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JavaScriptの非同期処理とコールバック、Promiseについてまとめてみた

Last updated at Posted at 2020-10-10

はじめに

JavaScriptの非同期処理とコールバック、Promiseについてあまり理解できていなかったので、自分なりに調べてまとめてみました。
間違いがあればコメント頂けると幸いです。

目次

  • そもそも非同期処理とは
  • 非同期処理のサンプル
  • コールバック(Callback)とは
  • コールバック(Callback)の問題点
  • Promiseとは
  • Promiseの書き方
  • 参考

そもそも非同期処理とは

まず、Promiseを知る上で、必要な概念として、非同期処理があります。
非同期処理とは、「ある処理が実行されてから終わるまで待たずに、次に控えている別の処理を行うこと」です。
ちなみに同期処理とは、「ある処理が実行されてから終わるまで、次に控えている処理は待つこと」です。
具体的に非同期処理が必要とされるものとしては、以下の3種類があります。

  1. ネットワーク経由のリクエスト(例えばAjax呼び出し)
  2. ファイルシステム関連の操作(ファイルの読み書きなの)
  3. 意図的に遅延された操作(例えばアラーム)

上記を例えば同期的に処理すると、

  1. 読み込みに10分かかるファイルの読み込みを行う。
  2. 読み込みを行っている間、JavaScriptアプリケーションは他の処理を行えなくなります。

もし非同期的に処理すると、

  1. 読み込みに10分かかるファイルの読み込みを行う。
  2. 読み込みを行っている間、JavaScriptアプリケーションは他の処理を行うことができます。

JavaScriptのアプリケーションは「シングルスレッド」で実行されるので、1度にひとつのことを実行していきます。言い換えると、複数の処理を並列で実行することができません。ただ、最近のコンピューターはマルチコアが一般的であり、マルチタスキングが可能であるため、JavaScriptのアプリケーションでも非同期の処理を実現するために、非同期プログラミングの機能が追加されました。

非同期処理のサンプル

単純な例を見ていきます。組み込み関数setTimeoutは指定の時間だけ実行を遅延するものです。実際に実行してみるとコードの記述順とコードの実行順が異なることがわかります。


console.log('setTimoutの前:' + new Date());
function f() {
    console.log('これは関数fの中:' + new Date());
}
setTimeout(f, 10000);/* 10秒後に関数fを実行。コールバック*/
console.log('setTimeoutの後')
console.log('これもsetTimeoutの後')

/* 実行結果
setTimoutの前:Sat Oct 10 2020 18:40:51 GMT+0900 (GMT+09:00)
setTimeoutの後
これもsetTimeoutの後
これは関数fの中:Sat Oct 10 2020 18:41:01 GMT+0900 (GMT+09:00
*/

コールバック(Callback)とは

先ほどのsetTimeout(f,10000);は、10秒後に関数fを呼び出す、というものでしたが、この10秒後に呼び出される関数fをコールバック関数といいます。つまり、***「将来のある時点で呼び出される関数」***をコールバック関数といいます。

コールバックを利用することで、次のことができるようになります。

  1. 非同期処理の中で、決まった順序で処理を実行したい
  2. 関数を渡す形にすることで、非同期処理を実行した後の処理の内容を自由に決めたい

コールバック(Callback)の問題点

コールバックを利用することで、非同期の実行の管理ができますが、複数のコールバックを待つ必要があると管理が難しくなる問題点があります。これをコールバック地獄といいます。


/* Nodeで実行 */
const fs = require('fs');

fs.readFile('a.txt', function (err, dataA) {
    if (err) console.error(err);
    fs.readFile('b.txt', function (err, dataB) {
        if (err) console.error(err);
        fs.readFile('c.txt', function (err, dataC) {
            if (err) console.error(err);
            fs.writeFile('d.txt', dataA + dataB + dataC, function (err) {
                if (err) console.error(err);
            });
        });
    });
});

これは3個のテキストファイルを読み込み、それらを1つのファイルに書き出すという処理ですが、深い入れ子のブロックができあがってしまいます。これでは保守性が悪いため、より安全で保守しやすいコードを記述するために、Promiseが考案されました。

Promiseとは

Promiseとは、非同期処理に対するオブジェクトとルールを仕様化することで、複雑な非同期処理をパターンに沿って記述、実行できるようになった仕組みのことをいいます。

先ほどの3個のテキストファイルを読み込み、それらを1つのファイルに書き出すという処理をPromiseに置き換えてみます。


function readFile(file){
    return new Promise((resolve,reject)=>{
        fs.readFile(file,(err,data)=>{
            if(err) {reject(err); return;}
            resolve(data)
        })
    })
}

function writeFile(file, contents){
    return new Promise( (resolve,reject) =>{
        fs.writeFile(file, contents, (err) => {
            if(err) {reject(err); return;}
            resolve("書き込み成功");
        })
    })
}
let totalData;
readFile('a.txt')
    .then((data)=>{
        totalData = data;
        return readFile('b.txt')
    })
    .then((data)=>{
        totalData += data;
        return readFile('c.txt')
    })
    .then((data)=>{
        totalData += data;
        return writeFile('d.txt',totalData)
    })

先ほどよりコードが長くなってしまいましたが、Promiseにした方が見やすくはなったのではないでしょうか。

Promiseの書き方

1. Promiseオブジェクトの作成

Promiseを利用するには、Promiseのオブジェクトを生成していきます。オブジェクトの生成は以下の通りです。

  1. new Promise(fn) の返り値がpromiseオブジェクト
  2. fn には非同期等の何らかの処理を書く
  • 処理結果が正常なら、resolve(結果の値) を呼ぶ
  • 処理結果がエラーなら、reject(Errorオブジェクト) を呼ぶ

つまり、下記のようなコードになります。


new Promise((resolve, reject) => {
    /* 非同期の処理を記述 */
    setTimeout(() => {
        resolve('Hello World');
    }, 10000);
})

/* 上記をconsole.log()で確認してみた結果は、以下の通りで、promiseオブジェクトが返ってきている。
Promise { <pending> }
*/

2. Promiseオブジェクトへの処理を記述

先ほど作成したPromiseオブジェクトを返す関数を実装してみます。


function asyncFunction() {
    return new Promise((resolve, reject) => {
        setTimeout(() => {
            resolve('Hello World');
        }, 10000);
    })
}

asyncFunction()
/* asyncFunction()をconsole.log()で確認してみた結果は、以下の通り。
Promise { <pending> }
*/

ただし、このままですと、戻されるPromiseを何も利用できていないので、Promiseに用意されているthenメソッドを利用していきます。


function asyncFunction() {
    return new Promise((resolve, reject) => {
        setTimeout(() => {
            resolve('Hello World');
        }, 10000);
    })
}

asyncFunction().then(
  /* 非同期処理成功時に行う処理を記述 */
  function onFulfilled(value){
    console.log(value)
}).catch(
  /* 非同期処理失敗時に行う処理を記述 */
  function onRejected(err){
    console.log(err)
})

/* 実行結果
10秒後にHello Worldが出力される。
*/

これをアロー関数を使ってみると、以下のかたちで書けます。


function asyncFunction() {
    return new Promise((resolve, reject) => {
        setTimeout(() => {
            resolve('Hello World');
        }, 10000);
    })
}

asyncFunction().then((value) => {
    console.log(value)
}).catch((err) => {
    console.log(err)
})

/* 実行結果
10秒後にHello Worldが出力される。
*/

参考

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