はじめに
Ollama を Windows にインストールすると、デフォルトで C ドライブの AppData 配下に配置されます。しかし、大容量の LLM モデルを複数ダウンロードしていると、あっという間に C ドライブが圧迫されてしまいます。
本記事では、Ollama 本体を D ドライブへ、モデルデータを別ドライブへ移動する手順を詳しく解説します。
TL;DR(結論)
- ❌ GUI ではインストール先を変更できない
- ✅ コマンドラインで
/DIRオプションを指定して再インストールすれば OK - ✅ モデルデータは環境変数
OLLAMA_MODELSで別ドライブに配置可能 - ✅ 正しく実行すれば、モデルの再ダウンロードは不要
問題:デフォルトのインストール先
Ollama を通常インストールすると、以下の場所に配置されます。
C:\Users\<ユーザー名>\AppData\Local\Programs\Ollama
なぜ問題なのか?
- C ドライブの容量圧迫:複数の LLM モデル(数十~数百 GB)で C ドライブがパンパンに
- GUI で変更不可:インストーラーには「インストール先を選択する画面」が存在しない
- 手動移動は危険:フォルダごと移動すると、レジストリやサービスが壊れる可能性あり
参考:GitHub Issue #2938 でも「インストール先の選択オプションが欲しい」という要望が多数寄せられています。
解決策:コマンドラインで再インストール
公式ドキュメント(Windows | Ollama Documentation)にも記載されていますが、/DIR オプションを使えばインストール先を指定できます。
手順 1:既存の Ollama をアンインストール
重要:必ず Windows の正規の手順でアンインストールしてください。
-
Windows 設定→アプリ→インストール済みアプリ -
Ollamaを探して「アンインストール」をクリック
❌ やってはいけないこと
- フォルダを手動で削除する
- レジストリを直接編集する
手順 2:D ドライブへ再インストール
Ollama のセットアップファイル(OllamaSetup.exe)をダウンロードしたら、PowerShell で以下のコマンドを実行します。
Start-Process "D:\Downloads\OllamaSetup.exe" -ArgumentList '/DIR="D:\Program Files\Ollama"' -Wait
/DIR="インストール先" オプションで任意のパスを指定できます。
手順 3:インストール先を確認
& "D:\Program Files\Ollama\ollama.exe" --version
期待される出力:
ollama version is 0.13.5
さらにモデル一覧を確認:
& "D:\Program Files\Ollama\ollama.exe" list
モデルが表示されれば成功です!
手順 4:C ドライブに残骸がないか確認
Get-ChildItem "$env:LOCALAPPDATA\Programs" | Where-Object Name -match "Ollama"
何も表示されなければ、クリーンな移行完了です。
モデルデータを別ドライブに配置する
Ollama 本体とモデルデータは別の場所に配置できます。
環境変数 OLLAMA_MODELS を設定
-
Windows 設定→ 「環境変数」で検索 - 「ユーザー環境変数の編集」をクリック
-
OLLAMA_MODELSという新しい変数を作成 - 値に
H:\AI_Models\ollama\models(任意のパス)を設定
PowerShell で確認
$env:OLLAMA_MODELS
期待される出力:
H:\AI_Models\ollama\models
Ollama を再起動
環境変数を反映させるため、Ollama を再起動します。
- タスクトレイの Ollama アイコンを右クリック →
Quit Ollama - スタートメニューから再度起動
ollama list
モデルが表示されれば、環境変数が正しく適用されています。
PATH を D ドライブに通す
コマンドラインから ollama を直接実行できるように、PATH を設定します。
一時的な設定(テスト用)
$env:Path += ";D:\Program Files\Ollama"
恒久的な設定
$old = [Environment]::GetEnvironmentVariable("Path", "User")
[Environment]::SetEnvironmentVariable("Path", $old + ";D:\Program Files\Ollama", "User")
確認
PowerShell を再起動してから:
Get-Command ollama
期待される出力:
CommandType Name Version Source
----------- ---- ------- ------
Application ollama.exe 0.0.0.0 D:\Program Files\Ollama\ollama.exe
最終的なディレクトリ構成
| 役割 | 配置先 | 容量目安 |
|---|---|---|
| Ollama本体 | D:\Program Files\Ollama |
約 500MB |
| モデルデータ | H:\AI_Models\ollama\models |
数十~数百GB |
| ログ・設定 | C:\Users\<User>\AppData\Local\Ollama |
数MB(最小限) |
この構成により、C ドライブの負担を最小化しつつ、Ollama を快適に運用できます。
よくあるトラブルと対処法
❌ ollama コマンドが見つからない
原因: PATH が通っていない
対処法:
Get-Command ollama
で場所を確認し、PATH に追加してください。
❌ モデルが消えた?
原因: OLLAMA_MODELS の設定ミスまたは未設定
対処法:
$env:OLLAMA_MODELS
で設定を確認。正しいパスを指定し、Ollama を再起動。
❌ サービスが起動しない
原因: 不完全なアンインストール
対処法:
- もう一度正規の手順でアンインストール
-
C:\Users\<User>\AppData\Local\Ollamaを手動削除 - 再インストール
まとめ
- Ollama の GUI インストーラーではインストール先を変更できない
-
/DIRオプションを使えば、D ドライブなど任意の場所にインストール可能 - モデルデータは
OLLAMA_MODELS環境変数で別ドライブに分離できる - 正しい手順で実行すれば、モデルの再ダウンロードは不要
この方法で C ドライブの容量問題を解決し、快適な Ollama ライフを送りましょう!🚀
参考資料
この記事は Zenn にも投稿しています。