資格を学習・取得した際に感じたメリットを実務視点を通して私が体感した順にご紹介します。漠然と目指すのではなく、明確な目的と得られる報酬を把握することでモチベーション向上になれば幸いです。
個人と会社のメリット(AIによる要約)
・(個人) スキルの証明や体系的な知識習得が可能。
・(個人) キャリアアップや昇進、給与アップにつながる。
・(個人) 過去の経験を振り返り改善点を見つけられる。
・(会社) ベンダーとの関係強化やプロジェクト受注競争力の向上。
・(会社) 社員育成、チーム強化、企業ブランドの向上に寄与する。
資格を取るとこんな良いことが起こる(個人編)
・専門スキルの証明
資格取得の一番のメリットです。
どんなプロジェクト経験や勤続年数があっても、実際のスキルと比例するかといわれると判断は難しい部分です。しかし対応する資格を取得することで、ある程度のスキルセットを機関が証明するため明確なアピールになります。またグローバルなベンダー(Microsoft・AWSなど)であれば、世界で同じ資格制度のため転職での優位性も国内外問わず有効でしょう。
・スキルの体系的な習得
資格を取得した結果だけでなく、取得までのプロセスもメリットです。
資格取得をする上で学習は避けられず、短期間に体系的な知識をインプットしたい際に有効です。エンジニアだけでなく営業やマネージャーといったロールでも、技術やツールの存在と使い方を知っておいていざという時にすぐ刀を抜けるように準備しておくことが大事です。そういった知識の差がスムーズなプロジェクト推進や細かい配慮に顧客打合せの際に光るのだと思います。
・経験の見つめ直し
プロジェクト経験で得た知識を反省・強化します。
過去のプロジェクト経験が製品ベンダーの考えるベストプラクティスに沿っているかや、イレギュラーな使い方で慣れてしまっていないかを学習を通して客観的視点から見つめ直すことにも役立ちます。初めて取り扱った製品の知識振り返りとしても非常に有用です。
・昇進・給与アップ・インセンティブ付与
頑張って成果を出したら、ご褒美を期待しましょう。
難関資格を取得した際や1年間のMBO(目標設定)で指定した資格を取得した際には、間違いなく昇進・給与アップ査定の材料として非常に効果的な要素となります。普段のプロジェクトはチーム成果ですが、資格は完全に個人成果になりますので他者と差をつけやすい要素なのが特徴です。
資格を取るとこんな良いことが起こる(会社編)
・製品ベンダーとのアライアンス強化
最も大事にすべきパイプラインを強化します。
ベンダー(Microsoft・AWSなど)の製品を取り扱う以上、ベンダーとは強固なつながりを持っておくことが成功のカギといえます。ベンダーから案件の引き合いや各種セミナーの共催など自社に有利に働く要素をより多く流してもらうためのアピール素材として使用できます。
Microsoftを例にすると、特に特定の分野の深い知識・技術を持つことを示すAdvanced Specialization制度には特定のMCP(Microsoft認定資格)保有数が基準に達していることを求められています。
https://partner.microsoft.com/ja-jp/partnership/specialization
・プロジェクト受注競争力の向上
受注競争に優位を保ち続けましょう。
資格保有者がいる企業は競争で有利に立てます。特に公共事業や大規模案件などでは、技術力を証明する資格保持者の人数が評価基準になることがあります。またコストやスケジュールなど提案で他社と差をつけることが難しい場合に、企業の技術力や専門性の高さを客観的な基準でアピールすることができます。
・人材育成・チーム強化
プロセスと成果を共有して良い雰囲気を伝播させます。
資格を持つ社員が中心となり他の社員へのトレーニングや技術共有を行うことで、チーム全体のスキル向上や資格取得への動機づけに繋がります。優秀な人材がいる組織としての力を蓄えることができます。
・企業ブランディングの強化
優秀な人材がいる企業はそれだけで魅力です。
資格保有者を抱えることは「技術者を育成し最新技術を取り入れる企業」としてのイメージアップに貢献します。エンジニアにとって技術的な学びを支援する文化は非常に重要視されており、同程度の資格を持った優秀な人材自ら興味をもって応募してくるといった好循環を生みやすくなります。結果的に資格取得は採用コストの圧縮にも陰ながら貢献していると考えることができます。
まとめ
ここまでメリットを理解したら、是非資格取得に挑戦してみてください。
たとえ失敗してもそのプロセスは無駄ではなく、むしろスキルの体系的な習得と現在の理解度を図ることができたと考えると同時に、本気でチャレンジしたことを誇りに思うべきです。
また、組織でもこのチャレンジを称賛し合う雰囲気を作り、取得した成果は評価に繋げて、個人の力から組織力強化を目指すことが大事と考えます。
以上、資格を取ることで起こる個人と会社のメリットのご紹介でした。
(余談)
もし「何から勉強して良いかわからない…」「どんな試験体系かわからない…」など具体的な資格取得のプロセスにお悩みの方は、私の出している別の記事で少しご紹介していますので是非参考までにご覧ください。
https://qiita.com/tipsfromhiroya/items/ac6a3cffd0413ed92212