AWS DeepRacer を始めたいと思っている人
- AIに興味はあるが、勉強を始めるきっかけが無い
- AWS触ったことないが大丈夫か心配
- どれくらい料金かかるのか知りたい
こういった悩みに答えます。
本記事の内容
本記事を読むと下記のことが分かり、上記の悩みが払しょくされます。
- AWS DeepRacerをやると得られるもの
- AWS、AI知識0でも問題ない理由
- AWSアカウント作成からDeepRacerリーグ出場するまでの手順(無料枠で行ける!)
DeepRacerの概要から知りたい方は下記の記事も参考になると思いますので、貼っておきます。
記事の信頼性
筆者はAWS経験5年程度です。AWS資格は5冠+AWS Certified Machine Learning - Specialty取得しました。
DeepRacer使用歴は一年程度です。
AWS DeepRacer の始め方
AWS DeepRacerの始め方の具体的な手順を説明する前に
AWS DeepRacer をやることで得られることや
AWS、AI知識0でも問題ない理由についてお伝えしておきたいと思います。
それでは見ていきましょう。
AWS DeepRacer をやると得られるもの
機械学習エンジニアの仕事を疑似体験できる
AI案件の仕事の流れは
データ準備→モデル生成→モデル理解→効果検証→モデル運用管理→モデル更新
の流れです。
参考:下記より画像引用
CUS-85:製造業における IoT×AI/ML 基盤の構築とその運用事例
AWS DeepRacerではデータ準備を行うことなく
モデル生成からモデル更新までの一連の流れを楽しく体験できるつくりになっています。
一般的にはデータの準備はデータサイエンティストが行い、
機械学習エンジニアがモデル生成を行うという現場が多いらしいです。
AI導入ではデータ準備が一番大変と言われていますが、ここはAWS DeepRacer では意識しなくて良い部分になります。
AIについての勉強意欲
筆者はAWS DeepRacer を1年くらいやっていますが、AI案件を疑似体験していく中で、徐々に機械学習エンジニアを目指したいと思うようになりました。
そこでAI全般の知識を得たいと思うようになり、せっかくなら資格取得しようと思い、
AWS Certified Machine Learning - Specialty
を取得できました。
今回は明確な目的があったので、今まで取得した資格よりも知識が定着したと思います。
AWS、AI知識0でも問題ない理由
AWSの目標
AWSの目標として
「AWS の目標は、すべてのデベロッパーやデータサイエンティストが ML を使えるようにすることです。」
と記載があります。
AWS DeepRacer はその目標を実現するために
初心者が楽しく学ぶツールとして開発されたサービスです。
このような思想なので、誰でも簡単に利用できるように配慮されています。
AWS知識0なので料金が心配
AWSを使ったことないので、どれだけ料金がかかるか心配になった方もいるかもしれません。
AWSは従量課金(使った分課金)ですが、知らないうちに使いっぱなしになっていて、予期しない料金の請求が来たという記事を見たことがあります。
AWS DeepRacer は上記のようなことが起こらないように時間が経つと自動停止したりなど、
AWS初心者でも問題が起こらないように配慮されたサービスになっています。
※AWSアカウント作成時にセキュリティについては意識する必要がありますが、それは後述します。
AWSアカウント作成からDeepRacerリーグ出場するまでの手順を紹介
AWS DeepRacer を始める前に概要を理解
AWS DeepRacer やAIの概要を理解できる動画があるので、実作業に入る前に見ておくと良いです。
【STEP1】動画で見よう「AWS DeepRacer 概要」 30分程度
※「ハンズオンを終えた後も環境をそのままにしておくとAWS利用料金が発生します。」と記載がありますが、
2021年現在はそのようなことが起こらないような設計に改善されていますので、気にする必要なしです。
AWSアカウント作成
AWS Hands-on for BeginnersというAWS初心者向けのハンズオンの中に
AWSのアカウント作成について必要な知識を学びながら実際にアカウント作成できるハンズオンがあります。
IAMはAWSのセキュリティに関わる部分なのでしっかり理解しておきましょう。(動画は1時間くらいです)
今回だとAWSDeepRacerFullAccessとBillingのポリシーだけで大丈夫なはずですが、
ログ分析にSageMakerを使う場合など不足があれば都度足していきます。
IAMユーザで請求情報を見るにはIAMポリシーの設定とは別に
「IAMユーザー/ロールによる請求情報へのアクセス」
の設定が必要になります。
下記の記事が参考になります。
【AWS】IAMユーザに「マイ請求ダッシュボード(Billing & Cost Management)」閲覧権限を付与する
https://soypocket.com/it/aws-iam-tutorial-billing/
※Rootユーザを利用する場合は最低でもMFAは設定しておきましょう。
【AWS】ルートアカウントのMFA有効化方法
https://qiita.com/satton6987/items/31e0eecdc9fa33d9c609
AWS DeepRacer ハンズオンの実施
下記のハンズオンに従うとDeepRacer リーグ出場までが一通り経験できるようになっています。
AWS DeepRacer Workshop
パラメータの意味理解は難しいと思いますので、まずはデフォルト値で1周してみましょう。
モデル生成→モデル理解→効果検証
までの機械学習の流れを簡単に体験することができます。
学習と評価の時間が10時間までは無料でできるので、デフォルトの学習時間(60分)だと9周までは無料で体験できます。(評価は1回5分程度)
10時間を超えると1時間あたり350円程度の料金がかかります。
AWS DeepRacer の料金
念のため、料金はこまめにBillingで確認するようにしてください。参考手順を貼っておきます。
さいごに
AI知識をどうやって高めるのが良いのかはいろいろなやり方があると思うのですが、
筆者自身はモチベーションの維持という意味で
AWS DeepRacer みたいなゲーム感覚で楽しめるツールがあるのは大変助かりました。
本記事がAI知識を高めたいがやり方が分からない方の参考になれば幸いです。
そもそもAIを勉強するか迷っている方で、意思をより固めたい場合は、
AI業界について記載した下記の記事も参考になると思います。
インフラエンジニアのAI(ML)入門→MLOpsへ【AWS DeepRacerで学ぶ】
https://qiita.com/toma_shohei/items/43279b3a5c82e186211b