#前提
##本チュートリアルについて
TensorFlowを一から学ぶ場合、様々な知識や高価なコンピュータが必要ですが、本チュートリアルではそれらの前提を取っ払って "とりあえず動かしてみる" というフィーリングの元にTensorFlowの環境構築を行います。
##環境
- OS:
Mac OS Sierra 10.12.6 - 言語 :
Python 3.6.0
python3.7以上でTensorFlowを動作させたい場合は下記の記事が参考になります。
参考 : MacOS Mojave & Python3.7 でTensorflow環境構築しようとして詰まった話
macOS Mojaveで動作させる場合は下記の記事が参考になります。
参考 : macOS Mojaveで pyenvを使ってpython3系を使えるようにする
##対象読者
- TensorFlowを始めたい方
- とりあえずTensorFlowを動かしたい方
- 最小構成で環境構築をしたい方
##目次
- 1.Xcode Command Line Toolsのインストール
- 2.Homebrewのインストール
- 3.pyenv-virtualenvのインストール
- 4.TensorFlowのPython環境を構築
- 5.pipのインストール
- 6.TensorFlowのインストール
#TensorFlowの開発環境を構築
##1.Xcode Command Line Toolsのインストール
###Command Line Toolsとは
Command Line Toolsは、AppleがMacOS/MacOSX 向けに提供している統合開発環境の一部です。UNIXベースのアプリケーションをインストールする際に必要なGCCコンパイラ等が含まれています。AppleIDを持っている方はAppleDeveloperでダウンロードすることも可能です。
Command Line Toolsをインストールする前に、XcodeをAppStoreから入手してください。
後にインストールするHomebrewの前提作業です。
Xcode Command Line toolsをインストールします。
$xcode-select --install
ライセンスの許可を求められる場合は、ライセンス使用許諾契約に同意してください。
※以下のようなエラーが出力される場合、既にCommand Line toolsはインストールされています。
$ xcode-select --install
xcode-select: error: command line tools are already installed, use "Software Update" to install updates
##2.Homebrewのインストール
###HomeBrewとは
HomeBrewはMacOS/MacOSX向けに提供されているパッケージマネージャーです。コマンドラインからソフトウェアの管理が行えます。
一般的にソフトウェアをインストールする場合、ソフトウェアの実行ファイルを手動で取得するか、ソースコードを手動でビルドする必要がありますが、HomeBrewはそれらの一連の作業を自動的に行います。
Homebrew公式サイトに記載されている以下のコマンドをコピーして実行します。
$ /usr/bin/ruby -e "$(curl -fsSL https://raw.githubusercontent.com/Homebrew/install/master/install)"
下記ように出力されている場合、Homebrewのインストールは完了しています。
$ /usr/bin/ruby -e "$(curl -fsSL https://raw.githubusercontent.com/Homebrew/install/master/install)"
...
...
==> Installation successful!
==> Homebrew has enabled anonymous aggregate user behaviour analytics.
Read the analytics documentation (and how to opt-out) here:
https://docs.brew.sh/Analytics.html
==> Next steps:
- Run `brew help` to get started
- Further documentation:
https://docs.brew.sh
##3.pyenv-virtualenvのインストール
###pyenv,pyenv-virtualenvとは
pyenvはpythonのバージョン管理システムです。Pythonのバージョン切り替えが行えます。
pyenv-virtualenvはPython環境を管理するためのPyenvプラグインです。
Homebrewでpyenvをインストールします。
$ brew install pyenv
Homebrewでpyenv-virtualenvをインストールします。
$ brew install pyenv-virtualenv
Pythonのバージョン一覧を表示して確認します。
$ pyenv install -l
Python3.6.0をインストールし、Shimsをリフレッシュします。
$ pyenv install 3.6.0
...
...
$ pyenv rehash
##4.TensorFlowのPython環境を構築
TensorFlowのPython環境を作成します。
$ pyenv virtualenv 3.6.0 TensorFlow
$ pyenv rehash
TensorFlow用に作成したPython環境を指定します。
$ pyenv global TensorFlow
TensorFlow用に指定したPython環境を確認します。
$ python --version
Python 3.6.0
##5.pipのインストール
###pipとは
pip(Pip Installs Packages)はPythonのパッケージ管理システムです。pythonでサードパーティ製のライブラリを利用したい場合、pipでそれらのパッケージを管理できます。
Pythonのプラグイン管理ツール(pip)をインストールし、アップデートします。
$ sudo easy_install pip
$ sudo easy_install --upgrade six
$ sudo pip install --upgrade pip
##6.TensorFlowのインストール
pipでTensorFlowをインストールします。
$ pip3 install --upgrade tensorflow
TensorFlowの動作確認をします。
$ python
>>> import tensorflow as tf
>>> hello = tf.constant('Hello, TensorFlow!')
>>> sess = tf.Session()
>>> print(sess.run(hello))
Hello, TensorFlow!
以下のようにエラーが出力された場合は、下記リンクも参考にしてください。
this TensorFlow binary was not compiled to use: AVX2 FMA
参考:(Qiita)macOS で「this TensorFlow binary was not compiled to use: AVX2 FMA」エラー
exit()で終了します。
>>> exit()
次回はTensorFlowで遊びます。
##追記
2017/8/21 pyenvのインストールする項目を追記しました。