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AWS その2Advent Calendar 2020

Day 11

既存のCDKプロジェクトをCDK v2.0 に移行する

Last updated at Posted at 2020-12-12

この情報は古いです。最新の手順はこちらを参照してください:
Migrating to AWS CDK v2

AWS CDK v2.0がalphaリリースされていたので、とりあえず導入してみた際の覚書。

前提

AWS CDK 1.77.0 を利用しているプロジェクト(以下、1系)がすでに存在するとします。
本記事では、そのプロジェクトをAWS CDK v2.0に移行させることを目的にします。

改修が必要なポイント

既存プロジェクトをCDK v2.0に移行する上で、最低限必要な変更点をまとめます。

package.json

従来のCDKでは、AWSサービスごとのライブラリを個別にインストールする必要がありました。(例: @aws-cdk/aws-codebuild, @aws-cdk/aws-lambda など)
CDK v2.0では、これらは単一のパッケージに集約されています。

このため、 package.json は下記のように変更します。

変更前
{
  "name": "cdk-sample",
  "version": "0.1.0",
  "bin": {
    "app": "bin/app.ts"
  },
  "scripts": {
    "build": "tsc",
    "watch": "tsc -w",
    "test": "jest",
    "cdk": "cdk"
  },
  "devDependencies": {
    "@aws-cdk/assert": "1.77.0",
    "@types/jest": "^26.0.10",
    "@types/node": "10.17.27",
    "jest": "^26.4.2",
    "ts-jest": "^26.2.0",
    "aws-cdk": "1.77.0",
    "ts-node": "^9.0.0",
    "typescript": "~3.9.7"
  },
  "dependencies": {
    "@aws-cdk/core": "1.77.0",
    "@aws-cdk/aws-lambda": "1.77.0",
    "@aws-cdk/aws-apigateway": "1.77.0",
  }
}

変更後
{
  "name": "cdk-sample",
  "version": "0.1.0",
  "bin": {
    "app": "bin/app.ts"
  },
  "scripts": {
    "build": "tsc",
    "watch": "tsc -w",
    "test": "jest",
    "cdk": "cdk"
  },
  "devDependencies": {
    "@types/jest": "^26.0.10",
    "@types/node": "10.17.27",
    "jest": "^26.4.2",
    "ts-jest": "^26.2.0",
    "aws-cdk": "^2.0.0-alpha.0",
    "ts-node": "^9.0.0",
    "typescript": "~3.9.7"
  },
  "dependencies": {
    "aws-cdk-lib": "^2.0.0-alpha.0",
    "constructs": "^3.0.4"
  }
}

変更点は下記です:

  1. @aws-cdk/assert を削除
  2. @aws-cdk/* を削除
  3. aws-cdk のバージョンをalpha版に書き換え
  4. aws-cdk-lib, constructs を追加

aws-cdk-lib ライブラリ が、今まで個別にインストールしていたパッケージが集約されたものです。
今後は使うサービスが増える度に package.json を書き換える必要がなくなりますね。

constructs ライブラリ は、CDK v2.0から明示的にインストールすることが必要になるようでした。
(これまでは各モジュールの依存になっており、別々にインストールされていたようです)

@aws-cdk/assert ライブラリ はCDKのテスト用ライブラリでしたが、v2.0版は用意されていないようです。
サンプルでもjestの関数を多用するような形に書き換えられていました。
今後のCDKテストベストプラクティスはまた探っていければと思います。

パッケージのimport方法

合わせて、パッケージをimportする書き方も変わります。
下記はTypeScriptの例です。

下記の順番で機械的に置換すれば良さそうです:

  1. @aws-cdk/coreaws-cdk-lib
  2. @aws-cdkaws-cdk-lib
変更前
import * as apigateway from "@aws-cdk/aws-apigateway";
import * as lambda from "@aws-cdk/aws-lambda";
import { App, Duration, Stack, StackProps } from "@aws-cdk/core";

変更後
import * as apigateway from "aws-cdk-lib/aws-apigateway";
import * as lambda from "aws-cdk-lib/aws-lambda";
import { App, Duration, Stack, StackProps } from "aws-cdk-lib";

動かしてみる

上記の変更をした上で、 npm install, npm run build, npm run cdk synth してみましょう。
特に今までと変わりない挙動で動きました!

まとめ

今のところは、CDK1系→2系への移行は容易にできそうです。
CDK v2.0の変更点やロードマップは下記にまとまっていますが、1系のつらみを解消してくれる点も多いので、ぜひ乗り換えたいですね。

※ ただしsemvarの規則の通り、メジャーアップデートでは後方互換性のない変更が多々ある(@deprecated の削除など)と思われます。
このため、ロードマップやRFCを見て事前に準備しておくのが良いでしょう。

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