はじめに
みなさま,こんにちは.
株式会社オプティマインドにて,GISエンジニアをしている@tkmbnです.
この記事は,
Optimind Advent Calendar 2023の20日目の記事となります.
概要
アドベントカレンダーに何を書こうと考えていましたが,やはり今年1番の出来事は博士号取得かなと思いまして,改めて振り返りできればなと思います.
私事ですが,2023年2月に博士号を無事に取得しました.
個人的な振り返りはこちらにてまとめておりますので,お時間あれば読んでみてください.
博士課程に在籍中や行ってみたいと考えている方々の参考に少しでもなれば,僥倖です.
博士号取得までの道のり (簡略?版)
大学時代
高校3年次に,交通を学びたいと志し,名古屋大学工学部社会環境工学科へ入学し,土木や交通のことを学んでおりました.
河川や海岸,地盤に関する実験も多く,実験レポートはたくさんありましたが,色々な分野にふれることができました.
自由な時間も比較的多かったので,大学2,3年くらいまで?は,全日本モトクロス選手権への参戦もしておりました.
研究室配属のタイミングでも,最初に志した交通の分野への熱は冷めておらず,交通系の研究室へ配属となりました.
右も左もわからない状態での卒業論文でしたが,先生方や先輩方の助けもあり,無事に論文執筆→研究発表までを終えることができました.
このときはまだ,先が長くなることなんて想像もしていませんでした.
大学院時代(博士前期(修士)課程)
大学4年次の夏ごろに受けていた院試自体は合格していたので,そのまま大学院(博士前期課程)へ進学.
卒論の内容や修論の内容で,学会への参加をいくつかこなしておりました.
就活も徐々に始まっていきますが,自分としてはあまり企業に属して行くというイメージが持てないでいました.
リーディングプログラムというものを知り,修士博士で一貫したものがあることを知りました.
「博士課程教育リーディングプログラム」は、優秀な学生を俯瞰力と独創力を備え広く産学官にわたりグローバルに活躍するリーダーへと導くため、国内外の第一級の教員・学生を結集し、産・学・官の参画を得つつ、専門分野の枠を超えて博士課程前期・後期一貫した世界に通用する質の保証された学位プログラムを構築・展開する大学院教育の抜本的改革を支援し、最高学府に相応しい大学院の形成を推進する事業です。1
残念ながら,このプログラム自体は途中で断念してしまったんですが,
いろんな分野の学生が集まっており,海外経験やインターン経験など様々なカリキュラムが用意されていて,いろいろなことを楽しく学ぶことができました.
このプログラムがあったお陰で,弊社代表の松下と出会うことができました.
当時は,お互いにやっていることなどは知っているものの,特に交わることはなかった状態でした.
リーディングプログラムに参加しつつ,自身の所属する研究室の研究活動を進め,修士論文の執筆・発表を経て,修士号を取得しました.
大学院時代(博士後期(博士)課程)
修士時代は,お世辞にも真面目な学生とは言えなかったため,博士の院試も受けました.
修士2年の夏頃だった気がします.
なんとかパスして,無事に進学ができました.
在学中,計2回の国際学会に参加して,貴重な経験をさせていただいたと感じています.
これくらいから少々メンタルを崩してしまっておりまして,ボルダリングに打ち込むようになってしまいました.
前述の松下から,リーディングプログラムのカリキュラムの一貫として行っていた,あるプロジェクトに誘ってもらったのがきっかけで,今日までオプティマインドで働いております.
約1年お手伝いしていたんですが,正式にオファーを頂いてジョインすることになりました.
ジョインを決断した理由としては,以下です.
- やってることが面白そう!
- 自分が今まで培ってきた知識が活かせる!
- 自分の開発したものをお客様にすぐ届けることができ,すぐにフィードバックをもらうことができる!
- (大学おやすみしても食いっぱぐれないぞ...)
こんな背景もあり,プレッシャーもあり,大学を休学してフルコミットすることにしました.
