VMWare ESXi6.5とCatalyst3750をTrunk接続する際の設定方法
概要
NICが一つだけのPCにESXi6.5をインストールし、ゲストOSには異なるVLAN(ポートグループ)のネットワークアダプタを2枚搭載する。
複数のVLANでの接続を実現するため対向のCatalystスイッチとTrunkで接続する。
今回は対向スイッチにCatalyst3750を用いた。
また今回ゲストOSには以下のネットワークが割り当てられるが、
・192.168.3.0/24
・192.168.4.0/24
デフォルトゲートウェイは192.168.3.0/24にのみ設定されるが、192.168.3.0/24と通信できないネットワーク上にあるPCがゲストOSに接続するため、192.168.4.0/24経由で通信させるため踏み台PCを用意する。
(192.168.4.0/24にはデフォルトゲートウェイが設定できないため、192.168.3.0/24, 192.168.4.0/24以外のネットワーク上にあるPCがゲストOSに接続するには192.168.4.0/24上に踏み台となるPCを別に配置する必要がある)
Trunk処理について
今回の構成ではESXiのTrunk処理方法はVST Modeである。
VST ModeではvSwitchがタグの着け外しを自動的に行ってくれるため、Catalyst側のTrunk設定のみ行えば
ESXi側はVLAN IDの設定のみ行えばよい。
構成
ESXi本体、操作用PC、ゲストOS、ゲストOSへ接続する踏み台PCのネットワーク設定は以下の通り。
Name | IP | Netmask | Default gateway | DNS |
---|---|---|---|---|
ESXi | 192.168.1.250 | 255.255.255.0 | - | - |
操作用PC | 192.168.1.10 | 255.255.255.0 | - | - |
ゲストOS NIC1 | 192.168.4.247 | 255.255.255.0 | - | - |
ゲストOS NIC2 | 192.168.3.247 | 255.255.255.0 | 192.168.3.1 | 192.168.3.1 |
踏み台用PC | 192.168.4.10 | 255.255.255.0 | 192.168.4.1 | (適宜DNSのIP) |
VLAN(ポートグループ)は以下の通り。
Name | VLAN ID |
---|---|
Management Network | 10 |
VM Network | 30 |
VM Network | 20 |
※VM Networkの順番とVLAN IDの順番は都合上逆にしている。
手順
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Catalyst3750にVLAN10, 20, 30を作成
(config)vlan 10 (config-vlan)vlan 20 (config-vlan)vlan 30
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検証としてVLANインターフェイスを作成
(config)interface vlan 10 (config-if)ip address 192.168.1.1 255.255.255.0 (config-if)no shut (config-if)interface vlan 20 (config-if)ip address 192.168.4.1 255.255.255.0 (config-if)no shut (config-if)interface vlan 30 (config-if)ip address 192.168.3.1 255.255.255.0 (config-if)no shut
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操作用PCとESXiを通信させるため一時的にアクセスポートを設定
FastEthernet1/0/1と1/0/2に以下を設定しそれぞれ接続(config)interface range fastethernet1/0/1-2 (config-if)switchport mode access (config-if)switchport access vlan 10 (config-if)no shut
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ESXiの設定完了後に接続するポートとしてfe1/0/23にTrunkを設定
(config)interface FastEthernet1/0/23 (config-if)switchport mode trunk (config-if)switchport trunk allowed vlan 1,10,20,30 (config-if)switchport nonegotiate (config-if)switchport trunk encapsulation dot1q (※不要かもしれない / Catalyst2960には設定不可) (config-if)no cdp enable (※不要かもしれない) (config-if)spanning-tree portfast trunk (※不要かもしれない)
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ESXiをインストール、IDとパスワードを設定
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ESXiにIP 192.168.1.250/24 を設定
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PCにIP 192.168.1.10/24 を設定
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PCからESXiのWebUIに接続
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Management Network のVLAN ID を0から10に変更
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ESXiをCatalystのfe1/0/23に接続し、TrunkリンクでPCとESXiが通信できるか確認
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ESXiにVM Network2を作成し、VM NetworkをVLAN30、VM Network2をVLAN20に設定
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ゲストがインストールできたらそれぞれ対応するIPを設定