Service Cloud Voice の Voice 拡張機能を利用することで、オムニチャネルの下部に [さらに表示]を追加し、開発した内容を表示することができるようになります。
クリックすることで、開発者が Lightning Web Component(LWC)、Lightning コンポーネント(Aura)、Visualforceページを埋め込むことができるようになります。
本ドキュメントではサンプルページの作成手順を提示します。
[さらに表示]を選択 | Voice 拡張機能でコンポーネントを表示 |
---|---|
![]() |
![]() |
サンプル作成
サポートしている、Visualforceページ、Lightningコンポーネント、Lightning Web Componentの作成をします。
全て実施する必要はなく、最低限どれか1つを実施することで動作確認は可能です。
Visualforceページを作成
サンプルのVisualforceページを作成します。
ここでは、ブラウザ上からの作成手順を示します。
補足: 有識者はSalesforce DXなどコマンドベースやVS Codeの拡張から作成するなど別の方法を取ることができます。
- Salesforce の設定 から [カスタムコード], [Visualforce ページ]の順に移動します
- [新規]のボタンを押下します
- 以下の情報で作成します
- 表示ラベル: VfVoiceExtOmniWidget
- 名前: VfVoiceExtOmniWidget
- Lightning Experience、エクスペリエンスビルダーサイト、およびモバイルアプリケーションで利用可能: チェックを入れる
- Visualforce Markup には以下のコードを貼り付けます
<apex:page > Hello, Visualforceワールド </apex:page>
Lightning コンポーネント(Aura コンポーネント)を作成
サンプルのLightningコンポーネントを作成します。
- [開発者コンソール]を開きます
- [File], [New] から [Lightning Component]を選択します
- 以下の情報で作成します
- Name: AuraVoiceExtOmniWidget
- 作成された、
AuraVoiceExtOmniWidget.cmp
に以下のコードを貼り付けます<aura:component implements="opencti:availableForVoiceExtension" access="global"> <lightning:card variant="Narrow" title="Aura Voice Extension"> Hello, Auraワールド </lightning:card> </aura:component>
- [File], [Save]を選択し、保存します
Lightning Web Componentを作成
サンプルの Lightning Web Component を作成します。
本ドキュメントではSalesforce CLIの導入、CLIの組織認証、プロジェクトの作成については省略します。
プロジェクトが作成されている前提で以下のようにコンポーネントを作成します
sf force lightning component create --name lwcVoiceExtOmniWidget --type lwc --output-dir force-app/main/default/lwc
ファイル: lwcVoiceExtOmniWidget.js-meta.xml
isExposed を true
に、targetに lightning__VoiceExtension
を追加します。
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<LightningComponentBundle xmlns="http://soap.sforce.com/2006/04/metadata">
<apiVersion>64.0</apiVersion>
<isExposed>true</isExposed>
<targets>
<target>lightning__VoiceExtension</target>
</targets>
</LightningComponentBundle>
ファイル: lwcVoiceExtOmniWidget.html
<template>
<lightning-card variant="Narrow" title="LWC Voice Extension">
Hello, LWCワールド
</lightning-card>
</template>
次のコマンドを実行して、対象の組織にデプロイします。
${SF_TARGET_ORG}
は実際の組織のエイリアス名などに置き換えてください。デフォルト組織を設定済みの場合は、--target-org
オプションごと消してください。
sf project deploy start --metadata LightningComponentBundle:lwcVoiceExtOmniWidget --ignore-conflicts --target-org ${SF_TARGET_ORG}
Voice 拡張機能を作成
Voice 拡張機能用Lightningページを作成
- Salesforceの設定から [ユーザーインターフェース], [Lightning アプリケーションビルダー]の順に移動します
- [新規]ボタンを押下します
- [Voice 拡張機能]を選択し、[次へ]ボタンを押下します
- [表示ラベル] を入力(名前は任意ですが、ここでは
VoiceExtLightningPage
)と入力し、[次へ]ボタンを押下します - ページテンプレートは [1つの範囲]から 変更せず、[完了]ボタンを押下します
上記手順で、編集用のページの準備が整いました
Voice 拡張機能ページを編集
サンプル作成で作成したコンポーネントを配置していきます。
ここでは、Visualforceページ、Lightning コンポーネント、Lightning Web Componentの全てを配置した例を提示します。
- 左のコンポーネントメニューから [Visualforce]をページにドラッグ&ドロップします
- ドロップ後、配置したコンポーネントにフォーカス当たっている状態で、右側のプロパティを編集する欄にある [Visualforce ページ名] から作成した、
VfVoiceExtOmniWidget
を選択します
- ドロップ後、配置したコンポーネントにフォーカス当たっている状態で、右側のプロパティを編集する欄にある [Visualforce ページ名] から作成した、
- 左のコンポーネントメニュー、カスタムセクションから
AuraVoiceExtOmniWidget
を配置します - 左のコンポーネントメニュー、カスタムセクションから
lwcVoiceExtOmniWidget
を配置します - [保存]ボタンを押下します
- 初回の場合、モーダルが表示されるので [有効化]ボタンを押下します
拡張を有効化
以下の手順で有効化します。
- Salesforceの設定 [機能設定], [サービス], [Voice], [パートナーテレフォニーコンタクトセンター]の順に移動します
- 編集対象のコンタクトセンターを選択します
- [編集]ボタンを押下します
- [Voice 拡張機能]の項目で作成した、Lightningページ ( ここでは、
VoiceExtLightningPage
)を選択します - [常に Voice 拡張機能を表示] にチェックを入れます
- [保存]ボタンを押下します
権限を割り当てる
システム管理者以外は、自動で権限が付きません。通常の利用者に対してはVisualforceへのアクセス権限が必要です。
権限セット、またはプロファイルに作成した Visualforceページ( VfVoiceExtOmniWidget
)へのアクセス許可を追加します。
以上の設定をすることで、Voice 拡張機能によるカスタマイズが利用可能になります。
補足
Service Cloud Voiceのバージョン 18.0
を利用しています。
デフォルトでは以下のコンポーネントが準備されています。
- 接続状況 (opencti:voiceHealthChecks)
- 以下の2つの機能が搭載されています
- オペレータが音声通話で不調があった時に、自己解決するために必要なヒントが記述されています
- Amazon Connectの要件チェック機能
- サポートされているブラウザのバージョンか
- マイクへのアクセスが許可されているか
- Amazon Connectと同期しているか
- 以下の2つの機能が搭載されています
- 音声 ID (opencti:voiceIdCard)
- Amazon Connect Voice ID を表示
- 音声通話レコードのLightningレコードページに配置可能な 音声 IDコンポーネントと同じです
参考URL
公式の手順、参照情報は次のURLです。