当初は,辞める覚悟もありましたが,いろいろな方に相談させてもらい,一旦お休みするということにしました.
復学,そして満期退学,博士号取得へ
オプティマインドへフルコミットしている中で,「せっかくここまで博士課程頑張ってきたんだから,やっぱりやりきりたい」という気持ちが出てきました.
休学して約1年半後,復学をしました.
復学したはいいものの,平日はオプティマインド,休日は大学という2足のわらじ生活でした.
そんな中でも,なんとか論文を投稿したりして,博論書いてもいいよという段階に来ました.
この段階で,満期退学に踏み切りました.
オプティマインドの業務もハードになりつつあり,足並みは遅くなってしまいましたが,博論の内部審査までこぎ着けることができました.
博士論文の内部審査(内見)と呼ばれるイベントは,主査(指導教員),副査(学内2名,学外1名)から構成される審査委員会によって自分の論文の審査を受けるものになります.
12月から内見審査を受け始めたのですが,先生方の都合や自分の仕事の予定などもあり,かなりタイトなスケジュールで実施されました.
次の審査まで1週間しかない状態でしたので,平日の業務後も論文修正を進め,時にはカフェインの錠剤に頼ることもしばしば...
いろいろとご指摘をいただくことができ,このステップのおかげで,自分の博士論文に対する理解や,主張したいことを明確にできたのかなと思います.
無事にこの内見をパスし,論文を提出するのですが,これがまた12月末と期限が短く,気が休まる暇はありませんでした.
提出期限日が平日でしたので,業務開始前に大学へ赴き,提出をしてまいりました.
やっと一呼吸つけるタイミングとなり,年末年始もゆっくりを休みを取ることができ,リフレッシュもできました.
博士課程の最後のイベントとして公聴会があります.
公聴会は,自身の執筆した博士論文について,パブリックな場で発表を行い,質疑に答えていくというものになります.
公聴会は,英語では「Doctoral Dissertation Public Defense」とか,「Defense」と呼ばれることがあります.
この単語の通り,今まで自分がやってきた研究について,いろいろな参加者の方からの攻撃?口撃から守り抜いて,自分の研究の主張を理解してもらうものになります.
公聴会当日の1月24日は,名古屋でも雪が降るような天気で,非常に寒かった記憶があります.先生方と私で予定の調整がつかず,対面ではなくリモートでの実施でした.
発表に関しては,何度も練習を重ねたお陰か,スムーズに話すことができたと思います.
発表時間もオーバーすることなくオンタイム(若干早かった?)で終了することができ,ひとまずホッとしたのもつかの間,質疑応答が始まります.
主査副査だけではなく,いろいろな参加者の方々からのコメントをいただきました.質疑自体は,比較的穏やかに終わることができたのかなと思います.
無事に公聴会すべてが終了し,あとは結果待ちの状態です.
ハラハラしましたが,3月中頃に大学事務より「学位授与」の連絡を受けることができました.
13年に及ぶ大学生活,11年に及ぶ研究室生活が終わった瞬間でした.
まとめ
紆余曲折あった大学生活・研究生活でしたが,無事に修了をすることができて本当によかったと思います..
また,松下を始めとするオプティマインドのメンバーも,ありがとうございました.みなさん応援してくださって,2足のわらじ生活で心が折れそうだったときも,とても心強い味方でいてくれました.
博士号取得は自分にとっては,とても長い長い道のりでした.
ここまで書いたとおり,その間ずっと全力で走り抜けたわけではありません.途中で休んで,別のことにフルコミットしていましたが,なんとかゴールを通過することができました.
その時その時で,自分のやりたいことにフルコミットできて,とてもわがままでありつつも贅沢な学生期間でした.
また,なにか節目の際には書きたいなと思います.
最後に
本記事を読んでオプティマインドの組織について興味を持っていただけた方は,弊社採用資料により詳しい内容が書かれていますのでぜひご覧ください.また,もっと詳しく知りたいと思っていただけた方はカジュアル面談も大歓迎ですので,気軽にお声がけください.