AWS Pricing Calculatorで実際に見積もりをやってみた〜200人規模の社内システムはいくらかかるのか〜
はじめに
AWSの勉強をしていて、お客様から「AWSでシステムを作ったらいくらかかりますか?」と聞かれた場面を想定したとき、正直なところうまく答えられませんでした。
「従量課金なので正確にはわかりません」と答えるしかなく、それで合ってるのかもよくわからない状態でした。
講師に相談したところ、「従量課金なので分からない、は間違いではないが、前提条件を置いた概算を出せるようになった方がいい。まず一度自分でやってみよう」とアドバイスをもらいました。
そこで実際にAWS Pricing Calculatorを触ってみたので、やり方と結果をまとめました。
対象読者
- AWS学習中でコスト感がまだよくわからない人
- AWS Pricing Calculatorを使ったことがない人
AWS Pricing Calculatorとは
AWSサービスの月額コストを事前に試算できる無料ツールです。
AWSアカウントなしでブラウザからすぐ使えます。
今回の前提条件
「従量課金なので正確にはわからない」と言いたくなる気持ちはよくわかるのですが、新規システムでも「このくらいのユーザーが、このくらい使う」という仮説を置けば概算は出せます。
今回は講師にもらったケーススタディをそのまま使いました。
| 項目 | 値 | 考え方 |
|---|---|---|
| ユーザー数 | 200人 | 社内システムの想定人数 |
| 稼働日数 | 月20日(営業日) | 社内利用を想定 |
| 1人あたりのリクエスト数 | 1日50件 | 業務システムの操作数の目安 |
| 月間リクエスト数合計 | 200,000件 | 200人 × 50件 × 20日 |
| Lambda メモリ | 256MB | 軽量APIの一般的な設定 |
| Lambda 平均実行時間 | 200ms | 簡単なCRUD処理の目安 |
| DynamoDB モード | オンデマンド | 利用量が読めない場合はこちらが無難らしい |
| DynamoDB ストレージ | 5GB | 初期データ量の見込み |
| CloudFront データ転送 | 月間10GB | レスポンスデータ量の見込み |
仮説の数字が合ってるかどうかは正直自信がないですが、「前提条件を置いて計算する」という練習のためにまずやってみました。
実際にやってみた
① AWS Pricing Calculatorを開く
https://calculator.aws/ にアクセスして「見積もりの作成」をクリックします。
② Lambda
入力値
- リクエスト数: 200,000件/月
- 実行時間: 200ms
- メモリ: 256MB
やってみて初めて知ったのですが、Lambdaには無料枠があります(月100万リクエスト・400,000GB秒)。
今回の200,000リクエストは無料枠の範囲に収まりました。
結果: 月額 約0円
③ API Gateway(REST API)
入力値
- APIコール数: 200,000件/月
結果: 月額 約500円
④ DynamoDB
調査中
⑤ CloudFront
入力値
- データ転送量: 10GB/月
結果: 月額 約150円
概算結果まとめ
| サービス | 月額(目安) |
|---|---|
| Lambda | 無料 |
| API Gateway | 約500円 |
| DynamoDB | 調査中 |
| CloudFront | 約150円 |
| 合計 | 約600円 |
200人規模の社内システムで月額600円という結果になりました。(DynamoDBは引き続き調査・・!)
正直もっと高くなると思っていたので少し驚きました。
お客様への伝え方(学んだこと)
講師に教えてもらった伝え方のポイントです。
❌ これだと不安にさせてしまう
「従量課金なのでわかりません」
✅ こう言えると安心してもらえる
「今の前提(月間20万リクエスト)だと、月額600円程度の見込みです。
AWS Budgetsでアラートを設定し、毎月Cost Explorerで実績をご報告します。」
「前提条件 + 概算の幅 + コスト管理の仕組み」をセットで伝えるのが大事とのことでした。
やってみてわかったこと
- ツールの使い方より前提条件を決める方が難しかった。「リクエスト数って何件にすればいいんだろう」で一番悩んだ
- Lambdaの無料枠が思ったより大きかった。月100万リクエストまで無料なので、今回の規模ではほぼコストゼロだった
- 一度触ると課金の感覚がつかめる。「DynamoDBはリクエスト数で課金される」「CloudFrontはデータ転送量で課金される」という感覚が実感として身についた
- 「わからない」で終わらない大切さを実感した。数字が完璧でなくてもいいので、仮説を置いて概算を出すことが第一歩だと思った
まとめ
AWS Pricing Calculatorを初めて触ってみました。
200人規模のサーバーレス構成で月額約600円という結果になりました。
「従量課金だからわからない」と思考停止していたのですが、仮説を置けば概算は出せると学べたのが一番の収穫でした。
まだ見積もりに自信はないですが、次は実際の案件に近い構成で試してみたいと思います。






