本記事は 2026-07-31 時点の個人アカウント(Max 5x プラン)での実測にもとづく観察記事です。使用量メーターの内部仕様は公開されていないため、一部は実測値からの推定です。仕様は予告なく変わる可能性があります。
TL;DR
- Claude の使用量メーターは 3層構造(5時間セッション / 週間すべてのモデル / モデル別)
- Fable 5 の使用は「Fable 専用メーター」と「すべてのモデル」の両方にカウントされる(実測で確認)
- 3つのメーターは分母(プールの大きさ)が違うだけで、進む速さの比はほぼ一定だった
- 実測から推定したプールサイズ比は セッション : Fable : すべてのモデル ≒ 1 : 5 : 10
- 「すべてのモデル」100% で Fable 5 も止まる。 専用メーターに 77% 残っていてもダメだった
- 100% 到達後に「動き続けた」ように見えたのは、裏で自動的にクレジット課金(従量制)に切り替わっていたから(「Now using usage credits for Fable 5」)。クレジットをオフにすると「You've hit your weekly limit」で停止
- Fable の 50% メーターは「別枠の予備タンク」ではなく「週間上限のうち Fable 5 に使える割合の上限(サブキャップ)」だった
背景
金曜の朝、Claude デスクトップアプリの設定 → 使用量を開いたら、こんな警告が出ていた。
「週間の上限に近づいています。使用クレジットをオンにして続けてください。」
見ると「すべてのモデル」が 90% 使用済み。ところがその下の「Fable」は 2% しか使っていない。週間リセットは土曜 13:00。あと28時間ほどある。
ここで疑問が湧く。
Fable 5 には専用メーターがあり、しかもほぼ手つかず。ならば残りを全部 Fable 5 で作業すれば、リセットまで乗り切れるのでは?
画面にはこんな案内も表示されている。
Fable 5 は引き続き Max プランに含まれています。
使用クレジットの設定を求めるメッセージが表示された場合は、Claude Code を再起動してください。
「別枠で使い続けられる」とも読める書き方だ。ならば実際に「すべてのモデル」を 100% まで使い切って、Fable 5 がどうなるか確かめてみることにした。
メーターの3層構造
設定 → 使用量に表示されるのは次の3つ。
| メーター | リセット周期 | 役割 |
|---|---|---|
| 現在のセッション | 5時間ごと(ローリング) | 短時間の集中利用を平準化する小さいバケツ |
| すべてのモデル | 週1回(今回は土曜 13:00) | Opus / Sonnet / Fable など全モデル合算の大きいタンク |
| Fable(モデル別) | 週1回(同上) | 特定モデル専用の中間サイズのプール |
Opus に「Opus 専用メーター」と「全体メーター」の両方がある構図と同じで、Fable 5 にも専用メーターが用意されている。
実測ログ
Fable 5 だけを使って会話(スクリーンショット添付+ウェブ検索を含む、やや重めのやりとり)を続けながら、約7分おきに使用量画面を更新して記録した。すべて 2026年7月31日(金)朝、JST。
| # | 時刻 | セッション | すべてのモデル | Fable |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 08:38 | 0% | 90% | 2% |
| 2 | 08:46 | 4% | 91% | 3% |
| 3 | 08:52 | 23% | 93% | 7% |
| 4 | 09:02 | 58% | 96% | 14% |
| 5 | 09:08 | 82% | 98% | 19% |
実測から分かったこと
(1) Fable の使用は「すべてのモデル」にも計上される
Fable 5 しか使っていないのに、記録のたびに Fable と「すべてのモデル」が同時に増えた。「Fable 専用枠だから全体枠は減らない」わけではない。専用メーターは全体メーターの部分集合だ。
(2) 3つのメーターは分母が違うだけ
#3 → #4 の増分を並べると:
- セッション:+35 ポイント
- Fable:+7 ポイント
- すべてのモデル:+3 ポイント
増える速さの比はほぼ 10 : 2 : 1。同じトークン消費に対して針の速さだけが違う。ここからプールサイズの比を逆算すると:
セッション : Fable : すべてのモデル ≒ 1 : 5 : 10
つまり Fable 専用の週間プールは、全体プールの約半分のサイズ(Max 5x の場合)と推定できる。「セッションだけ進みが異常に速い」と一瞬焦るが、5時間で全回復する小さいバケツなので、速く見えるのが正常だ。
(3) 何がトークンを食っていたか
今回の消費ペースを速めた要因は明確で、
- スクリーンショット添付:画像はテキストよりはるかにトークンを消費する
- 会話履歴の再処理:長い会話は毎ターン、履歴全体がコンテキストとして処理される
- ウェブ検索・ページ取得:検索結果や取得したページも入力トークンになる
使用量を節約したいなら、「画像を貼らず数字はテキストで伝える」「長くなった会話は新しいチャットに切り替える」が効く。
使用クレジットという保険
上限に達しても使い続けたい場合のために「使用クレジット」(API と同様の従量課金)がある。私のアカウントでは上限 $10 が設定されており、確認時点で $6.10(61%)消費済み、残り $3.90。リセットは 8月1日。
今回の実測ペース(重めの1往復で Fable メーター 1〜2 ポイント)から粗く見積もると、Fable 専用プールの残り 86% をクレジットで使い切るには数十ドル規模になりそうだった。週間リセットまで28時間という状況なら、素直に待つ方が経済的というのが正直なところ。
