はじめに
こんにちは streampack の木村です。
4K HEVC ライブ配信は業務として何回か経験があって、配信本番では小職が一年間働いても買えるのかコレ??的な超高級なハードウェア エンコーダーを使ったりしますが、検証になるとそんなものは当然持っていないので、んじゃ ffmpeg でやるべ! と意気揚々と挑んでハマったので備忘録です。
やりたいこと
やりたいことは単純です!
4K HEVC ライブ → Streaming Server → MPEG-DASH → Player
これを手元にあるもので実現したいっ!
上記を踏まえて下記を用意しました。
- ffmpeg (ライブエンコーダー代わり AWS EC2)
- Wowza Streaming Engine (AWS EC2)
- ExoPlayer (Samsung Galaxy S8)
コンテンツの準備
http://4ksamples.com/ から適当なものを拝借
$ ffprobe Samsung_UHD_Soccer_Barcelona_Atletico_Madrid.ts
ffprobe version 3.4.2 Copyright (c) 2007-2018 the FFmpeg developers
built with Apple LLVM version 9.0.0 (clang-900.0.39.2)
configuration: --prefix=/usr/local/Cellar/ffmpeg/3.4.2 --enable-shared --enable-pthreads --enable-version3 --enable-hardcoded-tables --enable-avresample --cc=clang --host-cflags= --host-ldflags= --disable-jack --enable-gpl --enable-libass --enable-libfdk-aac --enable-libfreetype --enable-libmp3lame --enable-libvpx --enable-libx264 --enable-libx265 --enable-libxvid --enable-opencl --enable-videotoolbox --disable-lzma --enable-nonfree
libavutil 55. 78.100 / 55. 78.100
libavcodec 57.107.100 / 57.107.100
libavformat 57. 83.100 / 57. 83.100
libavdevice 57. 10.100 / 57. 10.100
libavfilter 6.107.100 / 6.107.100
libavresample 3. 7. 0 / 3. 7. 0
libswscale 4. 8.100 / 4. 8.100
libswresample 2. 9.100 / 2. 9.100
libpostproc 54. 7.100 / 54. 7.100
Input #0, mov,mp4,m4a,3gp,3g2,mj2, from 'Samsung_UHD_Soccer_Barcelona_Atletico_Madrid.ts':
Metadata:
major_brand : iso4
minor_version : 1
compatible_brands: iso4hvc1
creation_time : 2014-06-03T22:43:24.000000Z
Duration: 00:03:52.00, start: 0.040000, bitrate: 45839 kb/s
Stream #0:0(und): Video: hevc (Main) (hvc1 / 0x31637668), yuv420p(tv), 3840x2160 [SAR 1:1 DAR 16:9], 45730 kb/s, 50 fps, 50 tbr, 50k tbn, 50 tbc (default)
Metadata:
creation_time : 2014-06-03T22:43:24.000000Z
handler_name : Encoded with IFME v3.2.1.0
Stream #0:1(und): Audio: aac (mp4a / 0x6134706D), 48000 Hz, stereo, fltp, 117 kb/s (default)
Metadata:
creation_time : 2014-06-03T22:43:31.000000Z
handler_name : Track 1
このままだと ffmpeg で流せないので再エンコードしてフォーマットもMP4にします。
$ ffmpeg -i Samsung_UHD_Soccer_Barcelona_Atletico_Madrid.ts -acodec copy -c:v libx265 -x265-params keyint=60:min-keyint=60:scenecut=0:no-open-gop=1 -b:v 10000k -r 30 -minrate 10000k -maxrate 10000k -bufsize 20000k -preset fast -movflags faststart hevcuhd.mp4
設定
Wowza Streaming Engine
-
Wowza Streaming Engine Manger コンソールにアクセスして live アプリケーションを開きます。
ここで MPEG-DASH が有効であることを確認します。(デフォルトでは有効になっているはず) -
live > Stream Files に移動して、
+ Add Stream File
をクリックします。 -
ダイアログが開くので以下のように入力します。
Stream File
名は任意の名前の後ろに.stream
が必要です。
Stream URI
にはudp://0.0.0.0:{任意のUDPポート番号}
とします。注:Wowza EC2に対してこのポート番号の UDP インバウンドを Security Group で通す必要があります。
-
+Add
をクリックすると Stream File に追加されるので、Actions のConnect to this stream
をクリックします。 -
ダイアログが開くので何も弄らずに
OK
をクリックします。 -
live > Incoming Streams で Stream File が
Active
になっていることを確認します。
Wowza の設定は以上で完了です!
注: 以降、Wowza 起動直後や、再起動後には上記 4.と 5. を行う必要があります
ライブ配信
それでは早速ライブ配信をはじめてみましょう!
ffmpeg
以下のコマンドで 4K HEVC ファイルをループさせ、Wowza に UDP でストリームを投げつけます。
ffmpeg -re -stream_loop -1 -i hevcuhd.mp4 -vcodec copy -acodec copy -flags +loop-global_header -f mpegts udp://{Wowza の IP アドレス}:6000?pkt_size=1316
ハマった点
初め ffmpeg での投げ先を udp://{Wowza の IP アドレス}:6000
のみを指定して試しましたが、Wowza 側でストリームを受け付けずに困り果てていたところ ?pkt_size=1316
を付け加えろ! とどっかに書いてあったので試したところうまく行きました!
Wowza
Wowza Streaming Engine Manger の live > Monitoring でストリームが入力されているか確認します。
10Mbps でエンコしたので約10Mbpsの入力が確認できます。
再生
それでは実際に Player で視聴してみましょう。
相変わらずウチは HEVC を再生できるのが、スマホしかないので ExoPlayer で視聴します。
ExoPlayer
こんな感じでデプロイします。
Streaming Method | Streaming URL |
---|---|
MPEG-DASH | http://{Wowza IP アドレス}:1935/live/4Kdash.stream/manifest.mpd |
HLS | http://{Wowza IP アドレス}:1935/live/4Kdash.stream/playlist.m3u8 |
視聴
一応再生できました!
video/hevc
と 3840x2160
が表示されていますね。
HLS の方も ExoPlayer なら再生可能ですよ。
まとめ
一応当初の目的どおり、無料のツールを組み合わせて 4K HEVC ライブ配信を行うことができました!
(Wowzaは有償版を利用しましたが、テストだけなら開発者ライセンスで同じことができます)
しかしながら、たまにブロックノイズが乗って画面が乱れたりします。
何だろう、何がいけないのだろうか・・・
原因不明ですが、テストなので取り敢えずここまで!