この記事は、AIエージェント時代の開発について考えた三部作の1本目です。
まずは、AIを使った開発について、最近感じていることをはなします。
はじめに
AIエージェントの登場で「開発スタイルが変わった」って騒がれてますけど...自分にとっては、これって突然現れた断絶じゃないんですよね。
アセンブラ、C言語、Windows API、モダンフレームワーク...と続いてきた「人間がいかに楽をするか」という抽象化の歴史の流れに沿うものかな?と感じてます。
1. 「プログラミングをしている感覚」の消失と変遷
これまでの技術革新って、常に「人間が書く領域」を削って、抽象度を上げる歴史だったんですよ。
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アセンブラからC言語へ: ハードウェアを直接制御する苦労から解放されて、標準ライブラリの登場に驚いたのを覚えてます。
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GUIとAPIの時代: Windows APIやMFC、.NET Frameworkが出てきて、ゼロから描画するんじゃなく「既存の仕組みを呼び出す」ことが主役になった。
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検索とコピペのパラダイムシフト: Googleが登場して、マニュアルを読み耽るんじゃなく、世界中のサンプルコードを検索して組み合わせるスタイルへ。
この時点で、純粋な「創作」としてのプログラミング感は...けっこう薄れ始めてました。
2. フレームワークの習得=プログラミング?
現代の開発では多かれ少なかれ自分たちが向き合っているのって、「アルゴリズムの構築」じゃなくて「フレームワークの作法」ですよね。
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「どう作るか」じゃなくて「どのライブラリをどう組み合わせるか」。
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「本質的なアルゴリズム」を書く機会は減って、Windows APIの関数名を覚えるのと同じように、各フレームワークのメソッドやエコシステムを覚えることが「開発」と呼ばれるようになった。
...これ、プログラミングなのか?って、ずーと考えてます(笑)
3. AIエージェントは「究極のライブラリ」か
AIが登場してコード生成が爆速になったわけですけど、これも「人間が楽をしようとした思想」の到達点に過ぎないんじゃないか...という感じです。
これまでのフレームワークやライブラリが「コードの部品化」だったのに対して、AIは「意図のコード化」を担う。これを同列に並べてるのもなんなんですけ...一つの極論に辿り着くんですよね。
「もう人間は、プログラムの構造を考えたり、新しいフレームワークを発明したりする必要はないんじゃないか?」
AIが最適解を出してくれるなら、人間が苦労して共通基盤(APIやフレームワーク)を作る必要性すら、長期的には薄れていくんじゃないかと考えてます。
まぁこのあたりはAIがAIのためのフレームワーク創造しそうですけど(真剣)
4. 現場は本当に「ドラスティック」に変わったのか
世間は大騒ぎしてますけど、現場レベルで見れば「より強力な補助ツールが出た」という、これまでの歴史の延長線上にある変化とも言えるんじゃないですかね。
まぁ控目に行っても物凄い変化なんですけど...今の日本の企業で働いている方は、いろいろ制約があってAI使えない環境の方、多そうなんでそこまで実感ないんじゃないかと...
アセンブラからC言語へ、C言語からフレームワークへ移行した時と同じように、「面倒なことは機械に任せて、人間はより上位の『何を作りたいか』に専念する」という流れが加速しただけ...という捉え方もできるかなと。
おわりに:見えない「次の役割」
正直に言って、AIがすべてを代替しようとするこの波の先に、人間がどんな役割を担うことになるのか...自分の中ではまだ明確な答えが出てないです。
ただ、アセンブラの時代に感じた「自分で作っている感覚」が、検索やライブラリの登場で薄れて、今またAIによって決定的な変容を迎えようとしている。この「便利さと引き換えに、何か本質的なものを手放し続けている」という感覚...これが自分が持ち続けている葛藤になります。
それでも、これからこの世界に飛び込む新人プログラマの皆さんに伝えたいことがあって。
AIの進化で、また「プログラマ不要論」(定期的に浮上しますよね...)みたいな言葉が飛び交ってますけど、自分は未来を悲観してないです。←ちょっと大げさかな(笑)
コードを書くという「作業」の多くをAIが肩代わりしてくれるということは、皆さんは自分たち以上に、「なぜこれを作るのか」「誰がこれを使って喜ぶのか」という、人間味溢れる創造の核心に、最初から向き合えるということでもあります。
プログラミングの景色は、時代と共に移り変わります。アセンブラがC言語になり、フレームワークがAIになっても、その根底にある「面白いものを作りたい」「誰かの課題を解決したい」という衝動は...形を変えることはあっても、なくなることはないんじゃないかなと思ってます。
技術の変遷に振り回されすぎず、あなた自身が信じる「ものづくり」の楽しさを、大切に育てていってください。その先にしかない新しいプログラミングの姿を、皆さんが見つけてくれることを楽しみにしてます。←こんなことを言う大人にはなりたくないと思ってたんだけどな(笑)
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