公開情報を調べてみた:「50%」は公式仕様だった
100% 到達を待つ間に、公開情報を調べた。
Anthropic の公式発表によると、Fable 5 は当初「週間使用制限の 50% まで」の条件で各プランに含まれ、その後 7月20日から Max / Team Premium プランに恒久的に含まれることになった。条件は同じく「at 50% of limits(制限の50%まで)」。この 50% はAnthropic曰く「大規模なユーザーベースで信頼性を保つためのキャパシティ・ガードレール」とのこと(Pro プランはクレジット制に移行、fable5.app の解説も参照)。
つまり先ほど実測から推定した「Fable プール ≒ 全体プールの約半分」は、公式仕様の 50% と一致していた。メーターの増分比だけから仕様値を言い当てられたことになる。
一方、本記事の本題である「全体メーターが 100% に達したあと、50% 枠に余裕がある Fable 5 は動き続けるのか」は、公式ドキュメントにも報道にも記載が見つからなかった。設定画面の「Fable 5 は引き続き Max プランに含まれています/クレジット設定を求められたら Claude Code を再起動」という案内文が唯一のヒントで、あとは実際に確かめるしかない。
本題:「すべてのモデル」100% の瞬間、Fable 5 は動き続けたのか
残り 4%。このまま Fable 5 で作業を続けて、全体メーターを使い切る。
第一印象:「止まらなかった」——しかし罠だった
07/31 09:10 頃(JST)、「すべてのモデル」が 100% に到達。この時点で Fable メーターは 22%。そして Fable 5 との会話は何事もなかったかのように続いた。エラーも出ない。「やはり別枠で動き続けるのか!」と一瞬結論しかけた。
だが、ここに罠があった。100% 到達の前後で、警告バナーに促されるまま使用クレジットのトグルをオンにしていたのだ。
種明かし:裏でクレジット課金に切り替わっていた
クレジットの数字を確認すると:
| 100% 到達前 | 到達後しばらく | |
|---|---|---|
| クレジット使用額 | $6.10(61%) | $7.97(80%) |
| 残高 | $9.85 | $8.15 |
**約 $1.87 が静かに消えていた。**そして claude.ai の画面の隅には、こんなトーストが出ていた。
⚠ Now using usage credits for Fable 5
つまり「止まらなかった」のではなく、全体メーター 100% の瞬間から、Fable 5 の利用は自動的にクレジット課金(従量制)へ切り替わっていた。Fable 専用メーターに 77% の残りがあっても、である。
決定的実験:クレジットをオフに戻すと
クレジットのトグルをオフにして、もう一度 Fable 5 に話しかけてみた。結果:
You've hit your weekly limit · resets Aug 1, 4am (UTC)
claude.ai では入力欄に上限到達バナーが出て送信不可。Claude Code 側にも「利用制限に達しました・リセット時刻:13:00・Claude Code と共有される制限」と表示された。Fable 5 は止まった。
結論:Fable の 50% メーターは「予備タンク」ではなく「サブキャップ」
すべてのモデル(週間上限)= 全モデル共通の停止ライン
└── Fable の 50% メーター = その内側にある「Fable 5 に使える割合」の上限
- 「すべてのモデル」100% で、Fable 5 も含めて全モデルがプラン内では停止する
- Fable 専用メーターは「全体とは別の予備枠」ではなく、「週間上限のうち Fable 5 に充てられるのは最大50%まで」という制限側の指標だった
- 100% 以降も使いたければ使用クレジット(従量課金)が必要。オンにすると告知は小さなトーストのみで自動的に課金が始まるので注意
- 設定画面の「Fable 5 は引き続き Max プランに含まれています」は「プラン対象モデルである(上限の範囲内で)」という意味であり、全体上限をバイパスできるという意味ではなかった。「再起動してください」の案内は、上限到達前に誤ってクレジット設定を求められるケースへの対処と解釈するのが自然だろう
おまけ:100% 超過後のリアルな従量コスト
クレジットで動いていた間の実測:スクリーンショット添付込みの重めのやりとり4〜5往復で 約 $1.87(1往復あたり $0.4 前後)。その後この記事の執筆・改訂のやりとりまで含めた実験全体では、クレジット消費は $6.10 → $10.81(約 $4.7) となり、途中で月間上限を $10 から $20 に引き上げる羽目になった。画像を貼りながらの長い会話は、従量課金だとみるみる財布が軽くなることも体感できた。
まとめ
- モデル別メーターは「独立した別枠」ではなく、全体メーターの部分集合+モデル別の追加上限という構造だった
- パーセント表示だけ見ると挙動が不自然に見えるが、分母の違いを踏まえれば増え方は一貫している
- 週間リセット直前に焦ってクレジットを積むより、リセット時刻を確認して待つ判断も大事
- Fable の 50% メーターは予備タンクではなくサブキャップ。Fable 5 を活かしたいなら、全体枠が残っている週の前半から計画的に使うこと。「上限に迫ってから Fable 5 に切り替えて温存」は成立しない
- 上限到達後にクレジットをオンにすると、小さなトースト1つだけで自動的に従量課金が始まる。トグルの状態は常に意識しておきたい(本記事の終盤の執筆やりとり自体、クレジットで約 $2 かかっている)
環境
- プラン:Claude Max (5x)
- クライアント:Claude デスクトップアプリ(Cowork)
- 観測日時:2026-07-31(金)08:38–09:02 JST
- 週間リセット:2026-08-01(土)13:00 JST






