりに
さて、初ブログでしたが、こんなところでしょうか
文章作成は凝って時間をかけてしまう方なので、継続するためにも今後はもっとライトに書いていければと思います
※ 余談ですが、本記事のタイトルは Claude に候補を複数考えさせた中から選びました
「「セキュリティグループ?何それ」だった私がAWS全冠を達成するまで」と迷いましたが、ちょっとキモかったのでやめておきました