1.はじめに
みなさんこんにちは!
普段は、Google Cloud を中心としたクラウド案件の技術支援を担当していますが、先日、エンジニアの間でも話題となった Oracle Database@Google Cloud をお客様に提案する機会がありました。
Google Cloud の強力な AI・分析基盤と、Oracle Database の信頼性をいかにシームレスに繋ぐか。その設計の妥当性を高めるためには、中核となる自律型データベースの仕様を正確に把握しておく必要があると感じ、今回の Oracle AI Autonomous Database 2025 Professional (1Z0-931-25) に挑戦しました。
結果、無事に合格することができましたので、実務と試験対策の両面から見えてきたポイントをシェアします。
2.Oracle AI Autonomous Database Professional とは
Oracle社が提供する、自律型データベース(Autonomous Database)のプロビジョニング、運用、管理に関する専門資格です。
以前は「Oracle Autonomous Database Cloud Professional」という名称でしたが、2025年版から「AI」が冠されるようになりました。最新の試験範囲には、自律型DBのコア機能に加え、Select AI や AI Vector Search といった最新の AI 連携機能への言及も含まれています。
3.背景:なぜ Google Cloud エンジニアが Oracle 資格を狙うのか
現在、Google Cloud ユーザーにとって見逃せないアップデートが Oracle Database@Google Cloud の日本リージョン対応です。
Google Cloud ブログ:Oracle Database@Google Cloud 、日本で提供開始
これまで Google Cloud 上で Oracle を動かすには Bare Metal Solution などの選択肢がありましたが、本ソリューションにより OCI 上の Autonomous Database などのマネージドサービスを、Google Cloud のコンソールから直接、低レイテンシで利用できるようになりました。
私が今回、Oracle 資格に踏み込んだ理由は主に2点あります。
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「適材適所」のマルチクラウド構成を具体化するため
Google Cloud には BigQuery や AlloyDB といった強力なデータベースがありますが、ミッションクリティカルな基幹系システムでは依然として Oracle Database の信頼性が求められるケースがあります。
Autonomous Database の自律型機能を熟知することで、Google Cloud と Oracle 両方の強みを活かした、可用性の高いマルチクラウド構成を実現できます。 -
Vertex AI との真の統合をリードするため
データを繋ぐだけでなく、Vertex AI から Oracle 上のデータへセキュアにアクセスしたり、Select AI を介して自然言語でクエリを投げる仕組みを構築したりと、両者の境界線は溶け始めています。
Google Cloud エンジニアとして、Oracle 側の仕様を把握することで、より付加価値の高いアーキテクチャ提案ができると考えました。
マルチクラウドなデータ戦略を推進する上で、Autonomous Database の理解は、Google Cloud インフラエンジニアにとって強力な武器になりつつあると感じています。
4.Oracle AI Autonomous Database Professional 概要
試験概要(1Z0-931-25-JPN)
試験の基本情報は以下の通りです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 受験費用 | 37,975円(税抜) |
| 試験時間 | 91分 |
| 問題数 | 50問 |
| 合格ライン | 68% |
| 形式 | 単一選択・複数選択 |
試験トピックス
出題カテゴリごとの割合は以下の通りです。
| カテゴリ | % |
|---|---|
| Autonomous Database の概要 | 11% |
| Autonomous Database (ADB) 共有 | 20% |
| Autonomous Database Dedicated | 11% |
| Autonomous Database の管理およびメンテナンス | 20% |
| Autonomous Database ツール | 11% |
| Autonomous Database での開発 | 20% |
| Autonomous Database への移行 | 7% |
※重要:
詳細は必ず公式サイトで最新情報を確認してください。試験内容や要件は随時更新される可能性があります。
Oracle Mylearn:試験詳細(公式)
「AI」機能についての所感
試験名に「AI」が追加されたことで身構えていましたが、実際に解いてみた感触としては、内容にそれほど大きな変更は感じられませんでした。従来のアーキテクチャやバックアップ、スケーリングといった基礎知識がメインです。名前は変わったが、本質は自律型DBのコア知識を問うものという認識で対策すれば間違ないと思います。
※公式サイトでも AI 有無が統一されていないように見えます。
5.具体的な学習方法と使用教材
基本的には Oracle MyLearn の公式ラーニングパスを活用するのが合格への王道です。
Become an Oracle Autonomous Database Cloud Professional (2025) 日本語試験
ラーニングパスは、学習動画、演習ガイド、練習問題で構成されており、このパスに沿って学習を進めることで、合格に必要な知識が身につくように設計されています。
学習用動画
- 動画の長さ: 合計で10.5時間ほどあります
- 言語:日本語コースですが動画は英語です。私は倍速機能と字幕を使い、効率的に学習しました
簡易テスト(Skill Check)
動画の章単位にあるテストです。合格ラインは80%で、英語ですが Google 翻訳等を活用すれば難なくクリアできます。満点を取るまで繰り返しました。
練習問題(模擬試験) ★重要★
ここは最重要パートです。本番と同じ形式の模擬問題(50問)が日本語で提供されています。本試験のレベル感とほぼ同じです。合格ラインは80%ですが、自信を持って臨むために 100%正答できるまで繰り返し解くこと を強くお勧めします。
本試験でも、類似問題がここから数問出題されたと記憶しています。
Udemy(問題集)
アウトプットを補完するために以下の教材を活用しました。
英語教材ですが、シンプルな選択問題なので翻訳機能で十分対応可能です。
- 1Z0-931-25: Autonomous Database Cloud 2025 Professional Exam
6.本試験の感想とアドバイス
結果は 72% と、合格ライン(68%)を少し上回る形での合格でした。
OCI Generative AI Professional と同様、実機操作(Hands-on)の経験がなくても、知識として仕様を把握していれば回答可能な問題がほとんどです。
・基本的に単一選択問題ですが、誤りを選択する場合があるので注意が必要です
・数問ですが、複数選択(2つ選択/3つ選択/4つ選択)がありました
部分点の有無は不明です
・問題文は短く、知識問題(知ってるかどうか)が多い印象です
このため、模擬試験や問題集を通じて知識の引き出しを増やしておくことが重要です
なお、チェックインプロセスについては、下記の記事で紹介していますので、適宜ご参照いただければと思います。
7.まとめ
今回は業務での提案をきっかけとした受験でしたが、Autonomous Database の機能を整理できたことは大きな収穫でした。
特に、パッチ適用やチューニング、スケーリングが完全に自動化されている「自律型」の恩恵は、マルチクラウド構成における運用管理のオーバーヘッドを劇的に削減できる強力なアドバンテージだと再認識しました。
Oracle Database@Google Cloud の登場により、マルチクラウド環境でのデータベース設計は今後さらに加速します。AI というキーワードに惑わされず、まずはその基盤となる自律型データベースの仕組みを理解することが、次世代のクラウドエンジニアにとって強力な武器になるはずです。
この記事が、皆さんの資格取得とキャリアアップの一助となれば幸いです!

