はじめに
私はここ最近、AI(ChatGPT)を日常的に使うようになりました。
その中で考えた生成AIの正しい(と思われる)使い方についてお話したいと思います。
AIは間違える
これはよく言われていることであり、ChatGPTやGeminiでも注意喚起されていることです。
人がそうであるようにAIも間違えることがあります。
当然、なにか作業をしてもらう、提案をしてもらう、何らかの答えをもらうといったことを依頼すると、それが正しいかをチェックする必要があると思います。
AI総合研究所の記事でも生成AIとの付き合い方の原則として、「出力は必ず検証する(Human-in-the-Loop)」が挙げられています。
これはAIを有効活用するうえで非常に大事なことだと思います。
逆に言えば、AI時代に我々人間が伸ばすべき能力の1つとして、出された解の正当性を評価する能力だと言えるかもしれません。
丸投げは有効活用といえるのか
「AIに作業を丸投げする」という話をしばしば聞きます。
一見、AIを使いこなしているように見えます。
しかし、私にはそうは思えません。
「AIに作業を丸投げする」ということは、その人は何をしているか。
例えば、学生が大学のレポート課題をAIに丸投げする場面を想定します。
先生から出された課題をAIに伝え、AIが作業しレポートを作成、そのレポートを印刷し先生に提出するという流れになると思われます。
このとき、学生がやったことは、AIに先生から言われた課題を伝え、成果を印刷し先生に提出するという2点だけです。
これでは、雑用と変わらないと思いませんか?
「AIに作業を丸投げする」というのは、AIを使っているように見えて、AIに使われている状態であると私は考えます。
AIを使うということ(エンジニア目線)
エンジニアがAIを「利用」するということは、以下を人間側が握っていることと考えています。
- 問題をどう定義するか
- 何を制約条件にするか
- どの出力を信用しないか
- 何を追加検証するか
- 最終的に何を採用するか
間の作業や計算は実際AIに任せるほうが何倍も効率的だと思います。
それは間違いないでしょう。
ただ、そこに至るまでのプロセスに人の考えが入っていなければ、前述のように「AIに使われている状態」になるのではないでしょうか。
つまり、これからは「成果物を作ったこと」より、「なぜその成果物でよいのかを判断したこと」に価値を見出すことが必要であると考えます。
AIに大量に仕事をさせながら、人間が意思決定点を保持しているという状態が理想的だと思われます。
成果物を評価する側も成果物そのものよりも、その成果物を提出するに至った判断や根拠を説明できることを評価基準にするほうが評価しやすいのではないかと思います。
AIの最もいい使い方(個人的に)
作業効率化はAIの得意分野だと思いますが、「AI=仕事を速くする道具」だけで捉えるともったいないと思います。
作業効率化だけではなく、自分の考えを言語化して、論点を整理して、別の見方をぶつけてもらうというのが、生成AIの得意なことと考えます。
自分の今の考えや悩み、わからないことなどをAIに伝え、それに対して、言語化してもらう、内容を整理してもらう、別の見方を提示してもらうということがAIのいい使い方ではないかと思います。
ただし、AIに答えを期待してはいけません。
あくまで、自分の考えを整理する、自分の考えを深める、別の見方を取り入れることが目的です。
これを推し進めると、最終的に「AIに人生相談をする」に行き着くと思います。
もちろん、ここで言う人生相談とは、AIに人生の決断を委ねるという意味ではありません。
人生相談とは人生を生きていく上で生じるさまざまな問題について相談し、アドバイスやヒントを求めることであり、決して人に人生の選択を迫ることではありません。
先ほどの話と合わせると、「論点整理」「反論」「候補生成」「壁打ち」「検証補助」を期待している人は、主導権を自分に残しやすい。
そういうことにAIを利用している人はAIで失敗しにくい人と思います。
「AIを使いこなす人は、一度はAIに人生相談をする、ただし、人生を決めてもらう人は使いこなしていない」というのが私の考えです。
さいごに
生成AIの登場は現実世界をドラえもんの世界に近づけたような気がします。
ドラえもんは未来の道具が主役に見えて、人間が便利な知性や道具とどう付き合うかが話の中心であると思っています。
また、ドラえもんは万能に近い能力を持っているのに、のび太の代わりに人生を生きてはくれない。
助けすぎると失敗するし、道具に依存するとしっぺ返しが来るし、でも本当に困ったときには支えてくれる。
その距離感が、今の対話型AIの議論と重なる部分があるのではと思います。
ドラえもんに依頼するのが仕事の効率化だけなんてさみしいですよね(笑)
皆様もAIをフル活用して人生を豊かにしてください。
なお、本内容はAIとの議論の末に生み出されたものです。
この記事自体が、ここで述べた「AIを壁打ち相手として使う」実例でもあります。
AIの活用方法をAIと議論するとは皮肉な話です。