これはなに

この記事では、Goにおけるパッケージ内でプライベートな関数を定義する方法について説明します。Go言語では、関数名を小文字で始めることで、その関数をプライベートにし、パッケージの外部からのアクセスを防ぐことができます。これにより、パッケージ内部の実装を隠蔽し、安全性やカプセル化を高めることができます。

対象読者

Go言語を使ってプログラムを開発しているエンジニア
Goでの関数の可視性について学びたい初心者
パッケージ設計やセキュリティに興味があるプログラマ

ゴール

Goにおけるプライベート関数の定義方法を理解する
プライベート関数とパブリック関数の違いを明確にする
パッケージ内での関数のアクセス制御の方法を学ぶ

TL;DR

関数名を小文字で始めると、Goではその関数がプライベートになり、パッケージ外からはアクセスできなくなります
関数名を大文字で始めると、その関数はパッケージ外からもアクセス可能なパブリック関数になります

プライベート関数の定義方法

プライベートな関数の定義

プライベートな関数は、次のように関数名を小文字で始めて定義します。

package mypackage

import "fmt"

// プライベート関数
func privateFunction() {
    fmt.Println("This is a private function")
}

// パブリック関数
func PublicFunction() {
    fmt.Println("This is a public function")
    privateFunction() // 同じパッケージ内でプライベート関数を呼び出す
}

使用例

次に、パッケージ内でプライベートな関数を定義し、それを使用する例を示します。

ファイル構成

mypackage/
  └── mypackage.go
main.go

mypackage/mypackage.go

package mypackage

import "fmt"

// プライベート関数
func privateFunction() {
    fmt.Println("This is a private function")
}

// パブリック関数
func PublicFunction() {
    fmt.Println("This is a public function")
    privateFunction() // 同じパッケージ内でプライベート関数を呼び出す
}

main.go

package main

import "mypackage"

func main() {
    mypackage.PublicFunction() // パブリック関数の呼び出しは可能
    // mypackage.privateFunction() // エラー: プライベート関数は他のパッケージから呼び出せない
}

実行結果

This is a public function
This is a private function

説明

`mypackage.go`

privateFunctionは小文字で始まるため、この関数はmypackageパッケージ内からのみアクセス可能です
PublicFunctionは大文字で始まるため、この関数は他のパッケージからもアクセス可能です
PublicFunction内でprivateFunctionを呼び出しています

`main.go`

mypackage.PublicFunction()を呼び出すことができますが、mypackage.privateFunction()を直接呼び出そうとするとエラーになります。プライベート関数は他のパッケージからアクセスできないためです

このように、関数名を小文字で始めることで、その関数をプライベートにしてパッケージの外部からのアクセスを防ぐことができます。

参考文献

The Go Programming Language Specification