業務改善ツールの簡易版を作ってみた
1. はじめに
AI活用を推進するといっても、実際にどのように業務に落とし込むかは難しいものです。
よくある例として、既存の Excel で管理している帳票入力をアプリ化する方法があります。
紙や印刷物の入力をアプリに置き換えることで、入力作業の負担を軽減し、入力ミスや記載漏れを減らせる可能性があります。
今回は、そんな「業務改善ツールの簡易版」を、実務に近い形で作成する例を紹介します。
2. 作成例の概要
- 既存の Excel で管理している帳票入力をアプリ化し、入力作業を効率化する
- 印刷物のレイアウトは、既存の Excel フォーマットをそのまま活用する
- Python で簡単な GUI アプリを作成し、入力を支援する
ここでいう「帳票」は、業務で実際に使っている入力フォームや印刷用の用紙を指します。
既存の Excel で管理している内容を活かしながら、入力作業を補助する仕組みを小さく作ることが、この例の狙いです。
3. 開発の進め方
GitHub と VS Code を使って開発を始める場合、最初に GitHub 上でリポジトリを作成し、それをローカル PC にクローンして開発を進める方法が最もスムーズです。
特に初心者の方でも、手順が明確で、失敗が少ないためおすすめです。
全体の流れ
- GitHub でプロジェクトの土台となるリポジトリを作成する
- VS Code でローカル PC にリポジトリをクローンする
- VS Code 上で設計書やプログラムのファイルを作成・配置する
- 変更内容を GitHub に保存するために、コミットとプッシュを行う
3.1. 具体的な手順
ステップ1:GitHub でリポジトリを作成する
- GitHub にサインインします。
- 画面右上の「+」アイコンから「New repository」をクリックします。
- 以下の項目を設定します。
- Repository name: my-poc-app(任意のプロジェクト名)
- Public / Private: 個人開発や社外秘データを扱う場合は「Private(非公開)」を推奨します
- Initialize this repository with:
- 「Add a README.md」にチェックを入れます
- ここをチェックしておくと、空のリポジトリよりも後からクローンしやすくなります
- 「Add .gitignore」で「Python」を選択します
- Python の一時ファイルなどを Git 管理対象から自動的に除外できます
- 画面下の「Create repository」を押します。
これで、GitHub 上にプロジェクトの土台が作成されます。
ステップ2:VS Code でプロジェクトをローカルにクローンする
- 作成した GitHub のリポジトリ画面で、緑色の「Code」ボタンを押します。
- 「Local」タブの URL をコピーします。
- VS Code を起動します。
- 左側のメニューから「ソース管理」アイコンを選ぶか、メニューの「表示」→「コマンドパレット」から「Git: Clone」を選択します。
- 先ほどコピーした GitHub の URL を貼り付け、Enter を押します。
- プロジェクトを保存する場所を選択します(例: デスクトップ、ドキュメントなど)。
- クローンが完了すると、右下に「リポジトリを開く」のポップアップが表示されるので、それをクリックします。
ステップ3:要求仕様とファイルを配置する
これで、GitHub と接続された空のプロジェクトが VS Code 内に開かれます。
ここから設計書やプログラムを配置していきます。
- VS Code で docs フォルダを作成し、その中に basic_design.md を作成して設計書をまとめます。
- ルート階層に config.py などのファイルを順番に作成していきます。
- 必要に応じて、README.md や実行用のスクリプトなども追加していきます。
ステップ4:GitHub へ変更を反映する(コミットとプッシュ)
ファイルを保存すると、VS Code の左側にある「ソース管理」アイコンに青い数字が表示されます。
これは、変更されたファイルの数を示しています。
- 「ソース管理」タブを開きます。
- 「メッセージ」欄に、今回の変更内容を入力します。
- 例: feat: 基本設計書とプログラムの追加
- 「コミット」ボタン(またはチェックマーク)を押します。
- コミットが完了すると、ボタンが「変更の同期(Sync Changes)」または「プッシュ」に変わるので、それをクリックします。
これにより、ローカル PC 上で作成したプログラムや設計書を、GitHub 上に安全にバックアップしながら共有できます。
4. サンプルプロジェクト
ここからは、実際の業務改善を想定した要件定義の例を紹介します。
よくあるパターンを記載しているので、それぞれの業務に合わせてカスタマイズしてみてください。
4.1. 要求仕様
まずは、ビジネスやシステム開発の標準フォーマットに沿った「要求仕様書」を作成します。
GitHub の docs/requirements.md にそのまま配置できる構成を想定しています。
要求仕様の例
以下のリンク先に、設計書の具体例を示しています。
この要求仕様は、AIと相談しながら作成しました。
実際には文字列の編集はしていません。チャットでのやり取りを通じて生成された内容です。
4.2. 基本設計
GitHub の docs/basic_design.md にそのまま配置できる構成を想定しています。
基本設計の例
以下のリンク先に、基本設計書の具体例を示しています。
要求仕様書を元に作成させました。
一度では完成せず、何度かのやり取りを通じてブラッシュアップされています。
4.3. 詳細設計
GitHub の docs/detailed_design.md にそのまま配置できる構成を想定しています。
詳細設計の例
以下のリンク先に、詳細設計書の具体例を示しています。
基本設計書を元に作成させました。
一度では完成せず、何度かのやり取りを通じてブラッシュアップされています。
5. データの配置
必要な設定ファイルやテンプレートファイルは先に作成しておきます。
6. ソースコードの配置
設計書が完了したら、それを元にソースを生成させます。
これもGitHub copilot を活用して生成させます。
何度かのやり取りを通じてブラッシュアップしていますが、ソースコードそのものを編集せずに作成しています。
作成したプロジェクトの全体は以下のリポジトリを参照してください。
6. まとめ
業務改善の初期段階では、「大きく変える」ことよりも、「今ある作業を少し便利にする」ことが重要です。
今回の例では、Excel で管理している帳票入力をアプリ化するという小さな改善を、GitHub と VS Code を使って実際に進める流れを紹介しました。
また、要件定義を先に整理することで、開発の方向性や対象範囲を明確にし、実務に落とし込みやすくなります。
Github copilot を活用することで、設計書からソースコードを効率的に生成することもできます。
ただし、生成されたソースコードは必ずしも完璧ではないため、開発者自身が内容を確認し、必要に応じて修正や調整を行うことが重要です。
※ 余談
この記事のために実際に作成しながら、0からプロジェクトを作成してみましたが、記事作成も含めて1人日作業でした。
慣れれば、半分ぐらいの作業量でも行けそうではありました。